撮影日 2021.12.7
撮影場所 特急「きらめき」小倉行き車内(13~15枚目は小倉駅)
前回に続き883系の車内です。
(一枚目)
・2号車、サハ883-201の車内です。
座席は手前の大分方が赤、奥の博多方がオレンジの柄です。
(二枚目)
・この車両も博多方に「コモンスペース」を持ちます。
窓外には博多駅を出発する新幹線の線路も見えます。
(三枚目)
・同じく博多方車端部にはソファを備えた「マルチスペース」が設けられています。
と言っても普通のベンチシートっぽくも見えますが。
モケットは黒地にカラフルなドット柄の派手な色で、90年代のJR九州で使われていた
柄です。リニューアル前から変わっていないと思われ、リニューアル前の座席の柄の
名残と言えるかも知れません。
使用時は車掌さんに言ってから使う事になっているそうですが、撮影時は開放されて
いました。
787系にも似た様なスペースが有りますが、そちらは「フリースペース」という名で
新幹線での多目的スペース(個室)扱いの様です。
尚窓を見ると壁が異様に内側に傾斜しています。
(四枚目)
・1号車、クロハ882-1です。
この車両だけ半室グリーン車で中央扉になっており、他の車両と大きく構造が
異なります。
こちらは普通車の車内です。基本的に指定席です。
モケットは赤茶系となっています。
普通車のシートピッチは各車1,000㎜で、787系と同じです。
今回はこの車両に乗車しました。
(五枚目)
・この車両もLED案内装置が設置されています。
列車名や停車駅程度の表示で、小さく内容もやや物足りない気もします。
(六枚目)
・ハットラック式の荷棚と滑らかに一体となった天井のフォルムは美しく、飛行機
さながらのスタイルです。間接照明の照度も十分で、白系の内装と合わせて大変
明るいです。車内も大変綺麗に維持されています(一部補修跡も有りました)。
787系では同じスタイルながら照明が荷棚の方に有りましたが、本形式では天井に
設置されています。
783系や787系はグレー系の内装で落ち着いた、ややもすれば薄暗い内装なので
かなり対照的です。
(七枚目)
・座席は座面がFRP一体型の特徴的なものです。
そして何よりヘッドレストの形状が独特で、本系式のアイコンとなっています。
テーブルと小物入れも設けられています。
787系の重厚感の有る座席と大きく違いますが、振り子車両故の軽量化の為でしょうか。
やや小柄で硬めの感じもしましたが、快適な座席でした。
次の885系では黒革張りの全く違う座席になった為、本形式だけの採用です。
(八枚目)
・1号車は普通席・グリーン席共にコンセントが設置されています。
他にも指定席となる車両(2~4号車?)にも付いているらしいですが、確認できていません。
(九枚目)
・普通席の内、デッキ側の2列分(玄界灘側)は1人掛けで、車椅子対応席になっています。
尚本形式には窓框にも写真の様に木製ミニテーブル(ドリンク穴付き)が設置されている他、
仕切り壁にもテーブルが設置されています。
座席背面テーブル程広くないのは仕方ないですが。
(十枚目)
・1号車は中間デッキ部分に車椅子対応大型トイレが設置されています。
円形の大型トイレで、ドアは青く塗られています。
赤く塗られた乗降用ドアと対照的です。
(十一枚目)
・今回は締切扱いでしたが、運転台側のグリーン席を覗いてみました。
こちら側は運転台後部が展望可能な「パノラマキャビン」となっており、木製
ベンチが設置されています。
床は黒のカーペットで落ち着いたスタイルです。
(十二枚目)
・座席は1-2列の回転式リクライニングシートで、シートピッチは1,150㎜です。
実は783系や787系よりも50㎜狭いのは内緒です。
座席自体は普通席と同じタイプで、ヘッドレストも共通しています。
黒い革張りの座席は885系を思い出します。
(十三枚目)
・臨時列車ですが所要時間は定期の「ソニック」と変わらず、約40分で終点小倉駅に
着きました。定期列車のスジ+高速性能の故でしょうが、同区間を臨時で走っている
「やませみかわせみ」「いさぶろうしんぺい」が1時間20分かかるのとは対照的です。
停車駅が多い+キハ40系が95kmしかでない+定期特急に追い抜かれる為ですが。
但し振り子列車の為か良く揺れました。日豊本線では更に揺れると思います。
写真は終点の小倉駅です。あっという間の乗車でした。
(十四枚目)
・1号車のドア周りです。
ドア横に「グリーン車」「禁煙」「バリアフリー対応」のアイコンがあって賑やかです。
JR九州の特急電車はこの様な乗客案内アイコンを多用していてお洒落ですが、正直
分かりにくい気がしなくも無いです。
883系ではJR九州の特急電車では初めてステップが無くなりました。博多駅~大分駅間は
既にホームが扛上済で、床面高さも引き下げられています。
これは885系にも引き継がれました。
(十五枚目)
・最後に「GREEN CAR」のロゴを。さりげなく書かれていますが、全く「グリーン」では
無い気が…。というか余り目立たないのが残念ですが。
これで883系の紹介は終わりです。
登場した時は斬新なスタイルで大変驚いた物ですが、あっという間にリニューアルを
受けたと思えば既に製造から30年近く、時に流れは早いです。
来年秋の西九州新幹線開業で特急列車の再編は必須で、恐らく783系は「ハウステンボス」
リニューアル車以外は廃車でしょう。
同じ長崎本線系統で使われている787系については廃車の可能性も有りますが、近年
「かもめ」用編成がカラーLED化を受け傷んでいた外板の補修も進んでいる(一時期大変
酷かった)ので運用区間を短縮されて生き残るかも知れません。
885系についてはJR九州最新の特急電車で振子式ですが、同じく運用区間短縮&「ソニック」
転用(現状でも使われている)の可能性も有ります。そろそろリニューアルも?
或いは885系「ソニック」転用で883系に影響が有るかも知れませんが、883系が7連に対し
885系が6連で輸送力不足になるのでこの辺りは予測が難しいです。
今後も使うのならそろそろ883系の2回目リニューアルや機器更新も必要でしょう。
これからも音速に迫る「ソニック」として頑張って欲しいです。
以上です。
参考文献 JR全車輛ハンドブック2004
参考HP ウイキペディア 関連ページ