フランスお返しプロジェクト|France Okaeshi|レポート009
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http://kakipedia.blog.jp/2012/france-okaeshi.html
2011年7月20日(水)14:00
作成:日本オイスター協会
初めての方はまずはこちらを参照ください。
⇒レポート001
いまも慢性的に、カキ養殖に必要なあらゆるものが足りない状態 だが、この状態は今年だけでなく来年も続くとみられている。
いままでのレポートにも書いたが、フランスのカキ養殖方法と日本の養殖方法とはまったく違う。
共通する機材がまったくと言っていいほどない。
そのため、フランスの機材で補填することがかなわないのである。
だが、もし流用できるものが少しでもあれば、大きな一歩である。
そこで、三陸かきの重要拠点、牡鹿のカキ漁師の方が、試験的にフランス方式にチャレンジすることとなった。
チャレンジしてくださるカキ漁師の方は、復興かきプロジェクトの齋藤浩昭 氏の仲介。
そのチャレンジの調査検討も兼ねて、7月28日~29日の日程で、フランスからの使節団が三陸かき産地を周る。
今回のフランスお返しプロジェクトの発起人でもあり、フランス最大の漁業機材会社のMulot社 が、全面バックアップするため、必要なあらゆる機材の一括支給が可能。
使節団には、Mulot社の代表自らが参加する。
費用は、引き続き復興かきプロジェクト もしくはフランスお返しプロジェクト のいずれかがまかなうため、かき漁師の費用面での負担はない。
これを機会にフランス方式が導入されれば日本初。
フランスは法律でカキの大きさが決められているため、フランス方式はサイズが同じになるようなフローで養殖される。その分、作業の負担は増える部分もあるが、導入された場合、同じ価格で、大きさが違うというフラストレーションはなくなる。
が、導入に際し、問題も多いのは事実。
たとえば、種牡蠣。
フランスはカキの幼生(赤ちゃん)がしっかりと吸着しないプラスティック製のプレートで種牡蠣をつくり、ある程度多きなったところで、すべてはがして、袋に入れて育てる。
日本は、カキの幼生(赤ちゃん)がしっかりと吸着する、天然のホタテ貝に吸着させて、そのホタテ貝ごと、ロープに挟んで沈め、育てる。
日本のしっかりとホタテ貝に吸着した種を、まだ殻がしっかりしていない段階で、はがして袋に入れた場合、はがすときに壊れてしまう可能性が高い。
ではある程度大きくなってから・・・というと、結局、ロープが必要となり、それならそのまま日本方式で育てたら?となってしまうのだ。
ただ、フランス方式は、前述したとおり、同じサイズのカキを生産できるシステムなので、実際にカキを食べる顧客にとっては、ありがたいシステムではある。
いずれにしても、28~29日の使節団による視察の結果を待つしかない。
ちなみに使節団は27日は東京都内のオイスターバーを視察して周る。
22日には、福岡女子大学にて、使節団のひとりであるRobert Verdier氏による「フランスのカキ文化と最新カキ養殖法の勉強会 」も開催される。
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日本オイスター協会
担当:小比賀
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03-5296-3237
2011年7月20日(水)14:00
作成:日本オイスター協会