先日、忘年会の最中に手首にはめていたパワーストーンブレスレットが壊れて、バラバラに崩れてしまった。
その時は全然、気づかなかった。テーブルで食事をしていると左手が何となくフワッと軽くなったような感じがして、ふと見るとブレスレットがいつの間にか、なくなっていた。初めは、ふとした弾みでポロっと手首から外れて落としたものとばかり思っていた。宴もたけなわの会場の中を、先ほどまでスマホのカメラで撮影しながら自分が歩いたあとをたどりつつ、あちこち探し回っていた。
ある所で赤い玉が一個だけ転がっているのが見つかった。まさか、とは思いつつも、それでもまだ、ついさっきまで自分の身につけていたものとは思えなかった。そういえば、この辺りもうろついていたな、と思い出し、その場にあった大きな円卓テーブルの下を覗いてみると果たして、それはあった。糸も切れて、バラバラに散らばった状態で。しばらく呆然としていた。そして、少し憂鬱な気持ちで一つ一つ石を拾い上げていく。
それにしても何故、この時、この場だったのか、と考えた。そこで行われたのは、文章サロン「ふみサロ」の忘年会だったから。ブレスレットが壊れたときは、次へステージアップするときの兆候といわれている。この場でステージアップというのは、たとえば文章力の技を磨け、というメッセージなのか…。あるいは志を同じくする仲間たちとの集まりに参加したことで、その集団的なパワーにブレスレットがたまらず共鳴したのかな、とも思えてしまう。その場の熱気はそれほどムンムンと熱かったのだ。
ブレスレットが壊れたときは一瞬悲しかったけれども、切り替えてそう思うようにした。それは思い込みかもしれないが、そんな風に都合よく考えるのも悪くない。実はほぼ同じ時期にお守りもなくしている。きっとそんな流れが来ているのだろう。