この1、2年、気になっている人たちがいた。

 

 コンビニの入り口横に積んであるビールケースの上に缶チューハイを置き、まるで角打ちのようにお酒を立ち飲みしている人たちがあった。

 

 最初はひとりだったが、しばらくするともうひとり増えて、しばらくするとまたひとり。

 

 最初に始めた人は、70代くらいの男性だった。

 その人は午後5時くらいになると、コンビニで缶チューハイを買い、コンビニのコロッケや唐揚げ、ポテトサラダなどをつまみにしながら、美味しそうにお酒を飲んでいた。

 そこにもうひとりが加わり、なんとなく雰囲気が出来上がった。

 

 1カ月ほどの間にもうひとり加わり、まるで友人同士のように話をしながらお酒を楽しんでいる。

 

 コンビニの店長も、そんな彼らを別段かまわず、店内でも普通に対応しているようだった。

 

 なんだか楽しそうにしているので、遠くから眺めていたが、仲間に入るまではゆかなかった。

 

 そのうち今度は女性が仲間に加わって、夕方からコンビニ前は少しだけ賑やかになった。

 

 

 別に悪いことをしているわけではないし、注意されることもなく、昔よく見かけたどこか懐かしい光景がそこにはあった。

 

 しかしそのうち、コンビニが閉店することとなり、“あの人たちはどこに行くのだろう”とも思ったが、コンビニの閉店後は彼らの姿を見かけることはなかった。

 

 せっかく憩いの場を見つけたのに、きっと残念なことだったであろう。

 

 

 それからしばらく経ってのある夕刻、あの3人組を見かけた。

 

 3人は片手に缶チューハイを持ち、楽しそうに話しながら歩いていた。

 

「よく酒を飲みすぎると、体に悪いって言っている奴がいたけど、そいつらの方が先に逝っちゃってるんだよね」

 

 そんなことを口にしながら、最初にコンビニ前で角打ちを始めた男性が先頭を切って歩いていた。

 

 

 しかし、あの人たちは、今はどこで呑んでいるのだろうか。ちょっと、不思議な気がした。