指揮者も同じ、テンポも同じでも・・・
こうも違うか?という演奏があります。
まずお聴きいただきましょう!
ジュリーニ指揮、フィルハーモニア管演奏
シューマン作曲、交響曲第3番
なんと堂々とした演奏!管楽器の鳴りも強いが
弦楽器も負けじとばかり響き渡らせる。
この1楽章の旋律をはじめ、この曲が必ずしも
川の流れを表現したものでなく、
川の周囲の人々の営みを表現しているらしいのですが、
どうしても本場の大河と結び付けたくなるような
野太い音作りになっています。
それに比べてこちらは・・・
ジュリーニ指揮、ロスフィル演奏
シューマン作曲、交響曲第3番、第1楽章
オケの特性なのかもしれませんが、前者のような野太さはありません。
言ってみれば犬山の日本ラインぐらいの細さ・・・(大爆)
しかしこの演奏、私が若かりし頃一旦評判を落としていた
ロスフィルを再評価するきっかけになった演奏で、
特に6分42秒からのHr!なんと気高いこと!
まるで宮廷の祝典で、遠国の皇族の到着を告げる
ファンファーレのような雅やかな音色!
めったにHrを褒めることがない私が言うのだから間違いない!
と言えよう!(大爆恥)
終楽章の始まりはシューリヒトさんのスタッカート派と
ワルターさんのレガート派などに別れますが、
もともとジュリーニさんはレガート派でした。
とくにこのロスフィルの終楽章は
なんとなく宮廷音楽のような響きすらを感じられます。
とても心が落ち着く演奏だと思います。
お時間があればぜひ!