撮影日   2021.5.9

撮影場所  JR九州豊肥本線 豊後竹田駅(13枚目は車内)

 

前回までの大野竹田バス営業所訪問の後、豊後竹田駅に戻り

別府駅まで向かいました。今回はその時の記事です。

 

(一枚目)

再び戻ってきた豊後竹田駅です。清流と豊かな緑に囲まれた

静かな良い駅ですが、よく見ると駅舎の右端の辺りで裏山から

水が流れ落ちていました!

写真では見えにくいですが、実際はかなりの水量でした。

 

ここは「落門の滝」(らくもんのたき)と言い、江戸時代に出来た

農業用水が流れているそうで時期によっては水が無いそうです。

まさか駅の裏に滝が有るとは思わず、大変驚きました。

(二枚目)

・ここから大分駅迄ワンマンの普通列車で向かいます。

乗車したのはJR九州の一般用液体式気動車では最新のキハ

220形2両でした。

キハ200形と共に豊肥本線大分口の主役となっており、宮地駅

以東で運用されています。

乗車したのは「シーサイドライナー」色のままのキハ220-209

でした。

 

キハ220形はキハ200形の両運転台仕様で、1997年から製造

されました。鋼製車体で両開き3ドア・1段下降窓の仕様は

変わりません。

当初は豊肥本線熊本口用に100番台が2両製造されました。

キハ200-100番台と同仕様で、転換クロスシートでトイレ無し

だった為1100番台となりました。

続いて香椎線向けにキハ200-500番台と共に製造されたのが

1500番台で、オールロングシートで4両製造されました。

上記は後年何れも車椅子対応トイレが設置されています。

 

その後、改良型として製造されたのがこの200番台で、2006年

から2009年に12両が製造されました。

前面が大幅に変更され、行先表示器がLED化されました。

車内はクロスシートとロングシートが千鳥配置となり車内意匠が

大幅に変更、車椅子対応トイレが新製時から設置されました。

台車はボルスタレス式のDT600KC(付随台車はTR600KC)で、

少し床が低くなりました。

エンジンは新たにSA6D140HE-2(450PS×1基)が採用され

ました。ブレーキは電気指令式で、既存のキハ200・220形と

併結可能です。尚本区分番台に該当するキハ200形は製造されず、

BEC819系やYC1系など新系列の非電化線区用車両が登場した

中では最新の一般用液体式気動車です。

(三枚目)

同車の側面です。2006年日本車輛製です。

側面は大型LED表示器を採用しており、この部分の窓は上部が低く

なっています。

前面の大型行先表示器と共に、同時期製造の813系1100番台や

817系1100番台にも採用されました。

同時期の製造ですが普通鋼/ステンレス/アルミ車体と分かれてるのが

珍しいです。

 

当初キハ220形200番台は全て大分地区に投入され、赤一色でした。

しかし208と209は2010年に長崎に転出し、後に「シーサイドライナー」

色に変更されました。

2021年にYC1系投入により長崎地区のキハ200系は全て他地区に転属し、

当車は古巣に戻りましたが塗色は変更されていません。

よく見るとクーラーは赤のままです。

「シーサイドライナー」のロゴがお洒落ですが、運用区間はほぼ

山の中です…。

(四枚目)

反対側204も2006年日本車輛製で、209と同時の製造です。

こちらは大分生え抜きで、赤一色を保っています。

 

既存のキハ200系の前面とは行先表示器の大型化に伴う窓周りの

変更、前照灯の意匠変更が行われています。

正直精悍な印象のキハ200形に比べ、ちょっと間が伸びた印象で

はみ出た行先表示器もやや残念な気がします。

もっとも後継のYC1系に比べたら…。

(五枚目)

この列車は見事に青と赤の対比が見事でした。

いずれ「シーサイドライナー」色は塗り替えられる運命の筈なので、

期間限定です。執筆時点ではまだ塗り替えられていない様ですが。

 

尚、下写真の様に訪問時は黄色一色のキハ125形も構内に停車して

いた為、駅の外から見たら青・赤・黄の3色の並びが見られた筈です!

(六枚目)

豊後竹田行き表示のキハ125-17です。宮地駅方面での運用だった

のでしょうか。1993年新潟鐵工所製です。

 

キハ125形は民営化後に新製のローカル線用単行気動車で、「NDC」

スタイルで18m級のやや小柄な車両です。その後の両運転台型は

キハ220形となった為1993年に25両の導入だけに留まりました。

本系列は95km/hで、キハ200系の110km/hより最高速度は低い

ですが、豊肥及び久大本線では両形式が運用されています。

豊肥本線では全区間での運用されています。

(七枚目)

204の車内です。

既存車と大きく変わり、白系の化粧板と黄色の床、茶色系のモケットで

大変明るくなりました。これらは同時期の電車でも採用されています。

行先表示器部の窓は上部が低くなっています、

 

座席配置も独特で、車両中央扉を境に転換クロスシートとロングシートが

対称になった千鳥配置です。クロスシートは枕部分が独立しレザー貼り、

ロングシートはバケット風で、個別に区切られ途中数か所に肘掛けが設置

されています。

ラッシュ対応の為にこの様な座席配置になったと思われますが、以降

JR九州の車両は新車でもロングシート車が殆どとなり、既存車でも

ロングシート化や座席削減が行われるなど残念な方向に進んでいます。

(八枚目)

車端部には製造時から車椅子対応の大型トイレが設置されています。

天井は平天井で吹き出し口はラインフロー式で、照明は蛍光灯です。

荷棚はパイプ式で吊手は丸形です。

尚窓は紫外線カット仕様で、薄く色が付いておりカーテンレスです。

(九枚目)

中ドア~トイレ間のクロスシートは中ドア側1区画だけドア向きの

ベンチタイプの座席です。隣の1BOX分も他の座席と同じですが

向きが固定されている為実質BOXシートです。

登場時からこの座席配置が不思議ですが、何故転換クロスシート3列に

しなかったのでしょうか?

このベンチシートは眺望も悪いのでハズレだと思います。

(十枚目)

トイレ前は車椅子スペースです。壁に車椅子マークが貼られ、床が

滑り止めになっている程度です。窓框には立客用のグリップが有ります。

非常ボタンや消火器、ごみ箱が目立っています。

本車の車内は近年のJR九州らしく天板等が木製で、温かみが有ります。

車内収受式ワンマンに対応している為整理券発行機付きです。

(十一枚目)

ドアは内側が白く塗られ、床は滑り止め付きです。

本車両で特筆されるのは中ドア上(片面のみ)に液晶表示器が設置されて

いる点です。運転台後部と同じものですが、同時期の813系や817系は

LED表示器でした。乗車時は不使用でしたが。

又ドアチャイムも設置されています。

そしてここでも床に座るな、と。

(十二枚目)

運転台は半室構造で、当初からワンマン対応の為無理が有りません。

運転室後部に運賃表示用の液晶表示器が設置され、運賃箱は連結時は

格納されています。

(十三枚目)

・最後に、車窓から流れた清流です。恐らく大野川ではないかと。

豊肥本線と言えば阿蘇のカルデラを走る区間の景色が有名ですが、

他にもこの様な景色が見られます。

写真中央付近に川に降りる通路が有るのが気になります。

 

その後、別府駅でバスを撮影しました。

次回に続きます。

 

 

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