あの地震から、6ヶ月が経った。
だけど、なにも変わっていない気がする。
とてつもなく大きな傷を抱いて
それでも、この島はなにも変わろうとしていなくて。
わたしたちがアコヤガイならば
美しい海の中で傷の核を抱いたまま
ミルク色をした真珠を生み出すのだろうけれど。
わたしたちは、真珠を育む海さえも汚しつづけて
なにも見つめようとせずに、ただただ日常を送ろうとしている。
そこからは、なにが生まれるのだろうか。
この美しくも不思議な島を
ファインダーを通して見つめつづけてきたフォトグラファー内藤順司
目を瞑って内側から見つめつづけてきた春名尚子。
日本という島の現在とこれからの世界をみつめる旅を
ここからはじめます。
そのことが、なにになるのか。
そんなことを考えて動けなくなるのではなく
ただただこころのままに動きつづけてこの島をみつめ
それぞれの表現をつづけてゆこうと、
このフォトブログをはじめます。
はじめの一歩。
いつだって、そこからしかはじまらないから。
2011年9月11日 14時46分 祈りとともに 春名尚子