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投資は自己責任で

〜 中長期保有前提で成長株中心の”ゆるい投資”を行っています。
  目先の株価を予測したり占ったりすることには、興味がありません。

GMO-PGの主戦場である非対面型電子決済代行ビジネスの現状について、ちょっと記しておきます。

インターネットによるクレジットカード決済に代表される非対面型電子決済代行業は、一昔前までは手数料率が高くて"儲かる商売"でしたが、市場拡大に伴うカード会社からの度重なる値下げ要求で手数料率が大きく下がりました。決済代行事業者はシステム等への持続的な投資が必要なこともあり、決済件数が多くて決済金額が大きい一部の大手企業しか利益が出せなくなってきており、現在、多くの中小の事業者は厳しい状況におかれています。

カード会社からすれば、決済代行会社はクレカ普及ための橋頭堡というか、営業代理店的な位置付けです。闇雲に手数料率を下げて大手の決済代行業者すらビジネスが成り立たないような状況となれば、却ってクレカの普及を妨げるようなことにもなりかねません。ということで、カード会社からの手数料率の値下げ圧力は、現在は一段落しているようです。
つまり、大手の決済代行業者が"残存者利得"を享受しているような状況になっているということです。

ところで、決済代行会社の顧客(クレカ決済の導入企業)は特定の決済代行業者といったん契約すると、簡単には他の業者に変更しない傾向が強いです。決済はビジネスの根幹であることから、手数料が安いといったような理由だけで、安易に決済代行業者を乗り換えることはしません。
先述の決済のボリュームがとれないと儲からないことと、顧客が安易に切り替えないことは、決済代行ビジネスが新規で参入するのが極めて困難なビジネスであることを意味します。

日本は未だに現金主義の人が多くて電子決済が立ち遅れており、電子決済関連ビジネスの成長余地が大きいにもかかわらず、欧米の大手決済代行事業者が日本に算入してこない(できない)のも、同様の理由と思われます。
ちなみに、数年前からメタップスのSPIKEのような新しい決済ビジネスのモデルも出てきてはいますが、小規模ビジネス向けでありさほど普及もしておらず、GMO-PGのような大手と競合するには至っていません。
こういった状況のため、決済代行ビジネスは、急拡大するパイをGMO-PGを含む大手数社が取り合う状況が今後も続くと言われています。つまり、新規参入がないなかで大手事業者が安定的に成長していける可能性が高いということです。
そのような状況のもと、GMO-PGの成長は業界平均以上に加速してきていますが、大手の中でも成長が鈍化していたり、横ばいだったりするところも出始めているみたい。将来的には寡占が進みそうな状況なのかもしれません。

それでは、GMO-PGの競合相手である他の大手とはどこか?ということですが、決済金額ベースだけでみれば、最大手はソフトバンク・ペイメント・サービス、その次がGMO-PG、次いでベリトランス+イーコンテクスト(旧 econtext Asia。この2社は現在、デジタルガレージグループ)といったところでしょうか。このほか、DeNA系のペイジェント、ヤフー系のネットラストなどもあります。

2015年9月期のGMO-PGの事業説明会で、株主からシェアを知りたいとの質問があり、相浦社長は以下のように答えています。
「ECの市場規模が13兆円と言われるが、30%ぐらいのシェアだと思う。しかしながら13兆円には当社が意図的にやっていない分野(例えば公序良俗に反するようなビジネスの決済等)が2~3兆円も含まれており、これらを除けば35~40%。」
この30%というのは直感的感覚的な数字であり、正確なものではありません。

決済代行には様々なバリエーションがあり、会社間で規模を単純に比較したり、シェアを算出することは困難です。ソフトバンク・ペイメント・サービスは親会社ソフトバンクのキャリア決済を担うから必然的に決済金額は大きくなるし、親会社ヤフーのヤフーコマースを手がけるネットラストも同様な状況である一方、GMO-PGは親会社からのビジネスへの依存度は高くなく、多くの企業・分野で幅広くビジネスを展開しています。

また電子決済といっても、純粋なオンラインの電子決済もあればコンビニ決済みたいなもの、Edyのような電子マネー決済などもあり、決済金額だけでの比較もあまり意味がありません。昨今は非対面/対面の境界すらぼやけてきているような状況です。

