撮影日 2019.10.10
撮影場所 高松琴平電鉄琴平線 仏生山駅
前回の記事の続きで、続いてもう一両のレトロ電車120号の紹介です。
(一枚目)
・23号と連結された120号です。
この1000形は琴平電鉄開業時の1926年に5両が汽車会社で製造されました。
同時に以前紹介した3000形が日本車輛で5両製造されています。
当時としては最先端な半鋼製ボギー車で、15m級3ドアロングシートです。
3ドアで1段下降窓、乗務員室ドアの無いスタイルは3000形と一緒ですが、こちらは窓の
上部にRが付き、ウインドウヘッダーが無い点が異なりより優美な姿となっています。
琴平電鉄開業時の車番は独特で、100・110・120・130・140・150となっていて形式より
車番の数字が小さく10番ずつ刻みでした。これは後に登場した増備車の5000形にも
引き継がれ、琴電成立後も一部車両に引き継がれました。尚同期の3000形は15番
刻みだったのは以前紹介しました。
機器は振替が多かった琴電の車両では珍しく、オリジナルの物を長く使っていました。
台車は汽車会社製のイコライザ式BW-78-25系で、モーターは3000形と同じドイツ・
アルゲマイネ製のUSL-323B(48.5kw×4個)モーターとでした。しかし2007年に300号と同じく
元阪神881系の川崎製ボールドウィン系台車と東洋電機製のTDK-596FR(80kw×4個)と
なっています。
勿論吊り掛け駆動で、制御装置は間接非自動進段式、ブレーキは琴電標準の電磁直通式です。
こちらも長く琴平線の主力として活躍し、1976年に志度線そして長尾線に転出しました。
当初床下にはトラス棒が設置されており、戸袋窓も楕円形でした。又通風器もトルペード
(水雷)形でした。1966年から67年にかけ車体更新が行われ、更に鋼製ドア製への変更や
アルミサッシ化が行われました。しかし比較的原形を残しています。
110・140号は1976年に事故で廃車となり、残った3両は最終的に長尾線で活躍しましたが1998年に130、
1999年に100号が廃車されて現在は120号のみとなっており、、2007年以降は動態保存車となっています。
尚その間1988年にはエバーグリーン賞を受賞し、2009年には近代化産業遺産に認定されています。
この車両も残念ながら2021年のゴールデンウイークを持って引退予定となっています。
御年95歳を以っての引退予定で、現役で100歳を迎えられそうにないのは残念ですが、大正・
昭和・平成・令和の4世代を駆け抜けた古強者です。
(二枚目)
・高松築港方の運転台です。
300号や23号と同じ一段下降窓で3ドアの車体ですが、本車は窓や側扉の上にRが付いた
スタイルが特徴的です。300号と同時期の製造ですがメーカーによる違いが興味深いです。
リベットの復元は行われていない為、300号と違ってリベットは一部だけ残っています。
前面は300号と同じくやや弧を描いたスタイルですが、角ばった300号より穏やかな感じです。
(三枚目)
・琴平方の運転台です。
前回紹介の23号と連結されています。
こちら側はパンタグラフが設置されており、前パンで厳めしい感じです。
配管がパンタから車体の隅を通して伸びています。
尚琴電の旧型車は置き換えが進んだ2000年代初頭に写真の様に白と茶色の旧塗色に
塗り替えられていますが、相方の23号のみ未変更です。
(四枚目)
・窓から車内を覗きます。
琴電の旧型車には1段下降窓の車両が多数存在していましたが、末期まで手入れが良い
車体でした。旧国鉄時代の157系やサロ165、キロ28等は1段下降窓で美しいスタイルでしたが
手入れが良くなく腐食の原因となり、ユニット式の2段窓に改造されたり157系に至っては早々に
廃車されてしまいました。長い間丁寧に保守された事が窺えます。
(五枚目)
・車内です。
前回紹介の23号は更新時期が早くニス塗りでしたが、こちらは緑色のペンキ塗りとなっています。
とは言えこちらもレトロ感が満載ですが・・・。
壁は木製で、右側の窓枠部分を見るとよく分かります。床はゴムタイル?貼りで、木製床だったら
パーフェクトでしたが。蛍光灯や金属製の荷棚、袖仕切りは後年の改造でしょう。
モケットは緑色です。
車内広告は戦前仏生山駅から伸びていた塩江温泉軌道に関するものです。
(六枚目)
・パンタグラフと屋根です。
良く見ると碍子の下に木製の板を使っています!
屋根もイボ付きビニール屋根布を張っており、その下は木製屋根でしょう。
不燃化が徹底された車両が殆どの今では殆ど見られなくなりました。
(七枚目)
・こちらも前面サボの掛け替えを行っていました。
シンプルに「高松築港」です。
(八枚目)
・「仏生山」行きですが、仏の字が旧字体なのが特徴です。
現在でも車庫が有る為出入庫列車が設定されています。
(九枚目)
・「琴平」行きです。
製造時から馴染みの行先でしたが、1976年以降琴平線で基本的に運用されなくなった為
末期は営業列車でこの行先を掲げた事は殆ど無かった筈です。
(十枚目)
・「瓦町」行きです。
現在志度線の列車は全部こちらで折り返ししますが、1994年迄は長尾線が瓦町駅折り返しでした。
次回に続きます。
参考文献 鉄道ファン 2006.1 NO.537
参考HP ことでんグループ(公式)
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