撮影日   2022.5.27※2024.1.14 7枚目追加

撮影場所  JR西日本氷見線 高岡駅

 

昨年春撮影した氷見線のキハ40形です。

 

(一枚目)

高岡駅で出発待ちの氷見行きキハ40 2092です。

キハ40の暖地仕様2000番台車で、1981年新潟鐵工所製です。

高岡所属車で主に氷見線や城端線で使われています。

高岡所属車は現在キハ40とキハ47が使われていますが、

近年までキハ58・28やキハ58を両運転台改造した珍車・

キハ53 1000番台(最後のキハ53)が使われていた他、

90年代には一時期12系客車を気動車の付随車改造した超珍車

キサハ34も存在しました。

 

高岡地区ではかつては255系によく似た白地に黄色と青帯の

初代高岡色、赤紫に白帯の2代目高岡色が有りましたが、

現在はJR西日本の鋼製気動車標準の国鉄首都圏気動車

標準色の朱色になっています。

(二枚目)

反対側前面です。

JR西日本のキハ40形標準でワンマン改造・冷房改造・体質

改善工事(エンジン換装)・延命工事が行われています。

延命工事の際に側窓の変更や押しボタン式半自動ドア化が

行われています。

高岡地区では前面行先表示器を使用しています。

 

こちら側には諸元標記が有り、「形式 キハ40 自重 37.5t

換算 積 4.5 空 4.0」となっています。

(三枚目)

ドア部にはステップが有り、ドア本体はステンレス無塗装で

手掛けが残っています。

ワンマン改造に伴い運賃表示器(液晶式に換装)・整理券発行機・

運賃箱が設置され運転台の仕切り扉は廃されてポールのみと

なり、運転台後部の窓が少し大きくなっています。この辺りの

改造は線区ごとに差が有ります。

 

延命工事の際、化粧板が張り替えられ90年代のJR西日本車で

よく見られる薄茶色系となりました。床はグレーで、ステップ

付近は黄色く塗られています。

海沿いを走る為避難ハシゴも設置されています。

(四枚目)

車内です。

延命工事により化粧板が張り替えられていますが、基本的に

原型の内装に近いです。

荷棚は金網タイプのままで座席は原型のBOXシートで茶色の

モケットです。冷房化でバス用のクーラーユニットが窓側に

設置されていますが、扇風機も残っており照明は蛍光灯で

丸屋根となっています。

後部の右側に和式トイレが有ります。

(五枚目)

この車両の座席配置はかなり特徴的です。

トイレが無い側の車端部は片面はこの様に広窓2枚・小窓1枚分

座席撤去され、反対面はロングシートです。

BOXシートは原型は5BOX+片面のみクロスシート1区画ですが、

この車両は4BOXシートに減少しています。

そしてトイレ側の車端部はトイレ+ロングシート+片面のみ

クロスシート1区画(原型の配置)と、反対面はドアからBOX

シート部まで座席が撤去されています。

(文章で書くと分かり辛くてすみません)。

(六枚目)

座席撤去部は暖房を残し撤去され、窓に手すりが有るだけで

殺風景です。車端部に設置された吊手はこの車では黄色く

塗られています。延命工事で黒サッシになった窓が分かります。

尚この様な座席配置の車は参考文献(鉄道ピクトリアル No.975)

によると執筆時点(2020年頃?)ではこの車1台だけとの事です。

撮影時にはこの様な珍車と気づかず、調べて初めて気づきました。

(七枚目)※2024.1.14追加

これは座席撤去部の反対側のロングシート部分で、JR西日本の

優先席専用のモケットです。ドア脇は座席が撤去されています。

袖仕切りはキハ40オリジナルの荷棚一体型では有りません。

 

西のキハ40にはオールロング改造された3000番台の他に、ロング

シートが拡大された車両(改番なし)がそこそこいますが、上記

参考文献に拠ると2019年に改造されたそうです。他に高岡では

キハ47でも座席撤去車が出現しているそうで、他に改造車が

いるのか気になる所です。

 

尚北陸新幹線敦賀開業により、今後氷見・城端線はあいの風

とやま鉄道に将来的に移管される予定です。新車の導入も予定

されており、新車導入完了により移管されるとの事で氷見・

城端線のキハ40系列も終焉が近いと思われ、同時にあいの風に

譲渡される予定は無いと思われます。

他線区への転用も有りえますが、JR西日本では非電化線区用の

新型車導入計画が有る為そのまま引退の可能性も有ります。

最後まで無事故で頑張って欲しいです。

 

以上です。

 

参考文献   鉄道ピクトリアル No.805(2008.7)

                     同 No.975(2020.8)