会社の状況を見るために重要なのは、他社との比較ではなく、決済金額や決済件数が大きく伸びているか否か、あるいは他社より営業利益の成長率が高いか否かという点です。
ソフトバンク・ペイメント・サービスは開示がないので不明ですが、ベリトランス+イーコンテクストについては、デジタルガレージの決算説明会資料にフィナンシャルテクノロジーセグメント(FTセグメント)としてまとめて開示されており、直近の2017年3月期上半期は取扱高が対前年同期比+16.2%、売上が同+15.8%、営業利益が同+11.9%。
一方、GMO-PGの2017年9月期1Qは決済処理金額(取扱高)は対前年同期比+19.7%、売上は同+59.1%、営業利益が同+37.9%。GMO-PGのほうが成長率が高いように思われます。もっとも、GMO-PGには今期からGMO-FGを連結子会社化した影響もありますが、ベリトランスはGMO-PGと似た事業を行ってきた企業ですが、イーコンテクストは確かコンビニ決済が強い会社でしたから、そのことも成長率の差に影響しているかもしれません。


以上、決済代行ビジネスの現状について連連と書きましたが、最後に先日の情報漏えい問題の影響について少し記しておきます。

以前も書きましたが、現時点の発表内容から判断すると今回の情報漏えい問題は、セキュリティコード漏洩の問題を除けば、セキュリティ対策にGMO-PG固有の欠点があったために起きたわけではなく、完全な対策が極めて困難な事象です。条件が合えば他社でも起きうる問題であり、決済代行会社をGMO-PGから他社に切り替えたところで発生可能性がなくなるわけではありません。
GMO-PGのセキュリティ対策は業界内でもトップクラスであり、ヘタに乗り換えればセキュリティのレベルが落ちることにもなりかねないです。

今回の問題では今のところ、漏洩による実質的な被害が出ていないうえに、上述のように顧客企業が安直に決済代行会社を変えない傾向が強いことに加えて、システム改修等も必要で切り替えが容易ではないことも手伝って、今回の問題でGMO-PGから他社に変更する企業はほとんどないと考えるのが自然です。
野村證券がアナリストレポートで、問題の影響が限定的であるとしたのは、こういった理由からではないか、と考えます。
アミューズが業績予想の修正と減損損失を発表しました。

(単位は百万円)
営業収入 44,100 → 48,300   + 9.5%
営業利益  3,900 →  4,700   +20.5% 
経常利益  3,970 →  4,600   +15.9% 
当期利益  2,400 →  1,650  △31.3% 
※当期利益=親会社株主に帰属する当期純利益

経常利益より上は、イベント収入やグッズ販売等、アミューズの本業ともいえるアーティストマネジメント事業等の好調により期初の業績予想を大幅に上回りましたが、当期利益についてはプレイスマネージメント事業の減損処理に伴う、約15億円の特損計上により期初予想を下回りました。

プレイスマネージメント事業の減損処理の中身は発表されていませんが、東京ワンピースタワーに関するものが、その大半であることは間違いないでしょう。東京ワンピースタワーは100%子会社である「株式会社アミューズクエスト」を通じて、有限責任事業組合(LLP)である「Amusequest Tokyo Tower 有限責任事業組合」に16.4億円(総額30億円のうち54.67%)ほど出資しています。以下、当時のエントリ。
□東京ワンピースタワーとかBABYMETALとか(2014/12/1)

減損処理は、資産規模に見合った収益をあげられそうもなくなった(減損の兆候が認められた)資産について、その収益性に相応しい金額に評価を下げるもの(回収可能価額まで減額)ですが、開業してから2年足らずの施設である東京ワンピースタワーを減損処理するというのは、ちょっと意外でした。開業2年目だし、なんだかんだ理屈をつければ、まだ減損処理をしないという選択も監査法人は許してくれそうな気もするから、かなり保守的な会計処理という印象を受けます。
もっとも、プレイスマネージメント事業は、東京ワンピースタワーの不振で今期3Q累計のセグメント損益が△841百万円とかなり厳しい状況だったので、減損損失を急いだのかもしれません。LLPだから全出資者の総意での意思決定なんでしょうけど、半分以上を出資するアミューズからすれば、今期は大型コンサートが重なった前期の反動で減収減益決算となるし、問題があるものは今期中に処理してスッキリしておき、来期以降の収益力強化を図ることにしたのかもしれませんw。

減損処理を行うことにより、来期以降のプレイスマネージメント事業のセグメント利益は改善すると思われます。収入が急に増えるようなことはなかなか期待できないのかもしれませんが、減損処理により資産価値が下がることで少なくとも減価償却費が大きく減少すると思われるからです。(万が一、映画とかがヒットして人気化すれば、非常に大きな利益が期待できますが、ちょっと厳しいかなw。)
東京ワンピースタワーの減価償却費の金額は不明ですが、この手のアミューズメント施設は一般的に、飽きられる前に新しい設備を作るために償却期間は短めにしているので、毎期の償却負担は大きいと推測しています。仮に、将来的に業績不振で東京ワンピースタワーをクローズすることになったとしても、減損処理がしてあればその時点での特損計上は限定的となるでしょうしね。
東京ワンピースタワーは採算ベースに乗せらなかったということみたいですが、どんな事業にもリスクはつきものですから、やむを得ないところですね。

