撮影日   2022.1.24

撮影場所  箱根登山鉄道鉄道線 箱根湯本駅

 

前回に続き、小田急50000形「VSE」です。名残惜しくもお別れの

時がやって来ました。

 

(一枚目)

乗車してきた50000形は僅か13分後、17:25発の「はこね」32号として

新宿駅に向かって折り返します。

発車標の10両というのが50000形の証です。

改札には来る3月11日の「VSE」定期運行終了に向けての告知ポスターや、

手書きボードが飾られていました。

愛されていたことが窺えます。

(二枚目)

・発車迄の間、急いで外に出て撮影を行いました。

駅の横は車が行き交う国道1号線で、線路との間の狭い間での

撮影でした。

 

「EXE」と「MSE」の6両の停車位置用の標識が有りました。

「窓合せ」と有りますが、乗務員室の窓でしょうか。

「VSE」用は見当たりませんでしたが、形式でなく愛称表示だった為

現場でも「ロマンスカー」の愛称が定着している事が分かります。

(三枚目)

箱根湯本方先頭車、デハ50901です。

車体側面が中央に向かって膨らんでいる事が分かります。

ドアの下部付近の車体は全体に渡って段差が付けられています。

(四枚目)

50000形では床下全体にカバーが設けられ、台車部を除き設置されて

います。騒音低減の為との事で、次の60000形には無く70000形では

再び設置されました。

尚、小田急では3000形(2代目)3263編成でも登場後一時期防音カバーを

床下に設置していて注目を浴びていました。

(五枚目)

・デハ50601と50501間の台車です。

50000形では連節部の台車は動台車がND-735、付随台車はND-735Tで

この台車はND-735です。

積層ゴム軸箱支持式ボルスタレス台車で、車体傾斜制御用アクチュエータを

備えます。

通常の車両よりも重心に近い位置で車体支持を行っており、1m程高い位置に

空気バネが設置されそこで車体を支持しています。

小田急伝統の連節台車もこの形式が最後となりそうで、大手私鉄の鉄道線でも

最後の連接台車です。

(六枚目)

5号車デハ50501のホーム側側面です。白い美しい車体がホームに

映えます。表示は既に「はこね」32号 新宿行きに変わっています。

隣のホームには「レーティッシュ」色の1000形が停まっていますが、

こちらは昨年中に消滅し、この2つの色の並びは過去の物になりました。

(七枚目)

4号車デハ50601です。

座席の向きは進行方向向きに代わっている様です。

発車前ですが流石にガラガラでした。

(八枚目)

8号車デハ50201です。

この車両の扉には車椅子乗降用の可動ステップが設置されています。

天井のシングルアームパンタは2基設置で、それぞれ反対方向を

向いています。

(九枚目)

「VSE」のロゴが大変お洒落です。

このハイセンスな列車で箱根観光も大変素晴らしいですが、残念

ながらこれが最後になりそうです。

(十枚目)

展望室上部の運転台はスペースは小さそうですが、「コクピット」

という言葉が似あいそうです。

次の70000形では運転台付近のデザインは又変わっています。

(十一枚目)

進行方向とは反対側ですが、改めて展望車です。

やはり「ロマンスカー」と言えば展望車だと思います。観光需要が回復

していけば又復活してくれないでしょうか。

というか50000形を延命してくれたら良いのですが。

 

特徴的な車両だらけの歴代「ロマンスカー」の中でもとりわけ豪華で

小田急の伝統と最先端の技術を掛け合わせた車両でしたが、特殊要素が

災いして早期の引退となったのは残念です。

そして感慨にふける間もなく、新宿駅に向け闇の中に白い姿を翻し去って

行きました。

これが私の初の「ロマンスカー」乗車にして50000形初乗車、そして恐らく

最後の50000形との出会いでした。

 

次回は最後に、箱根湯本駅付近の小田急電車の写真の紹介です。

 

参考文献   鉄道ピクトリアルNo.829  2010.1

                     臨時増刊号【特集】小田急電鉄

 

参考HP    ウイキペディア 関連ページ