撮影日   2023.5.15

撮影場所  東武鉄道鬼怒川線 新藤原行き車内

      (1枚目は下今市駅)

     

前回に続き、昨年訪問した東武鉄道の記事の続きです。

下今市機関区を見学した後、次の目的である野岩鉄道6050

系に乗車する為、まずは鬼怒川線で鬼怒川公園駅まで

向かいました。

 

(一枚目)

お馴染みの顔になった、20430系21433編成の新藤原

行きワンマン普通列車です。

鬼怒川線の普通列車は20400系列に統一されていますが、

僅かに野岩鉄道の6050系の普通列車の乗り入れが存在します。

又浅草方面からの特急や「SL大樹」、JRや会津鉄道乗り入れ

列車の走っており、観光地らしくバラエティ豊かです。

(二枚目)

出発してすぐに大谷川(だいやがわ)を渡ります。広い河原に

流れる水は幅こそ狭いですが、流れは早そうです。

(三枚目)

更に暫く走ると鬼怒川を渡ります。

結構な急坂が続き、GTO音が響きます。

(四枚目)

途中から鬼怒川が車窓に沿って流れる様になります。

終点近くの鬼怒川温泉付近は観光地として著名ですが、

線内の多くは長閑な光景が広がっていました。

(五枚目)

・鬼怒川温泉駅に到着しました。

ホームにはJRから直通する特急「きぬがわ」用253系1000番台が

停まっていました。

 

JR東日本253系については以前長野鉄道譲渡車について紹介した

事が有ります(2024.4.22)。

2022.5 北陸・中部旅行(長野電鉄2100系 外観編) | 303-101の

ブログ (ameblo.jp)

「成田エクスプレス」で活躍した253系の多くは早期に引退しました

が、2002年に輸送力増強の為6連2本が製造された200番台だけは

残存し、「きぬがわ」用485系及び代走の「彩野」189系置換用に

1000番台に改造されました。

足回りはVVVF制御に改造され、グリーン車は普通車に格下げされた

一方普通車全車のシートピッチが拡大されました。塗色も専用の

ものに変更されています。

現在JRに残る唯一の253系となりましたが、「スペーシア」と共に

JR/東武直通列車に日々活躍しています。

(六枚目)

・更に驚いた事に、「SL大樹」編成が停まっていました!

下今市にいなかったのでどこか走っていると思っていましたが、

ここにいたとは…。

 

先頭はC11 123です。「SL大樹」に使われるC11の内、

207はJR北海道で「SLニセコ号」等に使われた車両、325は

真岡鐡道で「SLもおか」の予備機だった車両でいずれも旧国鉄

機でした。しかし当機だけは来歴が違い、戦後1947年に江若

鉄道で導入された私鉄の同型機でした。江若は無煙化が早く、

1957年に雄別炭礦鉄道に譲渡、更に釧路開発埠頭に譲渡後

1975年に廃車され保存されていました。

その後東武が3両目の「SL大樹」用蒸気機関車として導入する

事となり、2021年に復活したという幸運な機関車です。

入線時にC11 1から123に変更されています。東武鉄道創立

123周年記念且つ3両目のC11という事での改番です。

(七枚目)

如何にも機関士という青い制服を着た職員さんの向こうには、

青い14系客車が見えました。

青い車体に白帯がカッコいいです。

尚「SL大樹」の客車は帰路に撮影したので別途紹介します。

(八枚目)

停車時間が少しあったので下車して撮影しました。

SLの次位にはATS搭載車両として連結されている、ヨ8000

形ヨ8634が連結されていました。

今では車掌車が連結された貨物列車はほぼ消滅し、大変

貴重な存在です。

(九枚目)

編成中ほどにはJR四国から購入した12系客車を改造した

展望車、オハテ12形も連結されていました。2両ある内、

青い車体に緑の帯を締めたオハテ12 2です。

片側のデッキを展望構造に改造し、車内をBOXシートに

改造しています。

(十枚目)

再び車中からの撮影です。

「SL大樹」の乗務員さんが手を振ってくれました。

14系客車では今ではほぼ見られなくなった、簡易リクライ

ニングシートが現役です。

急行札受けには「大樹 指定席」のサボが差さっており、

往時の急行列車らしさを感じます。

(十一枚目)

再びオハテ12 2です。

この青帯は国鉄時代、特急用以外のグリーン車(元1等←

2等車)で見られたものの再現かと思いますが、元々モノ

クラスで製造された12系客車では存在しなかったものです。

そもそもこの車両、普通車扱いなので青帯には違和感が

有ります。

(十二枚目)

オハテ12の前後は青い14系客車でした。

「SL大樹」用の14系客車は四国と北海道から譲渡された

車両で、北海道車は引戸の500番台です。この編成は全車

オリジナルの形態なので四国からの譲渡分です。

一部車両は茶色に塗られている他、500番台の一部は急行

「はまなす」指定席用としてリクライニングシート改造

されていた「ドリームカー」も在籍しており、未入籍分も

含めてバラエティ豊かです。

(十三枚目)

14系の緩急車を尻目に鬼怒川温泉駅を出発して行きます。

この鬼怒川温泉駅は「SL大樹」運行開始に合わせリニューアル

された様で、駅名板や名所案内は旧国鉄風のものになり、

12枚目の柱に写っていますが旧国鉄風の縦書きの青い駅名板も

設置されています。又駅前にはSL用の転車台も設置されました。

一方ホーム柱には「スペーシア」風の塗色が施されています。

(十四枚目)

鬼怒川公園駅へ向け進んで行くと、大きなホテルの廃墟が

見えました。観光地・鬼怒川といえど厳しい様です。

今でも残っていたら客室から「SL大樹」を初めとして鬼怒川線

の多様な車両を眺める事が出来たのでしょうが…。

(十五・十六枚目)

無論、現役のホテル・旅館の方が多く見られました。

鬼怒川沿いの狭い土地にいくつもの宿が広がっています。

線路とは大分高低差がある様で、険しい地形が窺えます。

(十七枚目)

そして鬼怒川公園駅に到着しました。

ここで6050系に乗り換えましたが、基本的に野岩鉄道内

折返し列車で使われる6050系で数少ない東武直通列車でした。

この鬼怒川公園駅は鬼怒川温泉郷内に位置しますが、駅前は

落ち着いた雰囲気でした。

写真の1番線は下今市方に伸びた折返し専用ホームですが、

現在は使われていない様です。

 

次回に続きます。

 

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