最近見た夢の話である。

 

 

 自分は桜の花を見ようと、10年履いていなかったブーツを出し、それを履いて外出した。

 

 分厚いので歩き心地が悪く、よく考えたら、それで10年も履いていなかったのだ。

 

 しかし、ブーツ自体はいい製品のため、捨てずに置いていたのであった。

 

 

 歩きながら、何度もこのブーツを履いて外出したことを後悔した。

 

 底が重過ぎて、履き心地は普段履いているスニーカーとでは、雲泥の差なのである。

 

 スニーカーに慣れているので、ブリキのロボットになったかのような不自然な歩き方になる。

 

 まっすぐ歩いているつもりが、やや左側に向かって歩いていた。

 

 そしてそのまま、水たまりに足を突っ込んでしまった。

 

 足元は泥だらけになり、自分はそこから2分咲きの桜を見上げた。

 

 

 家へ帰ると、郵便受けに荷物が届いており、その中を見ると薄っぺらな週刊誌サイズの冊子が入っていた。

 

 表紙には「ぺちゃんこ日記」と手描きされた誌名と、あまり似ていない自分の似顔絵があった。

 

 冊子を読んでみると、その日の自分の行動が詳細に書かれている。

 

 分厚いブーツを履いて外出し、水たまりに足を突っ込む、という内容のことが最後に載っていた。