
あの日夜明け、暖かな日差しだった
歩き始めて間もない娘は
長靴を履いてお散歩が好きだった
あまり早く起きると
まだ他の家族も休んでるし
そっと玄関をあけて、娘の
手を繋いであぜみちを散歩
をして私も、娘も気持ちを
落ち着かせていた
ペタンペタン ペタンペタン
足音を聞いて じいちゃんが
起きて孫の子守りを嬉しそうに
してくれてた
その日は
風も無く、朝食時からみんなで
「今日はあったかくなりそうだなぁ」
と団らんな日和だった
上の子たちはそれぞれ学校へ
いつも通り
「行ってきまーす」と元気に登校
して行った
私は幼い末娘を祖父母にみて
もらい仕事に入った
昼過ぎ
14時20分
詰まっていた書類を先方へ
届けに行こうか悩んでいた
夕飯支度までの時間を考えると
間に合わなそうだったので、
しばらく悩み、届けるのを
明日に決めた
少し考え事をしながら机に
向かっていた
その時
未曾有の地震
世の中が全てひっくり返る
ような揺れ
子どもたち!
幼い娘!
とっさに自宅に向かった
建物は倒壊せず、家の中で
じいちゃんに抱き抱えられ
娘が泣いていた
ばあちゃんたちもみんなで
揺れに耐えながら柱に
捕まっていた
テーブルにもぐれ!
じいちゃんの声で我に返り
ばあちゃんたちと頭を隠した
巨大な揺れは
縦にも横にも揺れた
「私、学校に子どもたちを
迎えに行って来ます!」
「オレが行く!安全な場所で
待ってろ!」
そうじいちゃんが言い、車を
学校へ急いで走らせた
あたしは
なんで そのまま学校に避難
しよう!と言えなかったのか
なんで家に連れて帰ってくる
ことしか考えなかったのか
早く 早く子どもの安全を
確認したい!
子どもを早く安心させたい!
その守りたい気持ちが
一歩 違うだけで守れる命が
沢山ある
それを
できなかった自分が
今
生きてる今
できる償いは
命てんでんこ
当時、学校では引渡し訓練が
地震の規模によっては
学校待機という決まりまで
決定していなかった
一気に話できないけれど
少しずつ
話して行きたい
そして 生きたい