カナヘイ花 Thursday 木曜日 裁判所で第3日目 続き

 

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**さんも一緒になって、廊下のベンチに座ったふたり、私達と同じ陪審員第二、第三候補のかたたちに、
'It's hard to listen sometimes.' 時々聞き取りにくくって、 と言っている。

サンドイッチをほおばってた男性が口元を拭って、 
'I understand it is hard to focus and listen all this time. It's the same for us.' 
分りますよ、集中してずっと聞き取ることは大変です。私たちにも難しいことです。と穏やかな目で私たちを見つめ、’but we cannot discuss the issue at all.’ けれど私たちはこの問題を話し合うことはできません、と言う。 


'Huh? We are in the same room yet cannot talk about it? We are on the same team!' え?同じく陪審員候補のあなたがわたしと事件について話しちゃいけないの? 同じ部屋で同じチームでも? 
"No, we cannot talk about it at all, cannot read about it, cannot look up about it." 

へええ、同じ陪審員候補同士で事件について話しちゃ駄目なら、後部席でずーーーと話し合ってる私たちはいったい。。呆然とした**さんは開いたまんま塞がらない口で黙ってトイレに消えてしまう。 

私は、とりあえずそのことをはっきり指摘してくれてありがとう、とお礼を言って、審判室に戻り、既に席に戻っている書記のお姉さんに、遅れたことを詫びる。 

"I am sorry, I was late."と自分の名前の入った通知状を渡す。 
'Where were you when I called your name?' と聞かれる。 
"I was outside. I didn't know which room I was supposed to be sitting. I also didn't know that I cannot ask others what's going on as I am unclear if the defendant %$%#$ or #@$%%$.."とこのときとばかりに述べ立てると、私を遮って
'I will talk to the judge. Wait in the back.' と書記さんが立ちあがり奥の部屋へ向かう。 

私は後部席に戻って、中国人女性と並んでいる**さんに、、 
「とりあえず分ってませんからって言ってみたわ。」と報告する。 
**さんは「となりの彼女は私たちより大変そうなんだけどねえ」と苦笑する。 

ドアから人が入ってくる人波に逆行して前方から進んできた書記さんが私を見つけて 

'The Judge dismissed you. Go to 3rd floor to check out yourself.'というので、 
"Thank you."と立ち上がると、隣の**さんが書記さんに向かって、 
'Can we go, too? We don't understand well too.'と言ってみるが、 
「彼女は遅れてきて人員勘定に入ってなかったから、外しやすかったけど、貴女たちはもうカウントされてるから明日も来ることになるわね。」といわれ、**さんは口をうっすら尖らせて苦笑した。 


じゃあ、さようなら、**さん。頑張ってね。 の気持ちを込めて**さんの肩に手を触れて私は退室する。

 
"I am dismissed." と3階の事務室へ通知書を出して受付さんに向かうと、電話を一本掛けるからちょっと待ってね、と言われる。

その場で突っ立ってると、嫌でも耳に入るのが、その通話内容。 
'Hi, do you have anything going on today? We had one cancellation and have 186 people for jury duty in the waiting room. Let us know if we can send some over.' 
今日なにかないですかね。キャンセルが一件あったので186人が陪審員待合室に居るんですよ。どこかへ送れそうなら知らせてください。
 
と集めたけれど使いみちのないかもしれない市民の振りかたを相談している。


え、そんな具合なのお。やれやれ。 
と私は冷たい気持ちで、その電話会話を済ませた職員に、通知書を手続きしてもらい、けれどこれで会社のパーティーに参加できる!と気分良く愛車で走った。


はい、jury dutyの陪審員選定逃れた落ちです。 あんぐりうさぎ


余裕で6時の開場以前にパーティー会場に辿りついた私は、同僚と合流して会場内になだれ込む。 

薄暗くもにぎやかな会場内で、食事をがっついている私のボスがもぐもぐした口元で、Jury Duty どうだったと聞くので、4日間も午後の時間を費やした結果がJury Summonsプロセスを学んだこと、おまけに数百人を随時裁判所内で待たせてるなんて、ひどく非効率的なシステムではありませんか、とぼやいて、私も食べ物を集めにかかる。

このインド人ボスはグリーンカード所持者。数日前私が Jury Summonsに出頭する旨を報告した時にはアメリカ国籍を話題にして「では君は日本とアメリカが戦争する事態になったら、アメリカ側として戦うのかい?」と質問してきた。

 

I hope never to participate in a war! と答えても、それでどうするつもりなんだと食い下がって来たので、Is that why you are not naturalized? と質問し返す私に大きく微笑んで頷く。

 

アメリカでは戦争反対の人たちが刑務所に行く選択例もあるから、私が日本人と戦争するというのは必然ではないでしょうし、政論によってはどちらにつくかわかりませんね、と打ち明けると、にんまり微笑んで顎をなでながら自分のデスク方向へ去っていった。


パーティー会場はフットボール場ぐらいの大きなテントのコンベンションセンターで、飲み放題・食べ放題のバーとバッフェ・カウンター、そしてサーカス団が二人ずつパーフォーマンスする舞台がいたるところに点在。 
プレフォト機が無料開放され、ゲーセン・コーナーに加え、新ゲーム機器、ラジコンレース・サーキット、ドローンをプレイできるコーナーもあるし、おおきなTVスクリーンが並んで、酸素バーコーナーもあるし、セグウェイ体験に、何より当社の新製品体験コーナーもある。 お食事の方は、インド料理、寿司、中華、タイ、イタリアン、にチョコレート・ファゥンテン。 

7時になって、会場中心のステージにスポットライトが浴びせられ、創業者のお二人が社員を褒め称えるスピーチを、また現在の代表が社員を誇りに思うと述べて、あっさり短いお話が終わり、バンドが9時まで演奏。欲をいえば、トランポリンとゴーカートがあってほしかったけど、素晴らしいパーチーだったと感動に酔って帰宅した。

 

しかし、あの被疑者は一体%$%#$ したのか #@$%%$..をしたのか、どういう経緯だったんだろう。私の残してきた**さんと隣に座る中国人女性はいつ開放されるのだろう。

陪審員同士、候補者同士でさえ、何の質問もできず、裁判の流れで検証と証拠の提示が全てなされてから、陪審員だけが集められた部屋に入ってようやく事情を話し合うことができる。。とあっては質問の多すぎる私たちは到底そのお役を勤められない、勤めたくない義務だし、そのような裁判に自分が被疑者・被害者として関連するのも気持ちが落ち着かないかも、と思った次第。

 

裁判所体験事実は小説より時間かかりすぎだし。つながる花2

ご一緒して読んでくれた方も、お疲れ様でした!つながるうさぎ

 

 

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