「プレイスマネージメント事業用資産の一部」に対する15億円の減損処理ということですが、これまでの減価償却等を考えると、東京ワンピースタワー単独で15億円というのはちょっと多いようにも思えます。減損処理はグルーピング(
プレイスマネージメント事業全体)で行うものですから、東京ワンピースタワーのほか、浅草のミュージアムやシンガポールのライブハウスなども一部、含まれているのかもしれませんね。

本業の好調と新規事業の不振を同時にプレスリリースすることになったわけですが、営業収入予想は483億円で、大型コンサートが重なった前期の489億円とほとんど変わらないレベルとなりました。
経常利益は前期58億円ですから、今期予想46億円は約12億円の減益。利益率が落ちているようにも見えますが、これは東京ワンピースタワーの影響が大きいのかもしれません。
ちなみに前期のプレイスマネージメント事業のセグメント利益の年度累計は△5.2億円、今期はまだ出ていませんが3Q累計で△8.4億円だから通期だと△10~15億円といったところでしょうから、減益幅の半分程度はプレイスマネージメント事業に起因するものと思われます。(セグメント利益には調整額があるので、あくまでも感覚的なものですが) 

今回のプレスリリースで、本業であるアーティストマネジメント収入等の好調継続が確認できました。また、プレイスマネージメント事業の減損処理により収益力アップが期待できそうだし、来期の業績は期待できそうです。再来年度は創立40周年ですから、来期から記念イベントが始まりそうだし、業績が良ければ記念配もあるかもしれないですからね。

AmuseFESも復活することだし、来期は頑張って欲しいところです。
2017/3/13付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJMS)はアナリストレポートを出しました。

目標株価は8,800円で昨年11月のレポートと同額、overweight継続です。目標株価8,800円は1年前から変えていませんね。
算定の方法はこれまでと同様にEV/NOPATを用いる方法。3/10の株価は6,560円でしたが情報漏洩騒動で3/13の株価は5,900円で、ちょっとバタバタしていますが、3/10の水準でみてもかなり強気ですね。ちなみに三菱UFJMSのレポートは「特に断りがない限り、その達成の予測期間は今後 12 ヵ月間」です。
レポートの目標株価の算定は前回と同様、2020/9期の予想EV/NOPATを57.8 倍として算定する方法です。(成長性が高い企業の場合、将来の株価予測はPERやPBRではあまり行いません。会社価値・収益性(EV/NOPAT)と株価の関係を、業績予想の将来のある時点の会社価値・収益性にあてはめ、予想株価(目標株価)を算定します。)

なお、レポートには今般の情報漏えいについて、以下の記述があります。
「GMO-PG に対する信用低下のリスクという点はネガティブである。「公金・公共料金」分野でのカード決済サービスのポテンシャルは高いと弊社はみており、今後の再発防止策に注目したい。」
要は、信用面ではネガティブなものの、ビジネスポテンシャルが高く、再発防止策が出てくれば信用低下リスクを克服できるとみている、ということでしょうか。

レポートは、zozotownのツケ払いや海外事業での利益貢献が見えてくることが株価上昇カタリストとしていますが、これらの事業の利益貢献は現時点では限定的としています。GMO-PGのビジネスは総じて、開始してすぐに収益化させるより、じっくり育てるものが多いですね。三菱UFJMSは以前から、GMO-PGは長期投資に向く銘柄としています。


さて、今回の情報漏えいですが、三菱UFJMSに加え、野村證券も3/13付けのレポートで「業績インパクトは軽微」としているようで、昨日のストップ安から一転、本日3/14は340円高の5,900円で引けています。

■GMOPGがプラス転換、不正アクセス問題も業績影響は限定的? 国内証券が見解(2017/3/13 モーニングスター)
野村證券は「過去の情報流出の事例を参考に、お詫び金による費用は3.6億-7.2億円と試算。さらに、会社側が個人情報漏洩に関する損害保険に加入しているため、全額を負担する可能性は低いとみている。」とのことです。

