撮影日   2023.10.23(特記以外)

      

撮影場所  各写真に記載

 

前回の続きで先日阿蘇と日田を旅行し、BRT「ひこぼし

ライン」に乗車した際の記事です。

今回は日田から添田まで乗車しました。災害前に列車で乗車した

事が有りますが、まさかバスに転換されるとは思いませんでした。

 

(一枚目)

始発の日田駅バス停です。駅前広場に設けられています。

基本は日田駅から添田駅間の通し運行が10往復、加えて添田駅から

彦山駅間と筑前岩屋駅から日田駅間に区間運行が設定されています。

全区間の運賃(BRT内完結)は860円、1時間30分程掛かります。

運行はJR九州バスですが事業主体はJR九州で、JR九州内の一部鉄道駅

からBRTを含む連絡の乗車券類が発売され、JR九州の時刻表にも

表示されます。

運行開始は去る8月28日です。

 

代替となったのは日田彦山線の添田駅~夜明駅間です。この区間は

以下の記事でも掲載した事が有りますが(2018.4.3)、2017年7月に

集中豪雨で多くの箇所が被災し運行を休止しました。

久大本線 代行バス(西鉄グループ運行分) | 303-101のブログ 

(ameblo.jp)

当時は久大本線の光岡駅~日田駅間も被災しており、日田彦山線と

合わせて代行バスが運行され、日田彦山線代行バスは被災前の運行

形態に合わせ添田駅~夜明駅~日田駅間でした。

その後久大本線区間は2018年に復旧しましたが、日田彦山線は復旧に

大幅な費用が掛かる一方利用者が少なく、鉄道では無くバス高速輸送

システムでの復活となりました。

 

運行形態は鉄道時代の実態に合わせ日田駅発着となり、彦山駅から

宝珠山駅間は鉄道の路盤を利用した専用道路、それ以外の区間は

並行道路の利用とされました。

鉄道時代は同区間に8駅(両端駅除く)が設置されましたが、BRTでは

36駅が設けられており、通常のバス停も駅と称しています。

各バス停(駅)は写真の様に統一されたデザインとなっています。

(二枚目)

添田駅行きは130-22007号車です。

中国BYD製のJ6と呼ばれる、小型電気ノンステップバスです。

1扉スイングドア仕様で固定窓、行先表示器は白色LEDです。

運行開始にあたりこのJ6を4台と、通常のディーゼルエンジンの

中型ノンステの新型エルガミオを2台導入しました。加えて続行

用でJR九州バスのエルガミオノンステも使われます。更に今年

11月28日から2025年春までの予定で、トヨタ・コースターの

燃料電池バス(FCバス)もダイヤ固定で運行予定です。

 

塗色は各車両異なっており、この車はピンクベースの「しゃくなげ

カラー」で、添田町の町花です。

各車両に「ひこぼしライン」の前面イラストが描かれており、

円内に沿線の「やまなみ」、地域の星となる様未来に願いを込め

「ひこぼし」、日田彦山線の「めがね橋」が描かれています。

運行主体は新設されたJR九州バス添田支店で、同所所属車は

この車の様に筑豊ナンバーですが、日田営業所所属車は大分

ナンバーです。

走行音は大変静かで「ヒューン」という音が特徴的でした。

発車の際には専用のメロディが流れます。

 

尚県内では他に北九州市営バスがEVモータース製の小型電気

バスを今年6月から運行しています(2023.9.13)。

北九州市交通局に久々に登場した電気バス | 303-101のブログ 

(ameblo.jp)

 

・車番 130-22007 ナンバー 筑豊230あ401 所属 添田

 形式 BYD J6  小型電気ノンステップバス スロープ付 

 1ドアスイングドア 全固定窓 白色LED表示器 

 ひこぼしライン専用車 専用塗色 希望ナンバー

(三枚目)

乗車便は一部便のみの高校ルートで、日田市内で林工西口駅・

昭和学園前駅・日田市役所前駅(添田側から)を経由する便でした。

光岡駅~日田駅間で久大本線と並行するルートでは無く、

市街地を北側に迂回するルートです。

通学輸送を念頭に置いたのかと思いますが、乗車時は平日日中で

この区間での乗降は有りませんでした。半日授業の際の利用を

想定したのでしょうか。

写真は昭和学園前駅(以下、車内から撮影)で、日田バスと同じ

位置に設けられています。

 

