撮影日   2024.7.23

撮影場所  長崎行き普通列車車内(12枚目は諫早駅)

 

前回に続き、長崎本線の非電化区間で活躍する様になった

キハ47形の紹介で、今回は車窓を主に紹介します。

乗車列車は江北駅では高校生で満員でしたが、肥前白石駅

付近でガラガラになりました。

 

(一枚目)

「ふたつ星4047」歓迎の看板が出迎えてくれる、多良駅です。

月の引力が見える、と何やら凄いアピールです。

名産の竹崎カニや竹崎カキは有名で、いずれ食べてみたいです。

ホーム上には「幸せの鐘」なるものが有ります。

(二枚目)

この辺りからはずっと有明海に沿ってカーブの多い区間が

続きます。長大編成の特急列車ならカーブ沿いに車両が

続くのが見えたでしょうが、今は短編成の普通列車だけです。

かつては振り子車885系が本領を発揮したものでしょうが、

昔話になってしまいました。

(三枚目)

線路に沿って国道207号も仲良く走っていますが、場所に

よって道路橋が海上に設けられています。多良駅~肥前大浦

駅間です。

(四枚目)

ここも同区間で、竹崎城址展望台や白浜海水浴場の案内が

設けられています。

江北駅から諫早駅間はトンネルは少なく、その代わり有明海に

沿って走るので景色が良い区間です。

長崎本線でも輸送力上の隘路と言え、電化されながらも単線の

ままで、高性能の特急電車も投入されましたが、新幹線は全く

離れたルートを通る事になりました。

(五枚目)

ここは竹崎駅から肥前大浦駅間の里信号場付近だったと

思います。入り江に沿って走り、対岸も線路となっていて

かつて長大編成の特急列車が離合する際は対向列車の側面が

対岸に眺められたそうです。

残念ながらその光景を見る事はついぞ出来ませんでしたが…。

(六枚目)

佐賀県最南部の太良町(町名と駅名は異なります)から長崎県

諫早市に入りました。

ここは小長井駅付近で、入り江の向こうを国道の海上橋が

通っています。右側に見える小長井郵便局も良い味です。

(七枚目)

ここは小長井駅です。

海に近い駅は色々有りますが(鶴見線の海芝浦駅とか)、

ここもかなり近くホームの隣はすぐ有明海です。訪問時は

満潮だったのか有明海名物の干潟は見られませんでした。

ここで対向列車と交換しました。

(八枚目)

再び車内の紹介で、こちらはキハ47 8158です。

壁や天井、床やモケットは前回紹介のキハ47 4509と違いは

有りませんが、座席配置は大きく異なっています。

 

ドア間のBOXシートは3BOXに削減され、ドア付近の座席が

撤去されてロングシートは内側に移されました。

長崎地区への転用に際し、後述するトイレ改造以外は手を

付けなかった模様です。

(九枚目)

運転台後部です。

この車両は運転席側の一部にロングシートが残存していますが、

他は撤去されました。助士側の方は運転状況記録装置設置に

伴い撤去された様で、袖仕切りが残存しています。

一方荷棚は座席が無い戸袋付近だけに残っているという

不思議な構造です。

 

ワンマン化で運転士側後部だけに確認用窓が設置され、仕切り

扉は撤去されています。

車内収受式の為運賃箱と整理券発行機が有り、運賃表示器は

液晶式に更新されています。

(十枚目)

この車両はドア付近の両脇座席は前後共に撤去されており、

通勤輸送に配慮されています。ヒーターは残存しています。

九州車の座席撤去は813系でもお馴染みになってしまいま

したが、こちらの方が床の撤去跡も無く綺麗です。

ステップは浅く改造されており、黄色く塗られていて数少ない

転用時の改造個所です。

ドアはステンレス無塗装のままです。

(十一枚目)

今回の転用で一番驚いた、洋式トイレ改造です!

キハ40系はJR各社で様々な改造が行われましたが、D&S

列車等の特別な事例を除き、トイレは国鉄時代の和式のまま

でした。

しかし遂に普通列車用で洋式トイレ改造車が登場しました!

尚トイレのスペースは元のままで、車椅子には対応して

おらず車椅子スペースも有りません。

 

長崎地区へのキハ47形投入にあたり、リニューアル車投入で

トイレも改造という話を聞いたので、車椅子対応になるかと

思いましたが、結局は洋式トイレ改造と塗色変更・ステップ

改造程度に留まりました。車齢を考えれば当然でしょうか。

(十二枚目)

下車した諫早駅で撮影したキハ47 4509です。

青い塗色で前面だけ見るとキハ66・67「シーサイドライナー」

カラーを髣髴とさせますが、側窓配置が異なります。

どうせなら「シーサイドライナー」のロゴも入れて欲しい気も

しますが…。

尚今回乗車した列車は江北駅~長崎駅間を直通する列車でしたが、

多くは諫早駅で系統分割されており、現状は1往復だけです。

 

最後に、再び活躍の場が与えられた長崎地区のキハ47形ですが、

先は意外に短いかも知れません。

今後のJR九州の車両導入予定でYC1系が導入予定と一部で

言われているそうで、想定される線区として既に導入済みの

長崎地区が挙げられます。

無論各地に経年のキハ40系が残っており、又415系置換で

交直流電車の代わりにYC1系導入という可能性も有りますが。

もしYC1系導入なら折角洋式トイレに改造したので、他地区に

転用して欲しいですが、自治体の費用で改造した場合は難しい

かも知れません。

 

個人的には風光明媚な大村湾沿いはロングシートのYC1系に

統一されて残念に思っており、せめて有明海側だけでもクロス

シートのキハ47が残ってくれたら嬉しく思いますが…。

少しでも長い活躍を期待したい所です。

以上です。

 

参考文献   鉄道ピクトリアル No.805(2008.7)

       同 No.806(2008.8)、975(2020.8)

 

参考HP   ウイキペディア 関連ページ