秋篠宮眞子内親王殿下の婚約内定者(小室圭氏)発表から4年が過ぎ、お二人はまもなく30歳を迎えられるので、年内にご結婚されるのではないかと囁かれています。

秋篠宮文仁(ふみひと)皇嗣殿下は「結婚は認めるけれども婚約は認めない」という主旨のお言葉を数年前に発せられ、それ故一般人の結納に当たる「納采の儀」は未だに行われていません。

もしお二人が結婚を強行されるのなら、結婚に関する宮中の儀式は一切執り行われないことでしょう。
秋篠宮皇嗣殿下からすると、『結婚は成人した国民の権利なので、認めないわけにはいかない。同時に天皇皇后両陛下へのご挨拶「朝見の儀」をさせるわけにはいかない』。

なぜなら、あまりにも○れた家柄の男性を両陛下の目前に立たせることはできないから。

小室圭氏の母親は、元カレからの借金問題に端を発し、不審死した親族の数が4人とも5人とも言われ、反社勢力との関わりや、今では「亡き父親の遺族年金」の不正受領までが明らかになっている女性です。これは酷い。あまりにも○れています。

古来、天皇は豊作を祈ったり、国民の幸せを願ったりする宮中祭祀(祭儀)の祭主であり、「穢れ(ケガレ)」からは最も遠い存在でなければなりません。ちなみに日本中の神社の神主(宮司)の最上位の方が天皇陛下なのです。だから○れた人間は、天皇陛下との面会が絶対に許されないのです。

(皇紀は別として、歴史上の「倭の五王


が第二十一代雄略天皇までの天皇五代とするならば) この、天皇という最高権威は、史実として少なくとも1600年以上続いているのです。

長続きしている理由として、権威と権力の分離がよく言われます。もうひとつの要因が「男系継承」を徹底して繋いできたこと。

これらの話は、竹田恒泰氏・百田尚樹氏・門田隆将・水間政憲氏などいろんな識者・有名人が解説しているので、ここでは触れません。

私は、以前このブログで述べたように「女系天皇などありえない派」の論者です。↓

宮家を復活させましょう! | 右のような左のような (ameblo.jp)

とにかく、世界一長く続いている制度を今止めてしまう合理的理由はひとつもないのです。

1945年の敗戦によって、十一宮家が強制的に機能停止させられましたが、これを再起動させれば、今後の男系継承は心配有りません。



下の論文は、どちらかというと やや男系継承派(というより中庸派)の作家・宇山卓栄氏が現代ビジネス( https://gendai.ismedia.jp/ )で展開した文章です。なかなか詳しく調べておられて、主張も納得できます。全文をご覧下さい。


~皇統に害を為すのは男か女か~

「小室圭さん問題」、多くの人が気づいていない「深刻すぎる意外な盲点」(宇山 卓栄) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)

1.小室氏の説明など必要ない

小室圭氏は公の場できちんと会見を開き、説明をすべきとの声がありますが、とんでもないことです。会見など必要ありません。小室氏が発言をすればするほど、皇室の威厳に傷が付くだけです。

今、必要なことは眞子内親王殿下に、小室氏との結婚を諦めて頂くこと。それが、できないなら、秋篠宮殿下が親として、「結婚は認めない」とハッキリ仰ることです。

小室氏はアメリカのフォーダム大学ロースクールを5月に卒業したとのことで、いつ帰国するのかということに注目が集まっていますが、どうでもよいことです。いつ帰国しても彼の勝手ですが、これ以上、公に発言しないで頂きたいものです。

宮内庁も、小室氏に滅多なことを言わせないよう、事前の危機管理に充分配慮すべきです。宮内庁はこれまでも、まったく危機管理がなっておらず、その怠慢さの故に、皇室の威厳が著しく傷付けられました。

4月に、小室氏は28枚にわたる膨大な文書を発表し、そこには、一方的に自分たち親子を正当化する内容が書かれていました。文書発表は小室氏にとって、最後のチャンスだったかもしれませんが、そのチャンスを自ら、あのような形でぶち壊して、世間の反感を買ったのです。

もうこれ以上、説明は必要ありませんし、眞子内親王殿下のことを思う気持ちが少しでもあるならば、自ら身を引くべきでしょう。

小室氏は皇室に、これほど迷惑をかけたのだから、天皇陛下に謝罪すべきだとする見解がありますが、馬鹿げた話です。そこらの巷の大将に、詫びを入れるのとは訳が違います。どのような形であれ、小室氏のような人間が陛下に関わるようなことなどあってはならないことです。

そして、眞子内親王殿下は皇室のことに、もっと思いを馳せて頂かねばなりません。上皇陛下や天皇陛下は長い歳月をかけて、国民との信頼を築き上げて来られました。たった一人の行動が皇室全体の信頼を損ね、危機に陥れます。

