私はもともとは循環器を中心とした総合内科の専門医。
循環器内科医として病院を退職→寿町で外来開業・看取りをするため、開業前にいっとき研修医(外来)に戻った。
その期間8ヶ月。
研修内容は、皮膚科、整形外科、泌尿器科、心療内科、神経内科。
勤務先病院の各部長の外来の隅っこに座らしてもらって、毎日見学実習をした。
実は、この研修期間が、現在の開業医としての診療能力に絶大な効果があって、
それまでの循環器内科専門医としての20年の経験は、
「なんだったんだろう!?」
と・・・ 医者としてのギモンがふつふつ・・・・
総合診療としての
コトブキで訪問診療していると、
在室でのほぼ寝たきりのおじさん達が、
ガス腹でパンパン。
便秘で苦しむ。
嘔吐や食欲低下までいく場合も・・・。
結果、腹痛で救急車。
となる患者さん達が複数例。
浣腸や下剤では刹那的効果しか無い。
くわえて、みなさんが、皮膚炎やアレルギー、喘息、うつ、などの併存疾患で苦しむ、
ことに気づいた。
こんな患者さん達について、
「根本的な治療、つまり、食事療法はないものか??」
いろいろと勉強していくにつれて、
SIBO(小腸内細菌増殖症)やリーキーガット(腸漏れ)症候群 等の腸のトラブルが、
うつや自律神経や喘息や花粉症、じんましん、皮膚の荒れなどにつながるコトを知った。
ひいてはビタミンDや亜鉛などの欠乏、免疫力の低下、易感染症や癌の発症にまで
通じていくことになるコトを知った。
コトブキのオジサン達の便秘ガス腹の原因は、
小さい頃からの食事の内容やアルコール、あまいものなど、長い人生の中での食ライフスタイルにより、善玉菌が減ったことが原因である。
そこで、
これまで学んで来なかった。
「悪玉菌や善玉菌の腸内調整」
なるべく簡単に短時間にできる方法はないのか?
を、以下の出版物やネットから仕入れて、勉強。
オジサンに実践してみた。
そしたら、明らかな効果が。
それなりに、やり方次第もあるが、
一定の効果が見られたので、
「腸活」
をお考え中の方々に、
導入方法として、参考書籍を紹介しておきます。
読むべき順番
① 「腸の7つのはたらき」 発行NPO法人レックス・ラボ ¥300
購入方法 TEL042-666-0073へ。
わずか39ページ。導入本として最適。
ものすごくわかりやすく、良くまとまっています。
“なぜ?腸活が大切なのか?”が分かります。
② 「新しい腸の教科書」池田書店 ¥1400
第一人者の専門家 江田 証(あかし)著
一見、昔お世話になった“ビニ本”みたいな装丁ですが、中味はまじめ。
“絵が多く①の発展本でさらに腸活の必要性”がわかり、便秘薬の罪と低FODMAP食の重要性について解説。
具体的食事指導や運動療法についても絵解説写真解説しています。
③ 「結局、腸が9割」 アスコム ¥1450
川本 徹 著
全て文章。解説としては詳細ですが、シロウト向けではどっちかといえば②の方を奨めます。
②が有れば買う必要無し。
④ 「腸がすべて」東洋経済新報社 ¥1500
イタリア人 アダムスキー著
アダムスキー式、世界一シンプルな食事療法。 確かにシンプルだが・・・。 完璧に実行できるだろうか??
① -③の内容と全く異なります。たべものの種類をファーストとスローにわけて時間を考えてたべ分けます。
読んでみれば「なるほどなるほど」 実行には精神力を要します。
⑤「お腹のカビが病気の原因だった--日本人の腸はカビだらけ」¥1300
マキノ出版
内山葉子著
カビ対策の導入本。 絶版になってるみたいですので、中古本を。
⑥のカンジダ対策へ わかりやすい解説。
⑥ 「カンジダ タイエット」AMAZON SERVICE INT ¥1100
トンプソン真理子著
最悪玉菌であるカンジダをぶっ殺して,その後に善玉菌を育成する方法を解説。
著者は医師ではありませんが、アメリカ在住の腸ダイエットの第一人者。
残念ながらカンジダの有無を血液、尿、便、等で検出できる方法は保険医療ではありません。
日本から検体をアメリカに送ってくれる自費診療の腸オタクドクターを捜す必要があります。
しかし、小さい頃から抗生物質を多用したり、糖尿病がある、甘いの大好き、お酒大好きな人は、
おしなべて腸カンジダ症になっています。という事実に基づけば、取り組めるかもしれない食事療法。
⑦ 「腸内細菌と脳の真実」 育鵬社 ¥1600
友人の生田哲著
イクタさんは薬大卒。アメリカで長年研究員。帰国後ホットな話題を持ち前の英語力+筆力で日本語に平易に解説。
このブログでもたびたび彼の本を紹介。 2021年に出版されたこの本は、上記①-③に紹介された内容の文献的裏付けがされた本。
特に腸活による、うつや自閉症への改善効果を知りたいならおすすめ。
と、
今回は情報満載。
結局
「どうしていいかわからない」
のだと思います。
そういう人は、
① まずグルテンフリ-= 小麦粉 禁止
② あまいもの禁止
③ 次にネットで低FODMAP食を勉強
④ それでだめなら ⑥の本カンジダのトンプソン真理子と ④のアダムスキー式を 併用
してみたら良いと思います。
軽症な人は こんな大変なコトしなくても、
①のNPOレックスラボが販売する「アルベックス」で良い便に恵まれます。
当院でもまずこれを試みています。
が、難点は、費用が6000円(当院)-8000円(市販価格)/月かかります。
万病の治療として、
対症療法ではない
根本治療法への第一歩、
腸活 は ホントに大切です。