撮影日   2023.5.16

撮影場所  JR東日本東北本線 宇都宮駅

 

昨年春訪れた宇都宮で撮影した、JR東日本の地域輸送向け

新型車両・E131系です。

 

(一枚目)

・ワンマン 黒磯行きE131系600番台TN5編成で、写真は

黒磯方先頭車クモハE131-605です。

この600番台は貫通式で、増解結に備え電気連結器も装備します。

 

E131系は2020年から製造されている幹線線区の末端輸送や

支線区向けの直流一般形電車で、ワンマン運転に対応しています。

基本的に20m級4ドアステンレス車体で、E129系風前面とE235

風側面を折衷したスタイルです。

短編成での運用を前提としていて、2~4両編成単位で製造されて

います。

各線区に合わせて仕様を設定しているのが特徴で、この600番台は

東北本線(宇都宮線)宇都宮駅~黒磯間及び日光線での運用を前提と

しており、幅広ボディを持ち貫通式で車内はオールロングシート、

トイレも装備しており3両編成での製造です。

又寒冷地向けの為スノープラウとクモハには霜取りパンタを備え、

勾配区間対策としてセラミック噴射装置を搭載、ブレーキチョッパ

装置と抵抗器も持ちます。

 

600番台は2021年から2022年にかけ全車総合車両製作所で15本が

製造され、最後の2本は線路モニタリング装置を持ち両先頭車は

680番台となっています。

本系列の導入で205系600番台は引退しました。

(二枚目)

中間車モハE131-605です。

当車両もシングルアームパンタを搭載します。

ワンマン運転対応の為車外カメラが設置されており、転落防止幌も

新製時から設置されています。

 

E131系の中間電動車はモハE130形とE131形が設定されています。

E131系は1M方式となっており、電動車比率1:1を実現する為

3両編成を組成する600番台と鶴見線向け1000番台に組み込まれる

モハE131形は片側の台車のみにモーターが設置されていて0.5M

方式になっています。一方4連の相模線向け500番台は2M2Tの為

4個モーターのモハE130形とサハE131形を組み混んでいます。

 

E131系の足回りはTD継手式平行カルダン駆動で、モーター出力は

150kwで最高速度110km/h(1000番台除く)です。制御装置はSic

素子を使用したIGBT-VVVF制御で、ブレーキ方式は電気指令式で

回生・発電ブレーキを装備しています。

(三枚目)

宇都宮方先頭車、クハE130-605です。

クモハE131形とクハE130形は各番台共通となっています。

運転台は事故対策で強化され拡大されており、運転台後部のドア

間隔は狭くなっています。

クハE130形は補助電源のSIVとCPを搭載し、この600番台は

トイレと屋根上に抵抗器を搭載しています。クーラーは集中式です。

 

車体はE235系ベースの平滑な軽量ステンレス車体で、雨樋が露出

しておらず側扉が角ばっています。

基本的に裾絞りの拡幅車体ですが、1000番台のみ車体限界の都合上

ストレートボディです。

側窓は一部を除き固定窓で隅にRが付いた熱線吸収ガラスです。

押しボタン式の半自動ドアとなっています。

塗色は番台毎に異なり、600番台は黄色と茶色の帯色です。

前任の205系600番台は東北本線向けと日光線向けで塗色が違い

ましたが、本番台では統一されました。

湘南色verも見てみたいです。

(四枚目)

クハE130-605の前面です。

行先表示器と運行番号表示器はフルカラーLED式となっています。

前面は基本的に貫通式ですが、併結が無い500・1000番台では

電気連結器が無く1000番台では外観上ドアが有りますが固定

されています。

 

現在は3両又は6両で使用されていますが、205系からE131系に

変わった当初は4→3連に減車されて積み残しが出たそうです。

現在はどうなっているのか分かりませんが。

(五枚目)

続いて車内で、クハE130-605です。

E131系は番台毎にロングシートとセミクロスシートが存在し、

500・600・1000番台はロングシートです。

近年のJR東標準的な車内という感じがする車内で、白系の

化粧板でドアも化粧板が貼られています。

床は濃いグレーでドア付近の床は黄色くなっています。

天井は平天井でライングロー式、一部に横流ファンが付き

照明はLEDです。

 

座席も東日本スタイルのバケット式で、背もたれはピンク系で

座面は茶色でこれも番台毎に異なります。

日光観光の為にはクロスシート車が欲しい気もしますが、この

ロングシートで寛げるのか…。

袖仕切りは大型のFRPタイプで形状が独特です。

前任の205系もロングシートでしたが、「いろは」の様な

観光列車も有ったら面白そうです。

(六枚目)

クハE130形は房総向け0番台と600番台に大型の車椅子

対応トイレが設置されています。

トイレは部分的にピンクに塗られています。

トイレの対面は車椅子・ベビーカースペースで、床に大きく

描かれています。

握り棒や通話装置、ヒーターも設置されています。

(七枚目)

こちらはクモハE131-605車端部です。

貫通扉の窓は大型になっています。

こちらも車椅子スペース付きで、対面は優先席です。

優先席部分は壁が薄いピンクで床もピンクに塗り分けられ区分

されています。オニギリ型の吊手も黄色で細長くなっています。

全体的に識別できるようになった為か、優先席の座席は文字が

入っているだけで東日本独自の優先席モケットでは有りません。

(九枚目)

クハE130-605の運転台仕切りです。

助士側部分の窓が拡大されており、仕切り扉も大型窓の引戸で

ここはステンレス無塗装です。

ワンマン運転ですが駅収受式なので運賃箱等は有りません。

この部分の造作も番台により違います。

運転台はワンハンドルマスコンです。

運転台の後部は立席スペースで丁寧にヒーター付きです。

(十枚目)

本系列では一部ドア上に液晶式の車内案内装置が付いています。

広告モニターは無く1面タイプですが、宇都宮線系統のE231・

233系近郊形はLED式の案内装置なのでそれより進んでいます。

ドア開閉ランプとチャイムも付いています。

(十一枚目)

広い宇都宮駅構内にはTN3編成も留置されていました。

それにしてもかつては長大編成の優等列車が行き交い、普通

列車も上野駅まで直通していたのが今では3両編成の普通列車

ばかりが走るとは…。

又、黒磯駅から新白河駅までの区間はE531系3000番台の

5両編成の運用なので、黒磯から先の方が編成が長くなって

おり逆転現象が生じています。

そもそもE531系は交直流型なので一部列車でも良いから

宇都宮駅方面から直通させれば良い気がします。水戸線経由で

送り込まれる際に走るわけなので…。

 

線区別に異なった姿が見られるE131系ですが、今後も205系

等の置換で導入されそうです。次は仙石線向けか房総地区の

増備車でしょうか。

 

以上です。

 

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