撮影日   2024.1.21

撮影場所  熊本電気鉄道菊池線 北熊本駅

 

先頃訪問した熊本電鉄北熊本駅構内の様子です。

世代交代が進んでいる同社ですが、果たして…。

 

(一枚目)

構内の検修庫には03-837、モハ5101Aモハ71が3両並んで

いました。03系は検査中と思われます。

静態保存のモハ5101Aの幕は「試運転」、同じく保存車モハ

71は「藤崎宮前行」という味のある書体のサボを出しています。

木造の上屋に近代的な03系がミスマッチで、03系と70形の

齢の差は実に60年以上、3世代が揃った状態です。

こんな姿が見られるのが熊本電鉄の魅力です。

(二枚目)

現役車最古参の6111A編成も元気に運用に入っていました。

秩父移籍車と共に三田線時代と同じ青帯となっています。

昨年10月に6211A編成が引退し、5本が導入され熊電の

冷房化を促進した本形式も残り1本となりました。

尚6211A編成は既に解体された様で、姿は見えませんでした。

(三枚目)

本編成は熊電6000形でも2本目の導入で、初期車の為熊電で

冷房改造を行っており、車椅子スペース非設置です。

熊電唯一の20m4ドア車・セミステンレス・電磁直通ブレーキ車・

幕式方向幕で転落防止幌も有りません。

近年座席モケットが熊電では珍しく更新されており、代替予定は

無い様なので暫く安泰かも知れませんが、余談を許しません。

 

現在6111A編成以外は本線・上熊本線で使用可能なサイズなので、

6000形メインの時代に比べ予備車の削減が可能と考えられます。

次の全般検査を受けられるかどうか…。

(四枚目)

本線の対向列車で御代志行きがやって来ました。

今ではすっかり熊電の顔となった03系の131編成です。

近代的な車体と木製の架線柱、「代用手信号現示位置」の

看板が並びます。

東京で地下を走っていた時代には考えられません。

(五枚目)

この編成は昨年「くまモン」ラッピング編成となり、ピンクの

車体が目立っています。

熊電の電車の主力は都営地下鉄から東京メトロになりました。

尚「くまモン」電車はインバウンドの方々に人気がある様で、

観光バスで団体がやって来ていました。

(六枚目)

2本在籍する01形の内、銀色ベースの136編成はお休みでした。

小柄な車体にパンタ以外殆ど無い屋根上、スマートな車体に

似合わないゴツいスカートとステップという特徴的な電車です。

(七枚目)

川崎重工の意欲作、efWING台車のKW206です。

熊電入線後に履き替えたもので、熊電では6221efで試作的に

採用、その後01形の移籍時にも採用されました。

炭素繊維強化プラスチックを初めて台車に採用しており、

カワサキのバイクの様なスタイルに赤いアクセントで

見栄えも良いです。

熊電の線路でも!乗り心地も良好ですが、余り採用例が無いのが

残念です。

そしてダルマポイントと並ぶ姿が見られるのが熊電らしさです。

(八枚目)

元静鉄車の1009編成は今日も休んでいました。

熊電唯一の白色LED表示器には「KD08 北熊本」と表示

されていました。もっとも撮影日は日曜日で、平日・土曜の

朝に運行される藤崎宮前→北熊本行きは走らない日だった

ので、上熊本線運用に入って入庫後だったのでしょうか。

 

尚期待していた1002編成はまだこの時は入線していません

でした。静鉄1000形は他に昨年7月引退の1011編成(新製

冷房車・1984年製)と間もなく引退予定の1008編成(冷房

改造車・1976年製)が引退後の予定が決まっていない様

ですが、もう1本6000形の代替で来ないのでしょうか?

(1011編成は解体済みかも知れません)

(九枚目)

1009編成のダイレクトマウント式空気バネ台車、TS-812

です。01・03形の台車に比べるとやはり古く見えます。

床下はグレーに塗られています。

(十枚目)

車庫の外からも撮影しました(敷地外公道から撮影)。

初めて気が付きましたが、1509号の運転台部分(西側)は

一部修復されていた様で、色合いが違っています。

2年前の写真でも同様だったので、静鉄時代の補修かも

知れません。

尚1012編成は2月に入って入線した模様です。

(十一枚目)

車籍は遥か昔に失われた筈ですが、長物車ナ1・2はまだ

残っていました。ボロボロな車体で物置状態です。

その奥には予備なのか台車が見えます(形式不明)。

それにしても、1本在籍数が少なくなった状態だったので

構内に余裕が有りました。

(十二枚目)

構内を探訪した後は上熊本線に乗車しました。

黄色地の「くまモン」ラッピング01-135編成でした。

奥には136編成が停まっており、仲良く2本並んだ姿です。

元銀座線01系の現役は熊本にいるこの2本だけです。

銀座線からは他に先々代の主力、2000形が日立と銚子に

移籍しましたが、大量移籍した日立電鉄譲渡分は廃線で

消滅、銚子移籍車は1両残っていますが車籍は無い様です。

(十三枚目)

車内は以前乗車した時と変わらず、「くまモン」で賑やかに

ラッピングされています。

モケットや壁、床の色はメトロ時代のままの様で、特徴的な

形状の袖仕切りや格子状の荷棚といったパーツもそのままです。

照明はLEDで、車内収受ワンマン式になっています。

(十四枚目)

車端部の天井は冷房設置の為低くなっています。銀座線は

車両限界が小さい為、冷房化に苦労したそうです。

後付けした車椅子スペース部の床だけ色が違い、対面の青い

モケットの優先席部の窓には「シルバーシート」の懐かしい

ステッカーが残っています。

妻窓は片側のみ設置され、戸袋窓となっています。

 

 

今回訪問時は1002編成の姿を見る事は叶わなかったので、

次回また訪れたいと思っています。

1000形は余り動いていない印象ですが、2本揃えば稼働率が

上がるかも知れません。

 

以上です。