GMO-PGのHPによれば、現在、セキュリティ会社によるフォレンジック調査を継続している模様。いずれ発表があるでしょうけど、株式関連のニュースはあるものの、相変わらずメディアにはあまり取り上げられないですね。そんな中、昨日のINTERNET Watchに以下の記事が出ました。
■Apache Struts2の脆弱性を突かれて不正アクセス、都税支払いサイトなどからクレジットカード情報72万件が流出した可能性(2017/3/13 INTERNET Watch)
この記事では、セキュリティコードの漏洩について少し触れられています。
「セキュリティコードの情報は、カード業界のセキュリティ標準であるPCI DSSによりシステムで保持してはならないことになっているが、今回の不正アクセス被害で調査するまで、セキュリティコードを保持していることをGMO-PGでは認識していなかったとしている。」
この記事によれば、GMO-PGはセキュリティコードの保持を認識していなかったとのことですが、PCIDSS完全準拠を標榜しているGMO-PGが「認識していない」ということであれば、システムのバグ、プログラム設定のミス等でセキュリティコードを保持することになっていたとか、あるいは情報を扱う担当者レベルに何か問題があったか、そんなところなのかもしれません。
今回の件をきっかけに、同様の問題点の洗い出しと修正を進めていると思われます。三菱UFJMSの言うところの「再発防止策」ですね。

以前のエントリにも書きましたが、今回の一件は完全に予防することがかなり困難(というか不可能)だと思われますが、事後対応がしっかりできることが肝要。今のところ、しっかり対応できているという印象です。
GMO-PGで発生した事象ではありますが、GMO-PGと同等のセキュリティを持つ決済会社は一部の大手に限られることを鑑みれば、中長期的には決済ビジネスはGMO-PGのような大手の寡占が強まっていかざるをえないと考えます。情報漏洩発生時の迅速な対応や補償についても、大手じゃないと覚束ないですしね。

過去の三菱UFJMSのレポートに関するエントリ
□2015/8/27付 株価=3,615円, 目標株価=5,800円
*補足
□2015/11/20付 株価=5,570円, 目標株価=5,900円
□2016/3/15付 株価=7,060円, 目標株価=8,800円(レポート未入手)
□2016/11/21付 株価=4,680円, 目標株価=8,800円
GMO-PGが受託している、東京都と住宅金融支援機構の税金や保険料のクレジットカード支払いサイトに不正アクセスがあり、クレジットカード番号やメールアドレスなど72万件が流出した可能性があるとのこと。幸い、今のところ流出情報が悪用された形跡はないようです。
□不正アクセスに関するご報告と情報流出のお詫び
□GMOペイメントゲートウェイに不正アクセス クレジットカード情報など約72万件が流出した可能性(2017/3/10 ITmedia)
□都税のサイトに不正アクセス 67万件余の個人情報流出か(2017/3/10 NHK)
「不正アクセスを受けた原因は、サイトを作成するために使用したソフトウエア、「Apache Struts 2」の欠陥にある」とのことで、よくある社員の不正や会社のデータ管理の杜撰さに起因するものではありません。

Apache Strutts 2の脆弱性については、3/9にJPCERT(一般社団法人 JPCERTコーディネーションセンター。コンピュータセキュリティの情報を収集し、インシデント対応の支援、コンピュータセキュリティ関連情報の発信などを行う一般社団法人[wikipedia])から注意喚起がなされ、GMO-PGはその情報に対応してすぐに調査したところ、不正アクセスを発見して対策を講じた、ということのようです。

GMO-PGのセキュリティについては、PCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)という、クレジット業界におけるグローバルセキュリティ基準に完全に準拠しています。
かなり高度なレベルでセキュリティが保たれているということなんですが、今回のように開発用ソフトに脆弱性があり、脆弱性が発見されて修正済みバージョンが出たり注意喚起がなされる前に、そこをつかれて不正アクセスされるようなレアケースは、どうにも防ぎようがありません。決済代行会社に限った問題ではなく、「絶対に脆弱性がない」と言い切れるソフトが論理的に存在しない以上、この問題はある意味、現在のインターネットのセキュリティ対策の限界、ということなのかもしれません。
「脆弱性がある可能性が低いソフト」「脆弱性が見つかった場合でも速やかに修正プログラムが配布されるソフト」を使っていても、今回のような流出は起きてしまうわけで、他の決済代行会社で「うちのシステムでは同様の不正アクセスは起きない」と宣言できる会社もないはずですw。

プレスリリースによれば、JPCERTの注意喚起から不正アクセスの発見、プレスまでがかなり迅速に行われた印象です。プレス内容も時系列でわかりやすい。不正発見からバックアップへの切り替えもスムース。おそらく、こういった対応もPCIDSSに準拠して行われているんでしょうね。
今回のような不正アクセスは、可能性は低いものの予見されたリスクですが、こういった対策に限界がある問題の場合、発生時の対応(カード番号を用いた不正な決済被害の阻止または最小化に向けた対策。関係各所への迅速な報告とプレス等。)をしっかり取れるかどうかが肝要。そういう観点で見ると、GMO-PGの対応はしっかり取れているという印象です。

