私のこれまでの半生は不安定な文明の黎明期に生きる男の敗者としてのひな型なのではないかと私は思い始めている。私は特段素晴らしい才能に恵まれている訳でもなければ容貌が良い訳でもない。普通の男だ。しかしそれだけに不可解に思える、どうしてこれほどまでの疎外感を強く感じるのか。誇張無しに私は今まで一般人と意気投合する機会は余りにも少なかった。周囲が興味を持つ対象と私が興味を持つ対象が悉皆相違があった。よく俗諺で朱に交われば赤くなるとあるが、私はいつまでたっても孤高の存在だったと、少なくとも私には思える。しかしそれすらも敗者としてのひな型なのだろう。私はこれから先に成功できる訳でもない。生きていたって意味がない。死にたい。

 私はこの大きな自然淘汰も大きな文明もない今この時期を過ごすのが非常に不安定に思えてならない。そういえば関係のない話だが、昨日ボーカロイドの人柱アリスを聴いたら怖くなった。私はシオンタウンのBGMでも戦々恐々とする事はなかったが、あのメルヘンチックな歌は私を根こそぎに恐怖させた。

まあそんな事もあったが、今日はやはり課題に取り組もうと思う。軽快な、自分だけのペースの中で私は自分らしく生きる事を強く意識した。