スガシカオが歌作りの上で大きな影響を受けたことを隠さない小説家がいる。村上春樹である。
そして他でもない当の村上春樹自身もまた、スガシカオに対する好意的な関心を表明している。
といっても二人は面識があるわけでも、出身校や出身地などの縁があるわけでもない。ジャンルも世代も全く異なる両者の間に、不思議な共感の交流が生じたのだ。
スガシカオのファンなら村上春樹の読者も少なくないと思うが、村上春樹は小説家にならなければ音楽ライターになっていたかもしれないと思えるほど、音楽に対する造詣が深い。1979年に作家として有力な新人賞を受賞してデビューした時、彼は国分寺の有名なジャズ喫茶の店主だった。彼の小説にはつねに音楽が登場する。これだけ作品中で曲名やアーティスト名を挙げる小説家は他にいないだろう。
多くは60年代のジャズやポップスだが、クラシックが話題になることも少なくない。どの領域についても
玄人はだしに知識があって、一家言がある。気難しいわけではないが、好みがはっきりしているの だ。
ただしどのジャンルと時代についても、これまで日本のミュージシャンについて彼はほとんど言及したことがなかった。その中で唯一例外なのが、スガシカオなのである。‥つづく
(文芸評論家 清水良典 別冊カドカワより )
そして他でもない当の村上春樹自身もまた、スガシカオに対する好意的な関心を表明している。
といっても二人は面識があるわけでも、出身校や出身地などの縁があるわけでもない。ジャンルも世代も全く異なる両者の間に、不思議な共感の交流が生じたのだ。
スガシカオのファンなら村上春樹の読者も少なくないと思うが、村上春樹は小説家にならなければ音楽ライターになっていたかもしれないと思えるほど、音楽に対する造詣が深い。1979年に作家として有力な新人賞を受賞してデビューした時、彼は国分寺の有名なジャズ喫茶の店主だった。彼の小説にはつねに音楽が登場する。これだけ作品中で曲名やアーティスト名を挙げる小説家は他にいないだろう。
多くは60年代のジャズやポップスだが、クラシックが話題になることも少なくない。どの領域についても
玄人はだしに知識があって、一家言がある。気難しいわけではないが、好みがはっきりしているの だ。
ただしどのジャンルと時代についても、これまで日本のミュージシャンについて彼はほとんど言及したことがなかった。その中で唯一例外なのが、スガシカオなのである。‥つづく
(文芸評論家 清水良典 別冊カドカワより )