今回の問題は、会社の危機意識の欠如や社員の不正で起きた事象ではなく、セキュリティ対策等で防ぐ技術が確立していない部分の問題です。昔のように「”枯れたソフト"を使えば安定していてトラブルはない」みたいに単純な世界ではないですしね。
GMO-PGから他社に乗り換えて解決するような問題ではないから、顧客の流出みたいなこともほとんど起きないでしょうし、これを機にeコマース市場の成長が止まったり、公的機関が電子決済の推進を見直すことにもならないでしょう。

こういったことが起これば株価は一旦下げると思いますが、GMO-PGの事業自体への影響は限定的だと思います。セキュリティ対策の強化で抜本的に解決できるような問題でもないから、対策強化によるコスト増も、顧客の流出による売上減もほとんど発生しないはず。GMO-PG以上のセキュリティが確保できている決済代行会社はほとんどないのが現状ですしね。
セキュリティゴロみたいな連中や、空売りで一儲けしようとしているような人(あるいは安値で空売りしてしまい、踏まれて追証発生で青くなっている人w)たち?が、ネット上で必死に問題を煽っているようですが、メディアがわりと冷静なのはちょっと不思議。セキュリティの専門家に取材とかしてるはずなんですが・・・。
今のところ直接の被害は出ていないからか、対策を講じることが極めて困難なレアケースだからか、あるいはネットによる情報流出にしては小規模な流出だからなのか? なんなんでしょうね?
上述のようにこの問題はいくらセキュリティ対策をとっていても、すべてのネット企業に起こりうる防ぎきれない問題だし、他企業も含めてどういった取り組みがなされているのか興味があるので知りたいところなんですが・・・。

なお、セキュリティコードの漏洩の可能性もあるようですが、GMO-PGのシステムはPCIDSSに準拠しておりGMO-PGはセキュリティコードは保持しません。このことから察すれば、おそらく仕込まれた悪意あるプログラムが入力された時点で流出させたということなんでしょうね。「保持していないはずのセキュリティコードをGMO-PGがこっそり保持していたことがバレた」みたいに決めつけて騒いでいる人たちは、PCIDSSが何かも知らないんでしょうね。そもそもGMO-PGがセキュリティコードを保持することにメリットはないです。そういった人たちは、GMO-PGが顧客のカードからセキュリティコードを使ってこっそり決済するとでも思っているんでしょうかww。

これまでの情報をまとめましたが、当方はセキュリティの素人であり、事実誤認があるかもしれないし、今後、追加で情報が出てくる可能性もあるので、ご注意ください。

PS.
情報流出の可能性がある72万件のうち、67.5万件が東京都税のサイトからの流出です。全利用者に占める割合や重複の有無は不明ですが、都税のクレジットカード納付の開始は2015年4月ですから、2年弱でここまで件数が伸びているということですね。ちなみに東京都の人口は1300万人、労働力人口は750万人で、このうちクレカ納税の該当者は数割程度であることを鑑みれば、1人で複数回利用している人がいるとしても、感覚的には順調に普及しているように思えます。

GMO-PGはこれまで、東京都税のクレカ決済の普及は順調との発言はあったものの、普及の度合いについて数値的なものを明らかにしていませんでした。今回の騒動で図らずも明らかになったということですね。国税サイトのほうも楽しみなところです。
ひふみ投信の2017年2月月次運用報告では、2月末のGMO-PGの組入比率が2.13%(*)。純資産総額1417.7億円と月末株価6,410円から計算すると、ひふみ投信(マザーファンド)は2月末現在、GMO-PG株を約47.1万株を保有、1月末とほとんど変わっていません(誤差の範囲?)。

最近のひふみ投信の保有数、株価の推移は以下のとおり。
年月______月末株価_______月末保有株数______________組入比率
15年04月__3,105円___________37.0万株___________________2.43%
15年07月__4,065円( +960円)__35.4万株(△1.6万株)____2.03%

16年02月__6,360円( +160円)__34.5万株(+2.1万株)___2.25%
16年03月__7,620円(+1260円)__18.9万株(▲15.6万株)__1.3%
16年04月__7,050円(▲470円)__20.2万株以下
16年05月__6,950円(▲100円)__23.1万株以下
16年06月__5,800円(▲1150円)_35.1万株___________________1.8%
16年07月__5,900円( +100円)__38.1万株(+3.0万株)_____1.88%
16年08月__4,770円(▲1130円)_50.3万株(+12.2万株)____2.02%
16年09月__5,260円( +490円)__50.2万株(▲0.1万株)_____2.08%
16年10月__4,830円(▲430円)__50.3万株( +0.1万株)_____1.89%
16年11月__4,710円(▲120円)__47.2万株(▲3.1万株)_____1.77%
16年12月__5,200円( +490円)__47.2万株(   -          )_____1.99%
17年01月__5,620円( +420円)__47.2万株(   -          )_____2.15%
17年02月__6,410円( +790円)__47.1万株(▲0.1万株)_____2.13%

