撮影日   2022.5.29

撮影場所  JR東日本中央本線 辰野駅

      (11枚目は車内、12枚目は塩尻駅)

 

前回に続き一昨年乗車の北陸・中部地方の記事の続きです。

飯田線に乗車する前に、中央本線の旧線(岡谷駅~辰野駅~

塩尻駅間)を経由し、それから再度今度は新線(塩尻駅~

みどり湖駅~岡谷駅間)を経由して飯田線に至る行程でした。

今回は中央旧線の主役・E127系100番台です。

 

(一枚目)

・辰野駅から塩尻駅までの中央本線の旧線は現在、E127系

100番台が専属で使われており、乗車日はA11編成でした。

1998年東急車輛製で、信州で東北の主役・701系マスクを

見ると違和感を感じます。

E127系についてはえちごトキめき鉄道に譲渡された基本番台を

以前紹介しています。

2022.5 北陸・中部旅行(えちごトキめき鉄道 ET-127系紹介

-1) |303-101のブログ (ameblo.jp)(2024.2.19)

 

E127系100番台は基本番台に続き、1998年から長野地区の

169系等の置換用に2両編成12本が導入されました。

基本番台と比べて前面形状が変更され701系風となり、パンタ

グラフはシングルアーム式となり行先表示器もLEDとなりました。

車内は観光地向けにセミクロスシートとなり、トイレも車椅子

対応に変更されています。

 

導入は1回限りで、115系や更に211系と共存して使用され、中央

本線や大糸線等で使われています。当初からワンマン運転対応で

1999年からワンマン運転が実施されています。

新製以来大きな改造は少なく、2016年から機器更新が行われ制御

装置の素子がGTO→IGBTとなり、補助電源が更新された程度です。

長野地区は本形式以降新車が導入されておらず、現在も最新鋭の

車両となっています。

(二枚目)

クモハE127-111の側面です。基本番台車と異なり、ドア間の

側窓は中央の2枚が2段窓になっています。

3色タイプのLED行先表示器は「ワンマン 塩尻」です。

本番台の特徴、シングルアームパンタが見えます。

ドア横には半自動ドアの押しボタンと、ワンマン運転時用のドア

ランプが設置されています。

塗色は「新長野色」で導入されました。

 

このE127系の導入時期はE231系以前のJR東日本が近郊形電車と

通勤電車の有り方について模索していた時期で、近郊向けながら

ストレート車体での導入です。

転落防止幌は未設置です。

(三枚目)

相方クハE127-111の前面です。個人的には基本番台の

前面の方が好みで、この701系マスクはシンプル過ぎる気が

します。連結器は電気連結器付きです。

E127系100番台の一部編成はクハにも霜取りパンタを装備

(後に集電可能に改造)しており、当編成も設置されていますが

撮影していませんでした。

 

分岐駅らしく構内は広く電留線が広がっています。かつては

貨物列車も発着していました。

塩尻方面の旧線区間は民営化後、長くJR東日本唯一のクモハ

123形(クモハ123-1)が「ミニエコー」の愛称で専用車として

使われていました。中央本線ながら単行のワンマン運転で

可愛らしい列車でしたが、2013年から本形式が使用される

事となり東日本唯一のクモハ123形は引退しました。

(四枚目)

・クハE127-111側面です。

半自動扱いとなっていて、停車中ですがこの様に一部ドアが

締切られていました。

いずれ211系の代わりに新車導入(E129系?)或いは転用

(E231orE233系?)が行われるでしょうが、本形式は当分

安泰と思われます。 

(五枚目)

この100番台はトイレが車椅子対応の洋式に変更され、

設置位置も運転台側に変更されています。よってこの様に

クハの運転台側後部側面は窓が少なくなっています。

この位置にトイレが設置された例はJR東日本では他に701系

の後期導入分でも見られますが、近年の新車ではバリアフリー

対応トイレでも車端部に設置されている為、少数派です。

尚ドア横に車椅子マークとベビーカーマークが貼られていますが、

車椅子マークは綺麗に消えています。

(六枚目)

クモハの銘板です。上から「JR東日本」「東急車輛 平成

10年」です。東急車輛の名前も過去になりました。

転落防止幌未設置の為銘板が観察しやすいですが、211系の

方は付いているのにこちらは付けないのでしょうか?

(七枚目)

続いて車内で、クモハE127-111です。

以前紹介の基本番台と異なり、片側のドア間は一部がクロス

シートになった変則的なセミクロスシートです。

モケットは青系で、緑色モケットだった基本番台と異なり

外帯に合わせている様です。

袖仕切りは大型のFRPタイプで、荷棚はパイプ式です。

天井は平天井でラインフロー式で横流ファンは無く、照明は

蛍光灯です。

壁や天井は白系で、床はグレーでとシンプルな内装です。

運賃表示器は液晶式で運転台仕切り窓は大型です。

(八枚目)

同車の連結面側です。

座席はバケットタイプで、ドア間のロングシートは長いですが

仕切りポールは有りません。

クロスシートは211系等の様に肩が斜めになったスタイルです。

北アルプス向きの座席がBOXシートになっている様で、観光地

向けに配慮されたのでしょう。

整理券発行機も見えます。

 

JR東日本は結構クロスシート車の座席配置がバラエティ豊かで、

719系では集団見合い式を採用し、E129系ではドア間をロング

シートとBOXシートの区画に分け、気動車では2-1列シートに

するなど興味深いです。

(九枚目)

車端部です。妻窓は無く、貫通扉はステンレス無塗装で、

側扉の内側と同様です。

この様に優先席に指定されている箇所はJR東日本標準仕様の

モケットで、吊手は黄色です。

(十枚目)

こちらはクハE127-111です。吊手はオニギリ型で、

クロスシート部分には有りません。

この車両は車椅子対応大型トイレ付きで写真奥に見えますが、

撮影出来ず。

クハはトイレがクロスシート側に有る為、BOXシートは2区画

分しか無いのでセミロングシート車といった方が良さそうです。

BOXシートの袖仕切りもモケット貼りなのが細かい配慮です。

(十一枚目)

辰野駅から塩尻駅間の旧線は多くが線内完結のワンマン列車で、

1日数往復となっており基本的にE127系です。30分程のショート

トリップでしたが、何故か全く撮影しておらず…。途中小野駅には

線路を撤去した跡が有りました。

E127系はIGBTの音を響かせ、やや揺れながら走っていました。

沿線には結構民家が見えましたが、途中信濃川島駅は中央本線で

一番乗降客が少ない駅だそうです。

写真は塩尻駅手前で、みどり湖駅経由の新線との合流区間です。

特急が行き交うだけあって複線で立派です。

(十二枚目)

そして終点の塩尻駅で撮影したJR東海の313系です。

これは中央本線の中津川駅行きで、フルカラーLEDの2連なので

1300番台でしょうか。

これからはみどり湖経由の飯田線直通・飯田行に乗車します。

まだJR東日本エリアですが、電車は一足先にJR東海の車両に

なります。一昨日からずっと乗って来た東日本の列車も

これが最後でした。

 

次回に続きます。

 

参考文献 JR全車両ハンドブック 2004 

 

参考HP  ウイキペディア 関連ページ