僕は昔、栗饅頭の茶色くツルツルした部分が、
玉子の黄身を塗ってあのような状態になっていることを
知りませんでした。
特に素材が何とも意識もせずに栗饅頭を食べていました。
しかしある日、何かのきっかけであの茶色くツルツルした部分が、
玉子の黄身を塗ってあることを知ったのでした。
それを知ったとき、何だかとてもつまらない気持ちになりました。
僕はもっと他の何か素敵な素材が使われて、
茶色くツルツルになっていたのだろうと無意識に思い込んで、
栗饅頭と接していたのでした。
それが単に玉子の黄身を塗っただけであのようになっていたとは・・・。
全く話は変わりますが、近江鉄道で昔使われていたモハ9と
弘南鉄道のある車両が、元々西武鉄道の220型であったことを知ったときも、
栗饅頭の事実を知ったときと同じくらいつまらない思いでした。
電鉄会社ごとに塗装が異なるし、
近江鉄道のそれはほぼ原型で使われていたのに対して、
弘南鉄道のそれは、正面に貫通扉が追加されていたので、
正面の印象が若干異なっていたのでした。
僕はこの両車は全く ”別の物” と言う認識で暮らしていたある日、
とある鉄道雑誌に西武鉄道220型の特集が組まれていて、
その記事を読んで両車の出自が同一であることを知ったのでした。
確かに良く見てみると、正面と塗装以外、全く同じだったのでした。
以前のブログの記事にも書きましたが、
いかに自分が思い込みの激しい人間であるかを自覚したのと、
思い込みで生きていたときの方が、何だか楽しかった気がしました。
近江鉄道のモハ9と弘南鉄道のとある車両(形式を失念しました)
が全く同じ車両であることを知ったときのつまらない思いは、
栗饅頭の茶色くツルツルした部分が玉子の黄身であることを
知ったときと同じくらいつまらない思いでした。
きっとその時の僕は、死んだ魚のような目つきをしていたと思います。
真実を知ることは大事なことですが、
他人に迷惑をかけない程度の些細な思い込みなら、
そのままで生きている方が楽しい時もあるものだ、
と考える今日この頃。