※3~5月の月末保有数は運用報告書の純資産額、GMO-PGの月末株価、上位銘柄の保有比率を利用して推計。
(*)運用報告書は小数点以下1桁の表示で「2.1%」ですが、動画の運用報告で2.13%。

ひふみ投信は11月からGMO-PGの保有高水準を維持しています。株価は12月に反転し、かなり騰げてきました。上記の株価の推移を見ると、ひふみ投信は昨年半ばから買い下がり、11月に少し手放したものの、大半を保有し続けています。ひふみ投信の平均取得コストはわかりませんが、現在の株価水準から考えれば、利益は出ているはずですね。

ひふみ投信はボトムアップで選んだ中小型株を中心に、中長期スタンスの投資を行うファンド。ひふみ投信はGMO-PG株をかなり前から保有しており、安くなったところでたくさん仕込んで保有し続け、十分に利が乗ったところで大半を売却するパターンを、何度か繰り返しています。過去の保有状況は以下のとおり。
■ひふみ投信のGMO-PG株保有状況の推移(2013年7月~2017年1月)
誤解している人もいますが、ひふみ投信が買ったからGMO-PGの株価が騰がったわけではありません。「安いところで仕込んで待つ」のが彼らのスタイルですw。
ひふみ投信は昨年の今頃(2016年3月)、GMO-PG株を7000円台ぐらいの水準でかなり処分したみたいですが、今年はどうなんでしょうねw。
アミューズが株式会社横浜アリーナの株式を取得することになりました。
<横浜アリーナ>キリンから西武鉄道の傘下に、大手芸能事務所も資本参画(2017/3/3 新横浜新聞)
58.8%を保有するキリンホールディングスが、西武鉄道に46.2%、アミューズに4.2%、3月下旬に譲渡するもので、譲渡額は未公表。まぁ、キリンホールディングスが吹っ掛けてくるとは考えづらく、妥当な価格での譲渡でしょうね。

株式会社横浜アリーナの株式はこの他、横浜市が24.4%保有する第三セクターであり、決算内容が公開されています。(28年はまだ発表されていませんが、28年1~6月は改修工事で閉鎖されていたから、28年は参考にはならないでしょう)
○平成26年決算
○平成27年決算
当期純利益を見ると26年は5.3億円、27年は7.8億円。2つのB/Sをみると、27年は無配のようですね。
アミューズの持ち分は4.2%ですから、利益率から推測すれば、おそらく数億円程度の投資額だと思われます。マイノリティ出資だし、のれんの償却は多くても数千万円程度でしょう。
横浜アリーナは安定的な利益が出る施設。のれんは実質的には相殺される(配当があればP/Lは相殺されるし、配当がなくても持ち分の内部留保は増えるという意味)ので、経営への影響は軽微でしょうね。
【参考】
■稼働率が過去最高だった「横浜アリーナ」、市内への経済波及効果は409億円に(2016/8/10)
■横浜アリーナで開催されるイベント等による経済波及効果について(2016/8)

アミューズはこれまでも横浜アリーナをよく使っています。プレスリリースにあるとおり、アミューズにとってみれば、ライブ市場が拡大しているなかでのイベント施設の安定的確保と、施設運営ノウハウの吸収という点を考慮しての出資、ということでしょう。他の出資者と利害関係のバッティングもないし、横浜市や西武グループと仲良くなっておくのは、中長期的なビジネスメリットも大きそうですね。
2017年10月期1Qの決算が発表されました。
2017年10月期1Q 決算短信
■パーク24、11~1月期純利益10%減 M&A費用が重荷(2017/2/28)
内容的には、2/24付の観測記事にほぼ一致しています。
■パーク24、8四半期ぶり経常減益 16年11月~17年1月期(2017/2/24)

売上高は504億円(対前年比+7.7%)、経常利益は43.5億円(同△10.6%)。
セグメント別の業績は、以下の通り。
            売上高       利益
駐車場事業 国内 359億(+ 5.2%)   62億(+ 4.7%)
駐車場事業 国外  6億(+25.8%)  0.5億(+75.3%)
モビリティ事業   138億(+14.1%)    5億(△28.6%)
(セグメント別の業績は、セグメント間の相殺などがあるので単純な合計は会社全体の利益と一致しません)

