最近見た夢の話である。

 

 

 真っ暗な晩、痩せ細ったタキシード姿の男がアスファルトの地面をほじくっていた。

 

 金属の箸を使って、アスファルトに空いた小さな穴を、丁寧にほじくり返しているのだ。

 

 そして、その穴から箸で何かをつまみ出した。

 

 男が掘り出してきたものは、緑色に発光する豆粒ほどの流れ星だった。

 

 その男は嬉しそうに、流れ星を腰のポーチにしまい込んだ。

 

 

 毎日のように、何百という流れ星が地上に落下する。

 

 そのほとんどは地面に触れる前に消滅してしまうが、このように地中に埋まってしまう流れ星もあるのだ。

 

 男はそんな流れ星を回収し、密かに山の上の屋敷でコレクションしていた。

 

 だがコレクションされた流れ星は、男の隙を見てその屋敷から抜け出し、小さな光の粒となって宇宙に帰って行った。

 

 この小さな光の粒々は、フラフラとした心もとない動きをするため、目撃者は夜空を舞うホタルの群だと思い、それがかつて地上に降り注いだ流れ星であったということは、誰も気がつかなかった。