本当は進むべき道は分かっている。

それは進んでみたいと思うのだけれど
恐怖や不安を感じる道。

だから別の道を探して
見つけた道を進む。

とりあえず身体を動かして
歩いていると進んだ気になる。

でも進んだと思った先で周りを
見渡してみると周りの景色は
変わっていなくて

自分が立っている場所が元にいた場所と
変わっていないということに気づく。

私はいつもと違う道を選んで
進んでいたつもりだったのだけれど

それはいつもの道に飾りをつけたりして
いつもと違う道だと思い込もうと
していただけ。

いつもの道。

それは身体が慣れきっている道で何の葛藤も
ストレスもなく歩くことができる道。

歩いた後に起こることが
大体予想できるから。

身体は分かっている。

どの道なら楽に歩けるのか
ということを。

だから無意識のうちにも
そんな道を選んでしまう。


何も変わらなかったのは
何も変えていなかったから。

"行動を変えているのに
何故何も変わらないの"
と言って嘆いていたけれど

本当は変えたつもりになっていただけで
何も変えていなかったのだ。

本当の意味で変わるということは
通ったことのない道を通って
見たことのない景色を見に行くということ。

身体が慣れていない通ったことのない
道を通るわけだからはじめはある程度の
ストレスを感じるし

その道を進んでいった先にある
景色もはっきりとは分からないわけだから
ある程度の恐怖や不安だって感じる。

このストレスや恐怖や不安を
受け入れた時

やっと本当に選ぶべき道を選んで
歩くことができるようになって
変化を感じることができるようになった。


受け入れたくないと思うものを受け入れた時
迷いや悩みがなくなってしまった。

本当ははじめから私が求めていた道は
目の前にあったのだ。

でもその道を通るに当たって
受け入れなければならないことを
受け入れられないために

その道を無いことにして
"道が無い"と言って迷ったり悩んだりする
ということを繰り返していただけ。

自分が物事を難しくて
複雑なものにしていただけ。

何も変わらないのは
才能や能力の問題じゃなくて
勇気と覚悟の問題だ。