早朝から雪が降り始め、寒い1日となった。
雪は積もらなかったが、鉛色の空から舞い落ちてくる雪を眺めていると、急に眠たくなってしまい、また床に入った。
しばらく眠っていたが、その時に見た夢である。
ドアをノックする音。
ドアを開けると、ドアノブにマグロがぶら下がっていた。
誰かの差し入れだろうか。
そのマグロを下ろして、道路に放置する。
マグロは、通りすがりの板前たちによって手際よく解体され、刺身となって見物人に振る舞われた。
自分は道路に転がったマグロの頭を背負って、友人の舞踏公演にゆくことにした。
舞踏家の友人は、観客に囲まれて舞踏を踊っていたが、自分はその友人に向かって、マグロの頭を投げつけた。
すると舞踏家の友人は、そのマグロの頭を仮面のように頭からかぶって、そのまま踊り続けた。
なるほど、ハプニングも取り入れて踊るとは、さすがに百戦錬磨の強者である、と感心する。
そこで目が覚めたのであるが、窓を開けると、雪はみぞれに変わっていた。
これが初雪なのは、少し寂しい気分である。まあ、いきなりのドカ雪でも困るが。