は言わずと知れた大谷翔平がUSAとの決勝戦前に

侍JAPANチームナインに向けて闘志を鼓舞するために口にした言葉。

 

これを聞いたとき、

「すごいヤツだ」

と感動した。

今年の流行語大賞になるんじゃないか?

と思った。

 

しばらく経って、

「ン? なんか前に聞いたことあるような気が・・・」

と思い、記憶を絞り出してみた。

 

「そうだ、マイケル・チャンだ!」

テニス選手として世界ランク2位にまで上がったチャンは、

台湾系のアメリカン。

「あなたが世界トップレベルの選手と渡り合うには、憧れを捨てることです」

「フェデラーやナダルと戦うときにワクワクしてたり憧れを持っていたら勝てませんよ」

彼が錦織圭のコーチに就任し初対面で送ったアドバイスがこれだった。

 

さらに調べてみれば、ネット情報では、

他にもバスケのマンガに出てくる黄瀬涼太という選手が、

「憧れてしまえば超えられない。憧れるのはもう...やめる」

と言ったそうな。

 

大谷がこれらを憶えていて

今回のWBCのスピーチに引用したか?

と、つまり、大谷がパクッたんじゃね?

とゲスの勘ぐりをしてみた。

 

が、どうも違うような気がする。

 

ストイックなアジア人がアメリカで超一流に進化するためには

チャンやイチローや大谷の様に

この人生哲学が日々の努力の中に自然に芽生えてこざるを得ないのではなかろうか?

 

渡米して数年、肘の手術も乗り越えて、筋トレを重ねて二刀流。

ここまで成長した大谷翔平を支えた自身から出た哲学の一つを

最終戦にメンバーに伝えて勝ちに行ったのだろう。

 

そんな気がする。

一度でも勘ぐったゲスとして

恥ずかしい。

すまぬ。

 

AKさん73歳

は寿町のマンションタイプの新しい簡易宿泊所に住んでいる。

部屋は三畳タタミの旧式ドヤではなく、引き戸フローリングのバリヤフリー、きれいな廊下にエレベータ。

快適なベッド生活。

この部屋の中でTVをみて一日中紙巻きタバコの「わかば」をすっている。

 

昨年6月にNケアマネさんが寿町内の診療所からの紹介状を持参。

その時からポーラのクリニックからの訪問診療が始まった。

まずは、紹介状に記載されている、

 

「慢性腎不全にて命に限界が来たときに透析を受ける希望があるか?」

の確認を行った。

明確に透析Noの返事。

前医も再三再四確認した記載があったが、再度確認。

本人の希望は

「このまま、行けるとこまで」

と、簡潔明瞭。

 

生活保護、喫煙、食べたいものを食べる、基本「薬はのまない」

コレが人生訓のように一貫している。

 

私はこのような患者さんを診たとき、

「JUDGEしない」

ことにしている。

JUDGE,つまり判断。

コレでこの状態で、方針で、是か非かを判断しない。

人間は判断する時には必ず自分の物差しを持ち出して来る。

「ふつうはこうだろ」

という物差し。

コレに照らし合わせて判断すると、

腹が立ってきたり、期待にそぐわないと落胆したり、

ロクなことがない。

だから、

「そのひとらしく生きてその人らしく亡くなる」

ことを在宅医療、看取りの基本としている。

 

末期癌などだとどうあがいても近々に亡くなるので迷いが少ないが、

腎不全だといろいろと迷いが出る。

 

「もう一回問うてみよう、透析はどうか?」とか、

「透析をみたことがないから、見学してもらってから、最終判断を・・」とか。

特にみまもりチームのメンバーの中で、最も毎日を密に過ごすヘルパーさん達から、

この迷いを問いかけられる。

もう一歩進んだ迷いだと、

「何もしないことで本当に良いのか??」とか、

「これでは見殺しでないのか?」とか、

感じるヘルパーさんもおられる。

 

この感情は家族が抱くものと同じであり、

「見殺し」による罪悪感につながっていく恐れがある。

 

そういう場合もう一度、

本人へ訊く。

「たばこ吸えなくなる、食事も制限される、週4回4時間透析の器械につながれる、お薬もキチンと飲んでいただく」

いわゆる普通の指導を行いつつ、

透析への最終便のムンテラ(説明医療)を行う。

 

これでもなお本人がNOならば、延命ではなく

苦痛の緩和のための医療に切り替える。

苦痛の緩和医療は見殺し医療ではない。

看取りの医療となる。

ここまで来れば腎不全でも癌でも、行う医療にさほどの差はない。

「その人がそのひとらしく・・・」

いつものその路線である。

昼休みの往診の合間。

通り道にあるチビちゃんの動物病院に。

15分ほど日光浴散歩。

 

動物病院の入り口。

飼い主さんだったEさんのお部屋より近代的。

チビちゃんはシャワーしてもらって、ふわふわ犬。

Eさん宅では体脂で、ぬめぬめ犬。

シャワーしても茶色のままでよかった。

シャワーしたら「白い犬だったんだ!!」

なんてことがなくてよかった 笑。

 

 

2-3分で直ぐウンチング姿勢に入る。

散歩中計3回。

ウチのゴールデン達に比べると、

心配になるくらいちいさいウンチ。

 

日光浴びて楽しく歩きます。

E さんの部屋にいるとき(↓)より若返ってます。

おしっこは小出しに4回。

前立腺肥大気味。

時間かかるわ。

 

他の犬のオシッコのニオイもしっかり嗅ぎます。

 

日光の下でみれば、白内障も目立たない。

 

横浜武道館の敷きジャリもササもクンクン。

 

散歩は寿のIさんがずっと無料で続けてくれています。

ワクチンはそろそろ二回目。

 

昨日は、私の知り合いのそのまた知り合いが、

オタメシに自宅へ一時、 ショート ステイ

したそうです。

 

葬儀屋のTさんも、訪問看護のFさんも、

候補者は複数います。

 

そして、どうしてもみつからなければ

動物病院にて永住権獲得完了。

 

よかった。よかった。

Eさんご安心を。

 

Eさん昨日お弔い。

寿の友人達数人が祭場に集まったそうです。