早朝、まだ薄暗い中、肌寒さで目が覚める。

 

 窓をほんの少し開けて、眠っていたのだ。

 

 暗闇の中で目を閉じてじっとしていると、部屋の中をコツンコツンと小さな音がする。

 

 起き上がって明かりをつけると、どうやら窓の隙間からカナブンが入り込んでいたようだ。

 

 カナブンは部屋中を、右往左往に飛び交う。

 

 人間が起きてくる気配に気がついて、慌てているのだろうか。

 

 カナブンがカーテンにとまった隙に、両手で捕まえて窓の外に放った。

 

 可愛い侵入者は、勢いよく上空に向かって飛んで行った。

 

 

 久しぶりに、清々しい空気。

 

 後で早朝の気温を見たら、23度となっていた。

 

 どうりで肌寒いわけだ。

 

 もしかしたらカナブンも、肌寒さで部屋に避難してきたのかもしれない。