1986年’昭和61年)3月11日(火) ブッダガヤ
| 昨夜は結構早く寝たが、同室の一人がなぜか午前2時に目覚まし時計をかけていて、そのベルで目が覚めた。学生さん3人が出ていく4時半ごろまで蚊と闘いながらうつらうつらした。 |
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まだ暗い中5時過ぎには頑張って起きて、日本寺のお勤めに出る。お勤めは15分で終わり、朝焼けがきれいだったから大塔へ行ってみた。
すでに観光客でいっぱいだった。パリ在住のベトナム人仏教者団体の人の写真を撮ってやった。いろんなところから来ている。 |
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仏像と金剛宝座を拝みチャイを飲んだ。チャイ屋の前にゾウがいた。うれしくて鼻を触っていたらそばにいたインド人が乗せてやると言った。
早く乗りたくて「5ルピー」といわれ、値切りもせず乗せてもらった。両足を折って乗せてくれ、立ち上がったら思いのほか高かった。でもあまり揺れない。とてもハッピーだった。 |
| ここインドではいろんな動物が生活の中に溶け込んでいる。昨日はヤギの赤ちゃんを抱っこした。鳥は図鑑に載っているような美しい綺麗な種類を見かける。神聖とされる牛はもちろんサルやリス、鹿も見かける。こっちの人たちには動物園なんて必要ないかも。 |
| お昼ご飯をチャイ屋の並びの小さな店でとる。チャパティをその場で伸ばし焼いてくれ、カレーはお芋アルマサラに切ったトマト。おいしい、それで9.5ルピーだった。正直そうな店主で10ルピーからちゃんと50パイサのお釣りをくれた。心から「ナマステー」とお礼を言った。 |
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夕方ホテルの前でスケッチしていたら子どもがたくさん寄ってきて、私の使っている色鉛筆を一本くれと言う。その中の二人が喧嘩し始め、私が帰ろうとすると後ろから石が飛んできた。誰かが私に向かって投げたらしい。
「こらー、誰だ!」と怒って逃げる子どもを追っかけた。その逃げた二人の子が泣きだしたので、先生の口調で「ダメだよ」と言い聞かせる。そして、「ナマステー」と言ったらその子たちも「ナマステー」、その様子をまわりで見ていた女性たちも笑っていた。
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部屋に戻ると日本人学生たちが騒いでいる。女子学生に事情を聞いた。日本人学生のひとりが5ルピーの数珠を脅されて100倍の500ルピーで買わされたらしい。別の一人も安そうなものを35ドルで買ったそうだ。
そんなものを売りつけるインド人は旅慣れていない彼らに対しとても親切にするから友情だと勘違いしているが、本当は詐欺だと思う。私たちや尾崎さんたちは決して騙されないし、向こうもそのうち近づかなくなる。 |
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騙された一人が日本人旅行者を集めて団交に乗り出したという顛末。とにかくここブッダガヤで日本人学生が数珠屋に騙される悪い習慣が残るといけない。しかし団交はつかみ合いのケンカにエスカレートしたらしい。
相手はインドのヤクザのようなものとつながっているとも聞いた。私たちは関わらない方がましだと夜の11時頃まで尾崎さん夫婦とおしゃべりしていた。〈Tourist Bangalow No.1〉※当時のレート 1ルピー=13.4円 |
