NHKにようこそとは現代日本に燦然と輝く傑作の一つである。引きこもりを題材とした作品である。それはアニメ化、漫画家もされた。現代日本ではニートやら引きこもりやらの言葉が蔓延し、そうであるものは白眼視する傾向が強い、と僕は勝手に思っている。少なくとも無職を優遇する社会構造にはなっていないのが現代日本の特徴だ。障害年金、生活保護はあれど、真に人を救う程の経済的な優遇さはないのではないか。粗く小さなスクリーンで見る通俗的な映画のように僕の作品も味気ないもの、無味乾燥なものかも知れない。それでも僕は読者に伝えたい、僕は生きていると、生きていればきっといいことがある、なんて手垢のついた言葉だがそれはまさにその通りなんだ。僕はこのネットの一隅で訴え続ける。この慟哭と失意に充溢する我が脳髄が僕に叫べと伝えている。それは天啓のように僕を揺さぶる。生きていれば悪い事もある。僕は殺すぞなんて脅迫された事もある。心底怖かったが諸事情によりそれは水に流さざるを得なかった。差別も偏見もなくならないのは人間が脆弱で矮小な存在だからだ。もし巨大な懐の深さを持つ君子がいたとすればそれは素晴らしい事だが、現代日本ではそう言う珍奇な存在は出る杭は打たれるかのように潰されていく。結果意見しない君子は淘汰され、黙殺され、最悪な社会はそのまま跳梁する。政府を牛耳る無能な政治家、消費構造の悪辣さが国民を搾取していく。これが僕の見てきた社会だ。無論直接見た場合もあれば、曲解された形でメディアやネットに投稿された社会でもある。だから僕は洗脳されているのかも知れない。偽善者が、恥を知れと罵られても僕は笑顔でいつづける。