撮影日   2024.3.17

撮影場所  JR九州鹿児島本線 荒木駅及び車内

 

JR九州の近郊型電車では最大勢力の813系の中でも最新の

グループ、3100番台(元1100番台)です。

 

(一枚目)

羽犬塚行きのRM3106編成、クハ813-3106です。

門司港方先頭車でクハ813-3106+モハ813-3106+クハ

812-1106の3両編成です。

この編成は12次車で2007年製、近畿車輛製です。

 

813系3100番台は元々1100番台として、2007年と2009年に

12・13次車として15本が製造されました。

813系は番台によって多数が製造されたものと少数に留まった

ものが有りますが、1100番台は後者で200・100番台に次いで

多く製造されました。

仕様としては1000番台と同じく817系に近い仕様となり、IGBT

-VVVF制御となりワンハンドルマスコンが採用され、電動車は

中間車に集約されています。

 

本番台は813系で初めてLED表示器を採用し、同時期の817系

1100番台やキハ220形200番台と同じく大型LED表示器となって

います。その為前面屋根上部が高くなっており、813系で初めて

前面の変化が生じました。

このクハ813形は車椅子対応トイレ付きで、CPを備えます。

当グループが813系の最終増備番台で、15年間増備が続いた

813系の最終形態です。

(二枚目)

中間車モハ813-3106です。

1000番台と同じく濃色ガラス・シングルアームパンタを採用

しています。転落防止幌も登場時から備えます。

1100番台では側面も大型LED表示器になったのが特徴で、

中間車のドア脇に設置されておりその部分は窓が縮められて

います。クーラーは集中式のAU403Kです。

 

駆動装置はTD継手式中空軸平行カルダン駆動で、150kw

モーターです。台車はボルスタレス式でヨーダンパを備えて

おり、1000番台から採用されたDT403K(付随台車はTR403K)

となっています。

ブレーキ方式も1000番台と同じく回生ブレーキ併用電気指令式

空気ブレーキですが、発電制動の300番台以前のグループや

更に811系とも併結可能です。

(三枚目)

八代方先頭車のクハ812-3106です。

クハ812形は1000・1100番台だけの製造です。

 

813系1100番台は製造から間もなくして日豊本線・小倉口での

ワンマン運転対応に改造されました。但し駅収受式の為車内の

改造は行われていません。

その際当時のRM1105・1106編成は改造が遅れ、非ワンマン車

として区別する為2100番台を名乗っており、当編成は一時的に

RM2106編成でしたがワンマン化で元の番号に復しました。

 

その後、近年行われたJR九州の座席削減の魔の手が伸び、

1100番台は全車座席削減が行われ、更に車体側面に安全確認

カメラが設置され最終的に全て3100番台となりました。

この編成も車端部にカメラが設置されており、2・3枚目に

写っています。

よってこの編成は4回改番を受けた事になります。

(四枚目)

クハ812-1106の車内です。

300番台以降で採用された白の化粧板+クリームの床+茶色の

モケット+出入り口付近のサークル状の吊手となっています。

1100番台では扉内部の赤色が少し暗めになりました。

照明は200番台以降と同じくカバーが有りませんが、何だか

大変明るいのが気になります…。

冷房の吹き出し口はラインフロー式で横流ファンを備えます。

片面のドア上だけにLED式の案内装置が有る謎仕様はこの

1100番台グループ迄継続されました。

優先席には白いカバーが掛かっています。

(五枚目)

元はバケットタイプの快適な転換クロスシートが並んで

いましたが、座席撤去の為に悲惨な事になりました。

ドア間で座席の向きが変えられるのは1か所だけ、撤去部には

特に手すりが増設された訳でも無く、謎のポールがポツンと

聳え撤去部の荷棚がオレンジに塗られています。

クリームに大理石模様の床は明るい印象ですが、座席撤去

跡が目立ってしまっています。

尚窓割と座席が合わないのは改造の為では無く、811・813系

に共通するもので415系1500番台と窓の寸法を共通化した為で、

813系の最終増備車まで続いてしまいました…。

 

因みに813系は全車ロングシート改造が予定されており、現在

元200・300番台グループでの施工例が確認されています。

本車もいずれ改造される筈で、茶色モケット(優先席は赤)の

ロングシートとなるのでしょう。既存改造車は床の改造跡が

目立っており、この車も同様になりそうなのが残念ですが…。

ともあれ現状の座席撤去跡に掴まる場所が無く、空いていても

座れない状態よりもロングシートの方がましな気はします。

(六枚目)

ところで…最近813系に車内がやけに明るい車両がいるのが

気になっており、2200番台や3100番台で特によく見かけて

いましたが、どうもLED照明に改造された車両の様です。

 

LED照明改造の典拠は今のところ見てませんが、この編成の

照明には「ANDES」のロゴが有り、調べると青森のアンデス

電気株式会社の商品と思われます。そしてこの会社は鉄道車両

用にLED照明を製造しており、防犯カメラ内蔵タイプも製造して

います。公式HPの主要取引先にはJR九州の名前は有りませんが、

西日本や東日本には取引が有り、恐らく間違いないでしょう。

ロングシート改造の有無にかかわらず改造車を見掛けており、

815系でもこの「ANDES」ロゴ入りの物を見掛けました。

 

 

以上です。

 

参考HP   アンデス電気株式会社(公式HP)

 

      ウイキペディア JR九州813系電車