隣の家の白梅が花をつけた。

 

 窓を開けると、梅の上品で透き通ったような香りがしてくる。

 

 梅は白梅と紅梅とでは、匂いが違うそうだ。

 

 紅梅はやや刺激的な香り。

 白梅は優しく気品のある香り。

 

 などという説もある。

 

 梅はバラ科サクラ属の高木なので、バラのほどよく官能的な香りや、サクラの甘酸っぱい香りに通じることもあるからだろうか。

 

 

 隣家の元の所有者は、日本画家であったらしい。

 

 今ではその敷地の半分がマンションとなっているが、かつてあった母屋の二階からは、広い落ち着いた庭が見えたという。

 

 聞くところによると、二階には丸窓がいくつか付いており、その窓から季節ごとに咲く白梅や紅梅、椿の花、藤の花が鑑賞出来たそうだ。

 

 いつの頃に、所有が変わったのだろうか自分は知らない。

 

 

 あと少し暖かくなったら、隣の庭にはウグイスが訪れ、春を告げる。