眞子内親王殿下は小室氏との結婚を「生きていくために必要な選択」と述べられました。その悲痛なお気持ちはわかりますが、皇室にお生まれになり、その歴史と血統を背負っていくことは避けることのできない運命です。眞子内親王殿下が小室氏との結婚を断念することは、皇室が「生きていくために必要な選択」ではないでしょうか。

時間が経過すればするほど、皇室が被る傷が深くなるばかりです。眞子内親王殿下や秋篠宮殿下の一刻も早い決断にかかっています。

2.「男はダメ、女はよい」という理屈は成り立つのか

政府は3月以来、安定的な皇位継承の在り方を検討する有識者会議を設置し、目下、女系天皇にまで皇位継承を拡大すべきかどうかが話し合われています。

もし、宮家を含めて女系継承を認めると、小室圭氏が皇族になり、「圭殿下」と呼ばれ、小室圭氏と眞子内親王殿下の間にできた子が皇位継承者となり、将来、天皇になる「可能性」も生じてきます。

4月8日の有識者会議のヒアリングで、八木秀次・麗澤大学教授も「女系継承で、眞子さまのお相手との間に生まれたお子さまが天皇になる」と指摘しました(しかし、その指摘部分は「議題とは関係がないから」という理由で議事録から削除された!)。

男系派は小室圭氏の子が天皇になることを阻止するためにも、女系継承を認めてはならないと主張します。多くの国民もそうなることを望んでいないため、「小室さん、ありがとう。あなたのおかげで女系継承の選択肢は消えた」と発言する論者もいます。

一方、女系派は「これ程の問題を引き起こした秋篠宮家には、皇位継承の資格はない。悠仁さまではなく、愛子さまやその将来の御子を皇位継承者にすべき」と主張し、女系継承拡大を要望しています。

これら、男系派と女系派の、どちらの言うことに、より多くの人が説得力を感じているでしょうか。私自身は男系派ですが、その私から見ても、女系派の主張の方に圧倒的多数の人が賛同しているように見え、「小室さん、ありがとう」で女系継承を否定する論説に賛同する人は残念ながら少数に見えます。

3.不文律が通用しなくなっている

古来、皇室は男系継承を維持し、今日に至るまで、一般男性を皇室に迎え入れ、皇族にした例は一度もありません。小室氏の例を考えれば、こうしたことは先人の知恵として、間違っていませんでした。

男を皇室に入れると何をするかわからないという男性不信論に基づいて、後継者たる男性の伴侶として、女性だけを皇室に入れるという男系継承の不文律が維持されてきたのです。

この点に関して、前述の有識者会議で、非常に興味深いやり取り(5月10日)が以下のようにありました。


【会議メンバーからの質問】
「皇室と全く無縁な民間人成年男子がいきなり皇族となり、皇室に入ってくる危険とおっしゃる点について。逆に、皇室と全く無縁な民間人女性が婚姻によっていきなり皇族となり、皇室に入ってきているわけである。そちらは危険ではなくて、男子が入ってくると危険というのは、どのような考え方によるものか」

【ヒアリングに応じた専門家(男系派)の回答】
「確かにそう言われるとちょっと窮するところもある。上手く説明できないが、道鏡などの例もあり、歴史的にもそのように考えられてきたのではないか。もちろん皇族以外の男子が皇室に入ってくること自体、男系の皇統を脅かす危険があると考えたからだと思うが」


この専門家の答えは答えになっていません。女性が皇室に入るのはよくて、男性が皇室に入るのはダメだという合理的な論拠があるのかと問われ、「上手く説明できない」として、実質的に答えられなかったのです。

おそらく、この質問に、まともに答えられる人などいないでしょう。特に、昨今、イギリス王室の権威を著しく貶めているメーガン元妃の例もあり、男性だけではなく、女性もまた、絶大な害を、王室に(日本の場合は皇室に)与えることができるということが証明されているからです。

メーガン元妃は3月に、アメリカCBSテレビのインタビュー番組で、王室メンバーを痛烈に批判しました。メーガン元妃によると、王室メンバーが、生まれてくる彼女の子供の肌の色について、「どのくらい黒くなるだろうか」と発言したというのです。

しかし、そうした発言について、王室は否定しており、本当に、そういう発言があったのかどうか、証拠もありません。ウィリアム王子は「我が王室は人種差別から程遠い」と述べ、メーガン元妃の主張をハッキリと退けました。

いずれにしても、このようなことを、他国のテレビ番組で糾弾するという行為は異常であり、イギリス王室の権威は著しく、傷付けられました。

その他にも、メーガン元妃の王室批判や暴露が続いており、諸々の自分勝手な言動なども含めて、目に余るものがあり、それらは王室への破壊行為であると言っても過言ではありません。外から王室に入ってきた女性が王室を脅かす危険があることを如実に示しています。

