鳥のさえずり…

木々の葉のざわめき…

ゆっくりした朝を迎えたかに思えたが⁉︎

そんな穏やかな朝を蹴散らかすかのよに、

子供達のはしゃぐ声が部屋の中を駆け回る。

アリサさんが、

「パパまだ眠てるから、コラ!二人とも。

ダメダメダメダメ、カズ君!気を付けて!」

掛け布団に、「ボコ‼︎」2人の体重がのしかかる。

目が覚めた。

と、思った瞬間、アリサさんが。

「つかまえた‼︎」

と、子供の上に覆いかぶささった。

「あ⁉︎」と、言い。アリサさんが。

「大丈夫?パパ?」

子供達も、

「大丈夫?パパ?」

「大丈夫だよ‼︎ほらぁ‼︎」

と、言って。掛け布団で、アリサと子供達に反撃する日々。

休日の朝の風景。

ありきたりの風景。

僕たち家族には大切な時間。

時に悲しみを受け入れ。

苦しみ涙する日々が続いた日。

歯を食いしばり、希望を捨てなかった日々。

絶望の中で見つけた小さな光。

それが、この奇跡の家族。

やっと、辿り着いた安住の空間。

子供達が、ピクニックの準備が出来てソワソワし始めた。

アリサも準備万端。

俺もそろそろ行かないと、大変だ。

天気も気候もピクニック日和。

さて、行くか。

集中治療室に入ると、想像以上に広い事に戸惑う。

近くの看護婦さんに、アリサさん事を聞くと丁寧に教えてくれた。

ベットは、カーテンで覆われていた。

カーテンには、アリサさんの名前のプレートが着けてあった。

子供達が、先にカーテンの中に入て行った。

「アリサおねえ⁉︎あ⁉︎…ママ大丈夫?

その声を聞き、追って自分も入っていった。

ベットの上にアリサさんは、横たわっていた。

頭には、包帯をまかれ。

右足は、ギブスに覆われていた。

僕の口は、ありきたりの言葉しか出なかった。

「大丈夫…。」

その言葉を、振り絞るかのように出した後。

瞳からは、溢れんばかりの涙が、頬を流れ落ちた。

子供達が、

「パパ、どうして泣いてるの?ママ大丈夫だよ。」

涙を拭き。

「元気そうで、よかった…」

アリサさんは、微笑んで。

「自転車乗ってたら、車にぶつけられちゃた。右足は骨折しちゃたし、頭も軽くぶつけちゃた。

しばらく入院することになちゃた。

で、どうしちゃったのかな?子供達が、私の事…聞き違いじゃなきゃ、ママて呼んでたみたいだけど…ん、」

「その…あの…アリサさんとの面会は、身内のみって言われたら…アリサさんをママて、看護婦さんの前で子供達が言っちゃたんで。

自動的に俺は、パパて事で入れてもらえたんだよね。」

アリサさんは、微笑んで

「だったら、本当のママになってもいいかな?」

と、子供達の頭をなでながら優しくいった。

子供達は、大きな目をパチクリさせて、

「本当に、ママになってくれるの?

いつも一緒に居てくれるの?

アリサお姉ちゃんのご飯…毎日食べられる?

お風呂に入ったり、一緒におねんねや、お買い物…いっぱいいっぱい、居てくれるの?」

アリサさんは、はしゃぐ子供達を優しい微笑みで見て。

「うん。」

と、一言いった。

アリサさんは、僕の方を見て。

「どうする…いいよね」

と、優しく問いかけてきた。

その時、僕の耳元で懐かしい女性の声がした、

「カズ君、いいよ…私の事は忘れて、目の前にいるお姉ちゃんを受け入れてあげて。カズ君の愛で私は満たされてるから…今度は、お姉ちゃんを愛してあげて。今度こそ幸せになってね…バイバイ…カズ君…」

僕はアリサさんを見つめて。

「うん…」

と、言った。




マスターは、深く深呼吸をし事のなりゆきを話し始めた。

アリサが、

「カズ君と子供達がギクシャクしてるんだよね…リナの事をあんなふうに知れば…しょうがないと言えばしょうがないけど…何時迄もあんな状態続くのよくないよね。

久々に、朝ごはん作りに行ってあげようかな。

子供達にも会いたいし。」

そう言って、朝も早くに君の家に向かう途中…居眠り運転の車に、跳ねられたんだよ。

自分の唇が震えが全身に広がる。

震える唇を噛み締めて。

「アリサさんの容態は…」

血の気の引いたマスターの唇が開き。

「そそれが、ハッキリしないんだよ。とにかく、処置が終わるまで待ってくれ。」

その一点張りで…

とりあえず、今は待つしかできない。

子供達をなだめて、自分の気持ちも落ち着かせてた。

どの位の時間が過ぎたのだろう。

処置室の扉が開き、看護婦さんがマスターに近づき。

「家族の方のみ面会出来ます。」

僕は、マスターをチラッと見て。

「あのぉ…自分はアリサの旦那で、この子達はアリサの子なんですけど、面会しても良いですよね。」

看護婦は、僕と子供達を見て、しばらく考える風をする。

疑われてる事は一目瞭然だた。

と、その時、子供達が。

目から、大きな粒の涙を流し。

「ママに会いたいよ、会いたいよ。」

この一言で、看護婦さんの頑な表情は和らぎ。

「ママは、大きな怪我したから。大きな声は出しちゃだめよ。

お父さんも、お願いしますね。」

集中治療室の前に立つ。

静かに扉が、開く。

僕は、娘達の手を握り入って行く。