撮影日   2022.5.27

撮影場所  各写真に記載

 

一昨年の北陸・中部旅行の記事の続きで、今回は初めての

北越急行・ほくほく線に乗車し六日町駅まで向かいます。

新潟県の中央部は未知のエリアで、遠くに来たと感じました。

 

(一枚目)

・六日町へは前回紹介のHK100形「ゆめぞら」に乗車しました。

北越急行の列車は多くが信越本線に乗り入れており、犀潟駅から

直江津駅まで乗り入れています。

 

北越急行ほくほく線は六日町駅~犀潟駅間を結ぶ第三セクター

鉄道で、直流1500Vで電化されており軌間は1,067㎜、全区間

単線となっており閉そく方式は自動閉そく式です。

元々は北陸方面の短絡路線として国鉄が予定し鉄道公団が建設を

続けていた「北越北線」を引継いだもので、1968年から建設が

続いていたものの地盤が悪いエリアで難工事となり、更に国鉄の

財政難で工事がストップしていましたが最終的に三セクとして

1997年に開業した経緯が有ります。

高速志向の路線の為、トンネルと高架が続いており高規格路線と

なっています。開業当時は特急「はくたか」が当線を経由し越後

湯沢駅~福井駅・和倉温泉駅まで運転されており、上越新幹線を

経由して首都圏~北陸の速達ルートとなっていました。

そして線内の最高速度は160km/hと狭軌最高速度でした。

しかし2015年に北陸新幹線金沢開業により「はくたか」は廃止、

新幹線の愛称となりました。特急用の681・683系もJR西日本に

売却されています。廃止後も超快速なる種別の「スノーラビット」

が高速走行していましたが、2023年に廃止され現在はワンマンの

普通列車のみが運転されており、多くが起終点側ともJRに直通し

越後湯沢駅~直江津駅間の運行となり、最高速度も95km/hです。

結果として開業後20年にも満たずに北陸新幹線が開業し、北越

急行は経営的に苦しくなってしまいました。

想定外に工事が難航し開業が著しく遅れた事も有るでしょうが、

地元選出の某元首相の影が強く見られます。

(二枚目)

・今回は余り線内の写真が撮れませんでした。

 

ほくほく線に入って1駅目、くびき駅ではまさかのえちごトキ

めき鉄道のリゾート列車「雪花月」とすれ違いました!

まさかここで見ると思わず大変驚きました。

「団体 直江津」と有り団体臨時列車だった様です。

(三枚目)

バーカウンターが見えます。2号車のカフェ・バーでしょう。

北越急行は現在定期列車は自社所有のHK100形のみの運行ですが、

「はくたか」運行時はJR西日本の681・683系も使用されており

更にかつては「はくたか」に485系が使用されていた時は西日本

車に加え東日本車も使われていました。

当線は臨時列車で各社の車両が乗り入れた事が有り、東日本からは

115系やE129系、西日本からは583系、トキ鉄からはET122の

基本番台も乗り入れた事が有るそうです。直流電車・交直流電車・

気動車と車種が様々です。

(四枚目)

特徴的な前面です。

ほくほく線は高架主体で高速走行の為交換可能駅も一線スルー

式の為、ローカル線らしからぬ立派なホームです。

尚「雪花月」は翌日も遭遇しており、いずれ紹介します。

(五枚目)

・さらに進みまつだい駅に着くと、謎の建物とアートの姿が

見えてきました。農村の中でいきなりこのようなものが現れ、

大変驚きました。

これは「まつだい雪国農耕文化村センター 農舞台」なる

美術館・郷土資料館だそうです。このエリアでは「大地の芸術祭

越後妻有アートトリエンナーレ」という国際芸術祭が継続的に

開催されており、その一環として建てられた様です。

乗車していた「ゆめぞら」編成のラッピングもこの芸術祭に

合わせてのものでした。

芸術振興に対する地元の意気込みが窺われます。

(六枚目)

確かまつだい駅を過ぎてからだと思いますが、長大河川を

渡りました。

位置的に信濃川だったかと思います。

日本一長い事で知られている信濃川ですが、広い川面は濁って

いました。

翌日乗車した飯山線で信濃川に沿って旅をする事になります。

(七枚目)

ここは十日町駅です。

線内の主要駅で、JR東日本の飯山線との乗換駅でも有ります。

飯山線側は観光列車「越乃Shu Kura」と「おいこっと」も

乗り入れ、賑やかな駅です。私は翌日両列車に乗車し今度は

高架下の飯山線のホームに降り立ちました。

ここではHK100形の一般車と交換しました。セミクロスシート

の車内が見え、リニューアル工事を行った為一部デザインが

変更されています。

(八枚目)

そして六日町駅へ向け快走して行きます。

沿線は米どころとして知られ、田植えの時期で水鏡が広がった

いました。美味しいお米になるのでしょう。

(九枚目)

・5月になっても山々には雪が見えます。スキー場が多いエリア

なのも頷けます。

 

尚新潟県内にはかつて戦後新潟交通・越後交通・蒲原鉄道・

頸城鉄道といった私鉄が有りましたが、1999年に新潟交通と

蒲原鉄道が廃止され県内から第三セクター以外の私鉄が消滅

しました。

又頸城鉄道は北越急行のエリアを走っており、新黒井駅(犀潟

駅の一つ直江津駅寄り黒井駅に接する)~浦川原駅間を結んで

いました。ここは非電化で762㎜の軽便鉄道で、木造客車改造の

特異な形状のディーゼルカー(しかも元お座敷車!)を走らせる等

有名な路線でしたが、1971年に廃止されました。北越急行の

うらがわら駅付近は頸城鉄道の敷地を流用しています。

(十枚目)

そしてほくほく線の起点、六日町駅に到着しました。

ほくほく線は59.5kmとそこそこ長く、快適な車両で満足でした。

高規格な線路に高性能車で、音も静かで揺れも少なかったです。

列車は更にJR線を走り越後湯沢駅まで走ります。

(十一枚目)

この六日町駅にはほくほく線の車両基地が設けられています。

庫内にはHK100形一般車の姿が見えます。

尚かつて所属の681・683系はJR西日本の金沢に常駐だった

そうです。

 

とにかくトンネルが多く感じた北越急行、次はシアター列車に

乗車したいものです。

次回に続きます。

 

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