乗車時は10名ほどの乗車で、座席はほぼ埋まりました。

通しの利用者ばかりでしたが、日常利用者よりも観光客の

方が多い様でした。

乗降が無い駅でも場所によってドアを開けていました。

(四枚目)

高校ルートを迂回し、通常ルートと同じく光岡駅に停車しました。

ここは久大本線の駅前に設けられています。

日田・光岡・夜明・添田各駅では鉄道と乗り継ぎが可能で一部

乗車券類では乗継割引が適用される関係で、精算済証が交付

されます。

駅前に定期の路線バスが乗り入れたのはBRTが初めてだと思います。

(五枚目)

これは2018.2.16に光岡駅前で撮影した写真で、久大本線と

日田彦山線代行バスが狭い駅前に並んでいます。

左が光岡駅~日田駅間の久大本線代行バスで日田バス所属の

いすゞKL-LV+西工ボディ大型ワンステ1606、右が日田彦山線代行

バスで大行司駅~日田駅間用のいすゞPA-LR+西工ボディ中型

ワンステ2260号車です。2260は前回紹介しましたが、この時は

西鉄バス久留米所属でした。

(六枚目)

1606も元は西鉄グループ所属でしたが、同型の1601(スマート

ループ色変更車)と共に日田バスに転籍して久大本線代行バスに

使われました。

西鉄バスでは2001年に14台しか導入されなかったKL-LVエルガ

ワンステの西工ボディ架装車ですが、末期は吉井や大川など

筑後地方に多く在籍しました。

引退が早い車が多く、この車も代行バス輸送終了後引退した様で、

現在は久留米地区に2台だけ残っていると思われます。

(七枚目)

再び今回訪問時の写真に戻ります。

光岡駅を出発し、写真の筑後川を渡り国道386号線に入って夜明

駅へ向かいます。写真では穏やかですが、「筑紫次郎」の名を持つ

日本三大暴れ川の一つです。

 

国道上では南友田・北友田駅に停まり夜明駅に向かいます。

日田バスは近年路線の縮小が著しく、日田市内から夜明駅方面の

路線は2020年に廃止されています。遡れば西鉄バスが福岡~

日田間の長距離路線が走っていた区間です。

(八枚目)

そして久大本線では光岡駅の隣駅、夜明駅です。

筑後川と山地に囲まれた平地に国道386号と鉄道が走っており、

地形的に大変狭く急な階段の上に駅舎が有ります。

無人駅で、「BRTのりば」の案内が設置されています。

尚日田彦山線は現在でも廃止手続きは取られていない様で、

現在でも日田彦山線分岐駅の模様です。

(九枚目)

ここは国道と駅舎の間に狭い側道が有り、バスはそこに停車します。

日田市老人福祉バス・大鶴線の夜明駅前バス停も設置されています。

(十枚目)

夜明駅を出発してすぐに右折し、国道211号に入ります。

ここから先は日田彦山線の線路跡に並行して各駅に停車して

行きます。この付近は2002年頃までは途中大鶴付近に向かう

日田バスが走っており、BRT化に際しては複数の「駅」が

設置されており、久々の定期路線バスの復活となりコミュニティ

的な役割も有るようです。

写真は久大本線の大肥川の鉄橋です。

(十一枚目)

鉄道時代の隣駅、今山駅では国道から右折し鉄道駅跡に

乗り入れます。奥に集落が見えます。

写真は線路跡で、既に線路は撤去されフェンスが設けられています。

(十二枚目)

今山駅は洒落た待合所が設けられ、発車案内も設置されています。

写真左側が国道です。民家も有りますが田圃に囲まれ寂しい場所です。

(十三枚目)

いくつか国道上の新設「駅」を停車後、大鶴駅に到着しました。

ここには2010年落成の駅舎が有りましたが、BRT転換後は国道上に

停車します。

BRT各駅は統一されたデザインで、上屋や接近案内が設けられて

います(全てかは確認できず)。

尚ここから宝珠山駅の間の竹本駅付近は国道から離れ、狭い大鶴

地区の集落内を走ります。

 

次回に続きます。

 

参考HP  JR九州(公式HP)

 

     ウイキペディア 関連ページ