前回管楽アンサンブルで苦手な曲があるという記事を書きました。
あのモーツァルトの「ナハトムジーク」・・・
ひょっとしたら弦楽5重奏に編曲されたものを先に聴いていて、
後から管楽の方を聴いたため、違和感を感じたのかもしれません。
じゃあ、弦楽器の方がいいってこと?と思われがちですが、
全く逆のことを経験しています。
まずお聴きいただきたいのはこれ!
エンデリオン弦楽四重奏団演奏
(所有しているホイトリング四重奏団のはありませんでした)
ベートーヴェン作曲、弦楽5重奏曲、作品4
一言でいうと、「せわしない」曲のよう・・・
あまり魅力を感じません。
しかし・・・
こちらならどうでしょう?
ベルリンフィル管楽アンサンブル演奏(コッホ、ライスターet.al.)
ベートーヴェン作曲、管楽器のための8重奏曲、作品103
言葉で表現するまでもなく、「かろやか」「優雅」「快活」な演奏です!
とても同じ素材からとは思えないほど・・・
で、先の方が作品4で後の方が作品103ですが、
実はオリジナルは103の方だそうです。
要は需要が高かった演奏形態である、
弦楽5重奏に編曲されたものが先に世に出て、
あとからマクシミリアン・フランツ選帝侯にむけて
師匠のハイドンに頼んでまで、仕送りを送ってもらう目的で
先に作曲した管楽8重奏の方を「こんなんありますけど・・・」
と、楽譜を送ったとのことです。
しかし残念ながら、選帝侯は「これ前に聴いたことあるやんけ」
と、見破って仕送りはパーになったとか・・・
モーツァルトの「ナハトムジーク」に倣って弦楽5重奏への編曲は
あとになって後悔する原因になったというおななしでした(爆)
それはさておき、弦楽5重奏と管楽8重奏、
自分にとっては圧倒的に後者の方が耳になじみます。
ましてやコッホさんのOb、ライスターさんのCl、ザイフェルトさんのHr
これぞ管楽アンサンブルの極みと言っても過言ではありません。
この魅力は弦楽器では出すことができるものではないと、言えよう!(大爆恥)