雫ちゃんに続いてふじちゃんを見送って、あんなにちいさかったのに存在がとても大きかったふたりの不在に慣れられずにいるけれど、泣き暮らす暇も無い程に怒涛の通院ラッシュだった昨日までの三日間。


色んなコトがどんどこ襲いかかってきて、心が悲鳴をあげている。


ふぅ…ぶっちゃけヘトヘトだ…。


だけど考えてみればあの日からもう2500以上もの夜が過ぎたんだ。


そりゃあ色々起こるよね…。


分かってはいても、受け止められるだけの心の隙間がもう無いんだよ。


だけど必死で受け止めて受け入れて、一緒に頑張るしか無いもんな…。


それでも今日もしっかり朝が来てくれた。


必ず夜は明けるんだ。


そう感じた九日の朝。




六日。

毎月のように病院へ行き、何度検査しても原因不明で調子も体重も落ちてる三朗くんと、このところ体重が落ちてきて、朝のおやつに口をつけなかったキャリアっこの武蔵くんを連れて病院へ。



三朗くんはキャリーは大嫌いなのに、診察台にあげてしまえばゴロゴロ言って身体をくねらせる。
診察にならないって先生が苦笑いw。




三朗くんは血液検査では貧血以外は先月とほぼ変わらない数値ばかりだったから、今回はレントゲンも撮ってみたらば、先生の顔が突然曇りだし、多分腹水があるよと言われて穿刺してみたら、まさかの腹水が溜まってた…。




やっと、飼い主さんから手を離して貰えたのに。
 

やっと、幸せ探せる筈だったのに。


疑われるのは勿論FI P。


一番大嫌いなこの病気。




だけど抜いた腹水はまだ粘度も高くなかったから、外注の検査に出して検査結果を待つ間、先行して治療をスタートだ。




腹水があっても診察台でゴロゴロ言いながらフミフミし続ける三朗くんを撫でながら、どうか怖い結果が出ませんように。と祈ってた。




三朗くんの治療方針を聞く間、堪えきれない涙を流してるのを無視してくれた先生に感謝しつつ、武蔵くんの診察を始めたら、左下の犬歯が腐ってて、歯根まで抉れてしまってた。




お口だろうとは思っていたけど、怖がりの武蔵くんのまめなチェックは出来なくて、毎月の爪切りの時にチェックしてるのに気付けなかった…。


ごめんね…ダメダメかーちゃんで。



七日。

飯舘村から変顔の太陽くんのお口が気になる…とKさんがボランティアさんと一緒にやって来て。


歯に問題があると思っていたのに、まさかの口腔内腫瘍の可能性の方が高そうで。



診察を始めたらすぐに先生からこれはヤバイかも…と言われたから、鎮静をかけて口腔内の腫瘍部分を一部切除して、外注検査に出すことに。


更に全身くまなく検査したらレントゲンには怪しい影も写ってた。


2500を超える長い日々をひとりっきりで頑張ってきた子を何故苦しめるのか…。


太陽くんは検査結果が出るまでは、Kさんのおうちで過ごすことに。



じろきちじーちゃんもお願いしているから、Kさんの負担もどんどん増えているけど、太陽くんが少しでもゆっくり過ごしてくれるといいな…。



太陽くんの血液検査の結果が出るのを待ってたら、出産したての赤ちゃんから腸が飛び出してしまってると来院してた方が居て。


AHTさんがお休みだったから、保定を手伝い腸をお腹に戻すのを手伝ったけど、見る見る間にドス黒い色に変わって行くのを見て、先生がポツリとダメだろうな…と呟いた。



ならばやれるだけのことをやるよと引き受けたものの、三朗くんのこまめなケアも増えてしまったから、まるこが授乳を引き受けてくれたけど、朝が来る前にお空に行っちゃった…。


可愛いちっさなミラクルちゃん。



大きく元気に育ったきみが見たかった。


大急ぎで服を着替えて生まれ変わってくるんだよ。




八日。

毎日給餌もケアもしているのに、ちっとも大きくならない上に、眼薬を点そうとしたら眼球が潰れてる気がしたもなかちゃんと、両眼の虹彩が異なっていて、片目の眼圧が上がってきている蓮くんを連れて病院へ。




もなかちゃんは先月から体重が増えていないし、やっぱり眼球が駄目っぽい…泣。


蓮くんの右眼は緑内障かぶどう膜炎のどちからだろうと思っていたら、先生の診断もおんなじで。



すっかり古株の蓮くんも、初期に保護した子たちはどの子もそうだけど、あの日から数えりゃもう2500を超える月日が経つ以上、蓮くんだって他の子たちだって、もう充分シニアになっているんだもんね…。



ケアや給餌の手かずは増える一方で、朝と夜の境目がどんどん無くなっている。


それでも、せめて少しでも元気になるのなら。

せめて少しでも楽に穏やかに過ごせるのなら。


その思いで頑張ってるいるけれど。



どうしてこんなちいさな身体を苦しめるのか、と猫神様に聞きたいよ。



そして今日。


朝のおやつタイムでキャリアっこ部屋に入ったら、武蔵くんが冷たいタイルの上に居て。


普段ならば近づくとダッシュで走って逃げるのに、やっとのことで歩く姿がヨタヨタで。


嫌な予感がして身体を触ったら、低体温になって居たから、慌ててまるこのかかりつけの病院へダッシュした。




福猫舎をスタートした頃には何度か通っていたけれど、久しぶりに寄った病院で、先日の検査結果などを説明してから、今日も検査をしてみたら、先日には無かった異常値がズラッと並んでた…。




なんで…と絶句してしまったけれど、苦しいのもしんどいのもあたしじゃないんだよ。と気持ちを切り替え、今日のケアと治療内容を確認してから、武蔵くんと一緒に帰宅した。




指示された普段はやらない量の補液を一気に流し込み、強制給餌をしようとしたら、大人しく抱っこさせてくれる武蔵くんが切なくて。




だけど制吐剤のおかげで吐かずに全部飲みきってくれた武蔵くん。


明日も病院だけど頑張ろね。


かーちゃんのことをせめて今は信じておくれ。


絶対一緒に戦うよ。



泣く暇も寝る暇も無いけれど、ほんの少しでも空いた時間は横になりながら、甘えっこのみんにゃさんの機嫌を取りつつ、身体をまさぐりチェックして。



それでも気持ちがずっとざわついて落ち着かないから、今日はひとりでお花見をしてきたよ。



満開の桜に、真っ青な空に、祈り続けるしか出来ないよ。




それでも、明日は来る。


頑張る子たちのために、出来る精一杯のことをやり続けるしかないんだね。



明日も頑張ろう。