近頃のわかいもんは・・・

 

という発言にふさわしい年齢に

十分なって来た ので 言わしてもらう。

 

近頃の若い医者は

「標準治療」

「エビデンス」

にめっぽう敏感で遵守する。

 

たとえば、研修医においては、

患者カンファレンスで

プレゼンするにも

方針決定するにも

医学的根拠エビデンスを大上段に振りかざしていかないと

上級医から つけ込まれ

自己防御ができなくなって

ぼろぼろになって

挙げ句の果てには 

うつ に なってしまう。

 

それを予防、

つまりつるし上げを喰らわないよう

自己防衛のために

徹底的に カンファレンス前に

エビデンスを仕入れて、勉強

自身の防具に代える。

 

たとえば 血圧。

ガイドラインでは

75歳未満では 130/80を越えると

75歳以上では 140/90を越えると

治療開始の目安となる。

 

三年前亡くなった義母が

腎機能低下と高血圧の教育目的に

病院の腎臓内科へ入院となった時のこと。

 

見舞いに行くと日に日に状態が悪化。

ガイドラインに基づき血圧が正常化したため、

呂律が回らず 尿便の失禁。

それでも薬の内容は変わらず、

本人は

「殺される」

「帰りたい」

となり、

急遽退院希望を出して、自宅療養にきりかえた。

 

あのままだったら院内転倒事故でも発生して

寝たきりになることは

容易に想像がつく。

でも、

裁判沙汰になったとしても

ガイドライン遵守した担当医は

「標準治療」

と 言い張る。

 

あのな!

臨床医療ってのは

病態や合併症や 

本人のキャラや

退院後の生活形態や

いろんなこと

を総合的に加味して

AIではできないことを

やるから

医療なんよ。

 

と若いもんに言いたい。

そういう 総合診療をめざすべき

エビデンスが

MEDICAL TRIBUNEに掲載された。

若いもんが大好きな

治療対照群1.3万人VS比較対照群5万人

の大規模コホート研究によれば、

 

「長期療養高齢者に降圧剤を開始したら」

骨折2.4倍

転倒1.8倍

失神1.7倍

 

ホレ みたことか!