4.女性版小室氏の出現も想定すべき

男性は女性と異なり、武力を行使する主体として、他を征服します。女性が刀を振り回すということは一般的な歴史において、ありません。武力を背景に持つ男性は野蛮な征服者とする考え方が古来、根底にあり、外部の男を、家に入れなかったのです。それは皇室もまったく同じです。

女当主とその配偶者の子、つまり女系子孫には継承権を認めないとする考え方は、男性配偶者を危険視する発想に基づいていました。しかし、今日、武力を行使して、男性が他家を乗っ取るということは一般的には起こり得ません。現在では、武力よりも、メーガン元妃がやっているような王室批判や暴露の方がよほど破壊力があるのです。

このような煽動的な破壊行為は男女を問わず、実行可能です。もはや、男だけを危険視することはできません。危険人物かどうかは性別ではなく、人物本位で決まるのは自明の理です。これまでは、女性を平和的存在とする「女性性善説」なるものによって、女性だけを皇室に迎え入れるという男系継承の不文律がありましたが、これが通用しなくなっているという現実があります。

女系継承で、天皇家が乗っ取られるという議論もあります。仮に愛子内親王殿下が将来、天皇になり、田中さんという一般男性と結婚すれば、天皇家が田中家になり、生まれてくる子供は田中さんになるので、これは王朝交代を意味するとされるのです。

しかし、この理屈は、男性が家名を引き継ぐという社会的一般慣習に依拠しているに過ぎません。家名継承を男性に帰するのではなく、女性にも帰することができるとする考え方に基づくならば、愛子内親王殿下が田中さんという一般男性と結婚しても、天皇家は天皇家のままであり、天皇家の継承に何の支障もきたさないとする女系派の主張(女系積極論)も理論的に成立するのです(ちなみに、天皇家に姓氏や苗字はない)。

結局、男系継承を維持せねばならないという考え方は理論や法の問題ではなく、古来の伝統を重視し、維持しようとする意志によって成立するものです。皇位が男系で受け継がれてきたことの社会的総意の累積の歴史が重要であり、そのような「歴史の文脈」を保つことができるならば、保とうではないかと言いたいのです。

それに対し、女系派は合理的な論拠を説明してみろと突っ込んでくるために、そもそも議論が噛み合いません。

5.皇室に生まれた者の宿命

今は、小室氏という男性が問題を引き起こしていますが、将来、悠仁親王殿下と御結婚なさるであろう女性が問題を引き起こすことも想定しておかなければなりません。

悪辣な男性による、皇室破壊を防ぐためにも、女系継承を認めてはならないとする論拠は、前述のような「(女性が皇室に入ることは)危険ではなく、男子が入ってくると危険というのは、どのような考え方によるものか」という問いによって、脆くも崩壊してしまいます。

「小室氏のおかげで、女系継承の可能性は消えた」ということは現時点では通用するかもしれませんが、将来、起こり得る「女性版小室氏」の出現、或いは「日本版メーガン元妃」の出現という問題をまったくカバーできません。

それ故、このような楽観論を吹聴する余裕があるならば、むしろ、男系派は小室氏問題によって著しく傷付けられた秋篠宮家の信頼がどう回復されるべきかということに真摯に向き合うべきでしょう。

王室・皇室に生まれた者には、帝王学が必要です。帝王学というのは本質的に冷酷無比で、タブーな内容を含みます。マキャベリの『君主論』がその典型です。公的教育の場で、公然と教えられるものではありません。だからこそ、かつて、私的な家庭教師が秘かにそれを教えたのです。特に、男女問題に関する帝王学となると、かなり隠微なことも含まれるでしょう。

ところが、戦後、東西を問わず、王室・皇室の教育のほとんどが公教育に託されるようになり、密やかな帝王学が語られる場がなくなってしまいます。必然的に王室・皇室の子弟たちが帝王たる識見や自覚を持たず、一般人と同じように平等原理を振りかざし、「惚れた腫れた」で異性を愛する感情に走ってしまいます。

誰がどのように、帝王学的教育を担うのか、王室・皇室の子弟たちに自覚を抱かせる帝王学とは何かーー。小室氏問題を抱える皇室、メーガン元妃の問題を抱えるイギリス王室。共に今、このことが問われているのだと思います。


宇山卓栄(うやまたくえい) 著作家、予備校講師
1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務める。テレビ、ラジオ、 雑誌、ネットなど各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。近著に 『朝鮮属国史---中国が支配した2000年』、『韓国暴政史---「文在寅」現象を生む民族と社会』(以上、扶桑社新書)、『民族で読み解く世界史』、『王室で読み解く世界史』(以上、日本実業出版社)、『世界史で読み解く天皇ブランド』(悟空出版)