前号までのあらすじ

52歳男性。

診断: 後縦靱帯骨化症、 うつ病?、糖尿病 ・・・と多彩

当院初診は今年9月。

これまで内科、眼科、泌尿器科、整形外科、精神科にかかってて、内服薬なんとトータル22種類ドクロドクロ

びっくりポンや!

家族がいない単身独居で生保医療の受給者の特徴の一つ。

医療費がタダであるがゆえに薬が多い、検査が多い。(タダとは実に恐ろしいものである。)


近くの大病院で後縦靱帯骨化症の手術の前に、糖尿病を落ち着けてほしいと、依頼された。


まずは手始めに、ケースワーカーに頼んで、眼科と整形以外の診療権・処方権をもらった。

内科、泌尿器、精神科のお薬の整理整頓。

減薬に関して、患者さんへの説明を徹底的に理解するまで行った。

「説明」→「理解」→「納得」→の結果「満足」が得られる。略して「せりなま」。

糖尿はビデュリオンを開始して数種類の処方を中止、内服は15種類まで減量できた。体重も92kgまで減り、HbA1Cが7.4となったので、後縦靱帯骨化症のOPEが早まり、近くの基幹病院への入院となった。

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12/10 退院したSさんは車いすにて受診。

「歩行器で200m歩けるようになりました」

と表情も発言も明るい。

「これからは一人でリハビリをがんばる」

とのこと。


よかったよかった。チョキ

さて、精神科の減薬にとりかかろう。


なんで?こんなに内服するに至ったか?


ことの発端は18歳にさかのぼらねばならない。


→長いので薬満載の患者さんその5へと続きます。


あるける様になれば、重い口も開きやすくなる。

これからは信頼関係もさらに進むだろう。

ゆっくりと聞いてみよう。


とりあえず、2種類の漢方を一つ減らした。

「悪夢に対して使用された」らしい?。「悪夢は変わってない」ので減らした。

これで14種類である。


あるける様になればもっと薬は減らせるだろう。