駐車場事業は国内外ともに増収増益で、モビリティ事業が増収減益。モビリティ事業の減益の原因は「安全装備への投資や増車ペースの加速等によるコストの増加」とのことです。
まだ1Qであり、この利益の数値だけでモビリティ事業の業績を語ることは不可能。売上高は+14.8%と伸びているし、2/28付の日経によれば、決算短信にある「安全装備への投資や増車ペースの加速」に加えて「法人や個人の駐車場を空き時間だけ貸し出す『駐車場シェアリング』の展開に向け、システム開発も進んでいる。16年11月~17年1月期は先行投資として8億円程度を計上」したことが要因のようです。

また2/24付の日経では「M&Aに伴う調査や手続きに絡む費用をまとめて計上する」とのことでしたが、セグメント別の業績を見ると「駐車場事業 国外」には入っていなさそう。M&A費用だから、のれん代に含めて償却していく方法や、四半期ごとにバラして費用認識して今年度中に費用化する方法なんかも、選択肢としてありそうですが、真相はちょっとわかりません。

まだ1Qなので通期業績についてあれこれ予想するのは時期尚早ですが、売上とかを見る限り業績悪化懸念はなく、特に心配無用だと思います。

さて、今回の決算内容は2/24の観測記事とほぼ一致していましたが、決算発表を受けて株価は大きく下げました。パーク24に限らず、最近はこういう極端な値動きをする株が多いですね。
あくまでも推測ですが、信用取引を使ってレバレッジをきかせ、比較的大きなボリュームでドタバタ売り買いする短期勝負の個人が最近増えているのが原因のひとつでは、と考えます。
こういう人たちはその時の「材料」だけで売り買いするので、日経に「減益」の見出しが出ただけで反応、損切りの売りからカラ売りまでたくさん売りものが出てきます。売りものがたくさん出て大きく下げることがわかっているから、買いたい投資家は慌てて買い向かう必要もなく、結果的に大きく下げることになる感じです。今のように地合いが良いと、短期勝負でバタバタ売り買いする人たちは、上昇している株にすぐに乗り換えたがるから、下げがよりきつくなるように思います。
株で「ギャンブル」を楽しむのは個人の勝手ですが、自分のしていることを「投資」だと勘違いしている人が増えているようで、ちょっと怖いですね。

今回のように業績と関係ない下げは、しばらくすれば戻る可能性が高いことは経験則でわかっているから、中長期スタンスの投資家には絶好の買い場だと思うんですがw。
GMO-PGは、2016/12/26付で「投資単位の引き下げに関する考え方及び方針について」というプレスリリースを行いました。

掲示板とかを見ると、このプレスリリースを以て、GMO-PGが分割を匂わせていると考えている人たちがいるみたいですが、これは形式的なもので、多くの企業が同様の文面のプレスリリースを行っています。
つい最近だと、以下の花王のプレスリリース。

このプレスの意味については、以下の解説が詳しいです。
■適宜開示「投資単位の引下げに関する考え方及び方針等」につ いて

GMO-PGは過去にも同様のプレスリリースを出していたはず。株価が5,000円を超えてしばらくすると出すみたいですね。何か社内基準を持っていそうです。
東証が「株式の売買単位は5万円~50万円にすべき」とか言い出した頃の指導に基づくものですが、5万円~50万円というのは、罰則やペナルティもなく、実質的に形骸化しています。
真面目な会社が、今でもこのプレスリリースを出しているということのようです。

GMO-PGが、このプレスリリースに関係なく、株式分割をしてくる可能性がないわけではありませんが、最近は、個人の売買が増えたせいか、株式分割発表をするとプレス後に株価が急騰した後、分割後は数ヶ月程度にわたり低迷することも多いので、分割なんかやる必要はないと個人的には考えます。

証券会社は「株主数の増加につながる」とかなんとかいって、勧めてくるんでしょうけどねw。
証券会社は儲かるんでしょうが、短期勝負でギャンブルみたいな売買を繰り返す人が増えれば株価が不安定になるし、会社にも株主にもメリットはないです。短期のディーリングをする人たちは、実質的な株主ではないですからw。
2017/1/31に開かれた、2017年3月期第3四半期決算説明会において、ヤマトの件についてCFOの柳沢さんが質問に答えています。
《概要》
・宅配業者が人手不足で厳しい状況にあるのは認識している。他社と比較することは困難だが、決してものすごく安い運賃を強要していることはなく、常にヤマトとは対話をしているし、そんなにひどい料金ではない、と思っている。
・今のところ、去年からずっとヤマトから値上げ交渉は特にないし、あれば、そういう話はしていくべきだろうと思っている。
・EC事業は物流業者がなくては成り立たないビジネスであり、物流業者とWIN-WINの関係がないとビジネスモデルが破綻すると思っている。無理強いしてまでやっていくビジネスではないと考えている。
・物流業者とは、物流部門が継続的にいろんな取り組みに対しての話をしている。具体的な話はできないが、お互いがWIN-WINになるような取り組みを強化していきたいという話は、常にしている。

