小山清さんの作品です。
師匠である太宰治さんの三鷹のお宅に留守番として、
小山清さんが一人で暮らしていたと時の事を書いたものですが、
これが実に面白いのです。
この作品が書かれたときはまだ戦時中で、
太宰治さんは青森県の金木にあるご実家へ疎開なさっていたのです。
太宰さんが疎開なさっているのを知らずに訪ねてくる人が毎日のようにあり、
ある時、小山清さんは師匠である太宰治さんになりすまして、
女性の訪問客の相手をする、
と言うお話なのですが、
これが凄く面白くて、僕は何度も大笑いしてしまいました。
おそらく、純文学と言われる部類の小説を読んで、
こんなに大笑いしたのは生まれて初めてだと思います。
まだ他の作品はこれから読むのですが、
太宰治さんからこよなく愛された弟子と言われるだけあって、
その作品の中には太宰さんの作品とも共通する、
人間としての繊細な優しい空気が溢れていると感じます。
芸術は弱者の味方でなければならない(太宰治 ヴィヨンの妻より)
の言葉通り、小山さんの作品の中にもその思想を感じることが出来ます。
そして芸術は弱者の味方 と言う思想は、僕も同感です。
僕の場合は音楽に主に携わっていますが、
世の中には芸術を必要としない人も沢山いるのです。
それはそれで良いと思います、その人がそれで幸せならば。
そしてそんな人はやはりある意味 ”強い人” のように僕は思います。
音楽や絵画やその他アートには興味が無い、
と言う人は僕の職場にも沢山いますが、
そういう人達はやはり ”強い人” が多いように思います。
小山清さんの作品を読んで、そんな事を改めて感じました。
小山清さんの作品を読むことが出来たのは、
やはり矢代静一さんのおかげだと思います。
芸術家が芸術家を世に広める、
これも芸術家としての使命の一つなのだと改めて認識しました。
これから読む他の作品もどんなものか、楽しみです。
たまには読書も良いものですねo(〃^▽^〃)o