撮影日   2022.5.27

撮影場所  えちごトキめき鉄道 急行市振行き車内

 

前回に続き、トキ鉄の観光急行の車両紹介の続きです。

今回から車内の紹介です。訪問時期柄大変空いており、撮影には

好都合でしたが運営する側としては大変だったと思われ、その

中でも運行を続けて頂いた事に感謝です。

 

(一枚目)

クモハ413-6の車内です。確か電動車2両は自由席扱いだった

と思います。

ドア間に4BOX、ドア脇と車端部はロングシートのセミクロス

シートで、車体更新前のデッキ付き片開・オールクロスシートと

比べ大幅にラッシュ時対策に向いた車内になっています。

壁はクリーム系、床は茶色と暖色系の車内で国鉄末期の車両に

多く見られた車内です。

クーラーを種車から流用した為丸天井に分散クーラーの吹き出し

口が張り出しており、照明は蛍光灯です。

えちごトキ鉄移籍後も殆ど変わっていません。

 

尚この車両はJR時代の末期、主にあいの風とやま鉄道譲渡予定

編成に施工された体質改善工事未施工車とネット上では扱われて

いる様ですが、実車の車内はドア付近の床や吊手・座席手すりが

黄色になった体質改善工事施工車の特徴を持っています。

(二枚目)

運転台側です。

何と言っても「妙高」のHM付きの鳥居が目につきます。

願い事が叶うかは分かりませんが、「妙高」のローマ字表記が

目につきます。

運転台仕切の窓は小窓で助士側には設置されておらず、国鉄

時代の北海道内の路線図が展示されています。

ドア脇や運転台仕切りの手すりは黄色く塗られています。

(三枚目)

同時期の115系3000番台と共に車端部の座席は全てロング

シートとなっています。座面は2分割です。

袖仕切りは板状で、防風対策でアクリル板が設置されています。

荷棚は種車の発生品でパイプ式です。急行形は金網タイプの

通勤形・近郊形と違い早くからパイプ式でした。

同時期の通勤形・近郊形は袖仕切りと荷棚、吊手受けが一体化

したスタイルでしたが、本形式は改造車の為荷棚が別個と

なっています。

(四枚目)

BOXシートです。国鉄時代の標準的なスタイルですが、

今では115系やキハ40系列くらいしか見られなくなりました。

モケットは北陸地区の交直流型電車で標準的だった茶色の

座席です。

手すりは半円形の古いスタイルですが、黄色く塗られています。

(五枚目)

BOXシートは種車の発生品で、取っ手が半円形なのはその

名残です。通勤対策でシートピッチは狭くなり、座席幅も

通路を広げる為壁側の肘掛けを撤去しています。

テーブルは有りませんが、灰皿跡と思しきビス穴が有ります。

窓は下段固定に改造されています。

(六枚目)

妻面側車端部です。こちらもロングシートで、吊手は黄色く

塗られています。

優先席部はJR西日本特有の緑系モケットです。

雪切室配置の都合上左右で長さが異なり、座面の分割違いで

分かります。

尚413系のロングシートは廃車発生品流用で、確か富山港線の

79系の発生品だったと思います。

(七枚目)

銘板です。

「日本国有鉄道 松任工場 昭和62年改造」「神戸 川崎車輛

昭和37年」の2枚が付いています。

形式は変わっていますがあくまでも改造車扱いの為か、種車の

製造銘板が付いています。

長い年月の間に川崎車両の名前は復活し、北陸の鉄道車両の

検査や改造を担ってきた松任工場は遂に昨年廃止されました。

尚413系や717系の改造はメーカーでは行われず、全て国鉄

工場での改造でした。

(八枚目)

続いて中間車・モハ412-6車内です。

基本的に同一ですが、こちらはクーラーの形状から平天井と

なっておりスッキリしています。流石に国鉄時代末期の為

集中クーラー車標準の船底型ではなくなりました。

「防水工事」と銘打たれた広告も味わい深いです。

(九枚目)

モハ412-6車端部で、クモハ側です。

この車も車端部はロングシートとなっています。

向かって右側は雪切室設置の為ロングシートの長さは少し短く、

反対側は配電盤が設置されています。

雪切室壁の「非常燈」も古いタイプで、これも流用品でしょうか。

貫通扉はステンレス製で内側はクリーム系となっており、窓の

拡大は行われていません。

(十枚目)

天井部です。風洞部分だけ色合いが灰色系になっています。

平天井ですが同時期の103系1500番台や201系の様なライン

フロー式では無く、ましてや横流ファンも無く吹き出し口は

スポットタイプでリターン口が脇に設けられています。

塞ぎ孔は通風器の跡でしょうか。

(十一枚目)

モハ412-6のステッカー類です。

松任工場の改造銘板と川崎車輛の製造銘板が残る他、「弱冷車」

ステッカーも残ります。

「禁煙」ステッカーも残りますが車内で喫煙できた時代はとうに

過ぎました。

「SOS」の大きなステッカーも有ってごちゃごちゃしています。

(十二枚目)

雪切室です。モーター冷却用に空気を送り込むもので、

711系以降積雪地の電車では標準的になりました。

413系は115系1000番台と同じく簡易的な仕様で、車端部の

座席がロングシートなのも115系1000番台電動車と同じです。

 

次回はクハ455の車内です。

 

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