そもそもアマゾンの荷物が多すぎて、ヤマトがパンクしそうだというのは、想定以上の物流急増を盛り込めなかったアマゾンとヤマトの配送契約の問題であり、配送料金の値下げ圧力の問題ではありません。朝日新聞の記事で「業者からの値下げ圧力が強く、コストカットで人を雇えない」とか「ヤマトの経営サイドが従業員を増やさず、労働者を搾取している」みたいに勘違いしている人も多そうw。

アマゾン宅配急増、ヤマトに集中のニュースに対する、前澤さんのツイッターでのコメント。
「典型的な嬉しい悲鳴。客とオーダーが来すぎて困る、という本当に嬉しい悲鳴。」
よくわかっていらしゃるww。
2016年9月末現在の株主の属性(所有者別株式分布)について、以前にエントリを書きました。
○所有者別株式数(2分割しているため、2016年3月末の株式数は2倍で換算)
                     2016/3末A        2016/9末B        B - A
個人・その他         6,329,714      →      6,541,174          +211,460
金融機関              2,232,600      →      3,295,600        +1,063,000
金融商品取引業者   422,748      →        165,770         ▲256,978
その他法人           5,356,278      →      5,408,878            +52,600
外国法人等           2,919,260      →      2,149,098         ▲770,162
自己名義株式       1,362,920      →      1,063,000          ▲299,920
■アミューズの株主について

上半期の下落局面では、金融機関(ファンド等)が+106万株、個人・その他が+21万株と買い越していた一方、外国法人等が▲77万株、金融商品取引業者(主に証券会社の自己ポジション?)が▲26万株と売り越していた、ということ。

2016/3/31の株価は2362円でしたが2016/9/30の株価は1853円で▲509円の大幅下落。その後も下落して12/5に場中の最安値1589円をつけています。
ざっくり考えると、上半期は外人と証券会社の売却による下落局面で、ファンドや個人が買い向かったものの、売りものが多くて下げ止まらず、10月に入ってからの更なる一段の下げに痺れを切らした個人やファンドが損切りで投げてきたところを、外人と証券会社がしっかり買い戻している、というような構図なのかもしれませんね。まぁ、想像の域は出ませんがww。来月末の所有者別株式分布がどうなるか、興味深いところです。(事業報告書が出る6月までわかりませんが。)

アミューズ株は芸能情報に強くて投資に疎い個人の売買も多い株w。最近は投資経験が浅い人たちが、出来高の少ない株で安易に信用取引に手を出すから、アミューズのような株は短期的にも長期的にもオーバーシュートしがちです。狼狽売りや衝動買い?も多く、投資経験が長い人や投資を生業としている人にはディーリングしやすい銘柄なのかもしれませんねw。

ところで株価の動きを中長期的に見ると、2014年5月からの上昇局面が2015年12月にピークをつけたのち下落が始まって、現時点2017年2月にようやく底を打ったかどうか、という感じです。
2014年5月の上昇開始は、2014年3月期の減益決算に続き二期連続の減益予想を出したことによる失望売りが一巡した頃。この時の上昇のキッカケははっきりしませんが、2014年7月にBABYMETALのワールドツアーが始まり、イギリス・Sonisphereでのサプライズ的(というか冗談みたいなw)成功、Lady Gagaの北米ツアー帯同も一部では話題になりましたから、やはりBABYMETALへの期待が買われた理由の一つであることは間違いないでしょう。個人的にもアミューズ投資のキッカケはBABYMETALでしたが、以下、当時のBABYMETALに関するエントリ。
■BABYMETALはフェスでも大受け
■BABYMETALについての整理
□BABYMETAL - Ijime,Dame,Zettai - Live at Sonisphere 2014,UK (OFFICIAL)

話を戻すと、現在は時期的には今年度決算は株価にほぼ織り込み済みで、これから来期以降の業績を織り込みにいくタイミング。
アミューズの主戦場であるライブ・コンサート市場の拡大は続いており、アミューズには追い風が吹いています。エイベックスなどとは異なり、CDなどのパッケージ販売をほとんど行っていないのでパッケージ販売市場縮小も業績にはほとんど影響もありません。

株価は久しぶりの2000円台回復です。上期の所有者別株式分布から察するに、売りたい人はしっかり売り終えており、手垢がついていない状況(というか、手垢がすっかり落ちた状況w)で、やれやれ売りの圧力も強くはなさそう。売り圧力が少ないから、上昇しやすくなっているようにも思えます。

2014年5月の安値は1589円。直近の最安値は奇しくも同じ1589円。さて、どうなることやらw。