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川崎、2ストロークにターボだそうな。

 

夢の有る技術ですねぇ、ネタの出どころはヤングマシンなのでアレですが、(笑)、一応特許公開ということなので技術自体は本物なのでしょう。

https://young-machine.com/2024/07/11/562238/

 

実に面白い、掃気を吸気ポートと吸気バルブ、そしてターボを利用するという。

 

そういえば、似たようなエンジン、1989年のモーターショーにトヨタがソアラに積んで実験していたスーパーチャージド2ストロークエンジンと発想は似ている。

まぁ、あれは吸排気バルブ+スーパーチャージャーで、形は4ストロークそのものだったが、川崎のこれは吸気バルブとシリンダー壁面に空けられた従来の2ストロークエンジンと同じ方式を併せ持つようだ。

 

本当に実用化されるなら2ストローク好きの僕としては実に興味深いし、終のマシン候補になることは間違い無いだろうなぁ。

 

従来の2ストロークの場合は、吸気はピストンが上昇する際にクランクケース内に取り込み、ピストンが押下される事によって回転したクランクによってシリンダー内部に圧送される。この時、クランクケース室には密封性と潤滑性が求められるが、エンジンオイルの供給はオイるポンプ、若しくは燃料に混ぜられたエンジンオイルによって潤滑されるというちょっとアクロバティックな仕様になっている。

 

この為、オイルも同時に燃焼させなければならず、また、吸い込んだ新気も掃気ポートから逃げやすい為、近年の排気ガス規制をクリアする事ができず、市販車は絶滅してしまった。

 

川崎の考えたこのエンジンは吸気にクランクケースを使用せず、吸気バルブからターボで押し込む?仕様っぽいので、クランクケース側の潤滑は従来の4ストローク同様、ウェットサンプで賄えそうだ。

そうなると少なくともエンジンオイルの燃焼分くらいは排ガス成分を抑制することができそうだと考えられる、なるほど。

ちょっと気になるのは掃気だ。トヨタ方式でも同じだが、2ストロークの掃気をコントロールするのは難しいと思われる。新気が排気を押し出す訳だが、そこにぴったり境界線がある訳でもないし、見える訳でもない。ただ、程度にもよるだろうけど、四輪車のEGRバルブのような仕組みで賄えそうな気がしないでもないのだが・・・。

 

カワサキさん、頑張ってこの2ストロークエンジンを実用化してけれ!