うさたの倉庫 -33ページ目

うさたの倉庫

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びっくりした!
まさかトナカイさんとまた会えるなんて…。


初めてトナカイさんと会ったクリスマスツリーの横で、家から持ってきた絵本を胸に抱いて僕は色々考える。

何をしてる人なんだろ?
近くに住んでる人なのかな?
絵本が好きなのかな?

だけど、想像しているうちに…


友達になんてなれるわけないだろ?


そんなでびくろくんの声も聞こえる。

「はぁ…、絵本を渡したら、…それだけ、かな」

9時を過ぎて、お店やイルミネーションはだんだんと照明を落としていく。
暗くなってきた街に僕の息の白さが浮かび上がってきた。

「それでもいいや…」

「この絵本がちゃんとあの人に戻れば」


ちらほらと小さな雪が降ってきた。

僕は濡れないように絵本を抱きしめて、
暗い空から降りてくる雪を眺めた。







「遅くなってすまないっ」

「わっ!」
降ってくる白い雪を綺麗だなって眺めてたら、
急にまた抱きしめられてビックリした。

「また、あなたに寒い思いをさせてしまった」

「あ、あの…大丈夫です」
この声はトナカイさんだけど、この人はこんな人なのかな?ビックリしてしまう。

「冷えてしまっているじゃないか、すまない」

謝ってくれてるけど、これはちょっと恥ずかしいかも。
「あの、絵本持ってきました」

なんとかトナカイさんの腕から抜け出して、胸に抱えた絵本の包みを渡す。

「これですよね?」
「あぁ、これだ…」


「ありがとう」


あ…。
凄く優しく笑う人…。


「あの、トナ…クリハラさ…」
「お礼と待たせたお詫びに、良かったら晩御飯でも奢らせてもらえないか?」


僕の危惧とは裏腹に、
強引なほどに腕をとられて、僕はクリハラさんと食事に行くことになった…。