2019年9月期1Q決算説明会で、相浦さんから以下のような発言がありました。
「BtoBでサービスをされる方に対して、決済プラットフォームを提供していく。2,3ヶ月後に発表する予定。」
詳細は不明ですが、その重要性を強調していたので、大きな仕掛けのものになりそうな予感がします。
GMO-PGは以前、折に触れては「企業間取引(BtoB取引)の決済規模は年間で1000兆円近くあり、EC(BtoC取引)の決済市場より遥かに大きい。しかしながら、現在はそのほとんどが銀行振込や現金決済。BtoB市場にはクレジットカード決済で食い込んでいきたい。」というような説明をしていましたが、最近は具体的な方策についての話はなく、ちょっとトーンダウンしている感がありました。
「次世代決済プラットフォーム」の発表でも企業間決済についての言及がなく、ちょっと片手落ちというか画竜点睛を欠くというか、そんな印象がありましたが、これでちょっとスッキリしましたw。
GMO-PGは2014年、BtoBのクレジットカード決済への取り組みとして、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)向けに、BtoB専用のクレジットカード決済システム「Visa Business Pay」を構築、その運用も行っています。以下、そのプレスリリース。
■GMO-PG、Visaが提供するBtoB専用決済システム「Visa Business Pay」の構築及び運用・保守を行う
~企業間での決済にクレジットカードが利用可能に~
https://corp.gmo-pg.com/newsroom/press/gmo-paymentgateway/2014/1027.html
VisaのHPの中にある「Visa Business Pay」のページは以下。
https://www.visa.co.jp/partner-with-us/info-for-partners/businesspay.html
「Visa Business Pay」の紹介ビデオです。
https://www.youtube.com/watch?v=A_goza_2k0I
「Visa Business Pay」は請求書発行や入金管理などの付加価値を提供し、web上で完結できるのが売りです。(銀行振替だと、管理は個々の企業が自身で用意し、メンテも自身でしなければなりません。)
ただ、この「Visa Business Pay」は、BtoB決済市場であまり浸透しておらず、残念ながらBtoB市場では相変わらず銀行振込が主流。クレジットカード決済はさほど普及していないのが現状です。
1Q決算説明会で語られた「BtoB決済プラットフォーム」の詳細は不明ですが、「決済プラットフォーム」というからには、クレジットカードに限定されない、様々な決済手段が盛り込まれるものになるのではないでしょうか。
(BtoBのサービスは1Q決算説明会で説明があっただけで、「BtoB決済プラットフォーム」という名称は出ていないし、このBtoB向けの決済プラットフォームが「次世代決済プラットフォーム」の一部と位置づけられる可能性もありますが、このエントリでは説明のため以下、「BtoB決済プラットフォーム」と表記します。)
現在BtoC向けに構築を進めている「次世代決済プラットフォーム」は、GMO-PGと三井住友FG、Visaの3社で、GMO-PGの「PGマルチペイメントサービス」がもとになっているとのこと。「BtoB決済プラットフォーム」も同様に「Visa Business Pay」のシステムをもとに改良を加え、BtoC向けの次世代決済プラットフォームのように複数の決済手段の一元化などを図るかたちで構築するということなのかもしれません。そのほうが新たに構築するより、手っ取り早そうw。
BtoB決済市場の現在の主流は銀行振込。銀行振込による決済を「BtoB決済プラットフォーム」に取り込むことができれば理想的です。
例えば、取引先からの入金が銀行振込だろうがクレジットカード決済だろうが、同じ「入金」として扱うことができ、決済業務の効率化に繋がる様々な付加価値をプラットフォーム側で提供できれば、企業からすれば自社開発・保守の負担が大幅に削減できます。
「Visa Business Pay」の付加価値を、支払い方法に関わらず利用できるようになるようなイメージでしょうか?
三井住友FGが、銀行の牙城であるBtoBの決済業務(=銀行振込)に、他業態の企業をそんなに簡単に参入させないのでは、という保守的な考えもあるでしょう。
しかしながら現在の銀行間の資金決済を行っている全国銀行データ通信システム(全銀システム)は、あまりにも前近代的なシステム。決済の多様化が進む中で、いつまでも従来の銀行振込に固執していては埒が明かないし、銀行同士で連携しても限界があるのは、三井住友FGが一番良くわかっていそう。
「次世代決済プラットフォーム」で、BtoC決済の領域で三井住友FGとVisaが連携して銀行決済とクレジットカード決済を一元的に管理するかたちを作ることになったんだから、BtoB領域でも同様の動きがあると考えるのが自然です。
BtoBで同様の決済プラットフォームができれば、単なる決済の選択肢が増えるというだけではなく、クレジットカード決済の特徴を活かした資金繰りの改善や与信精度の向上など、単純な銀行振込にはない様々なメリットを容易に享受できるようになるはずで、むしろBtoB領域のほうが、こうした決済プラットフォーム導入の直接的なメリットが大きいように思えます。
相浦さんはサブスクリプションの話をよくしていますが、今般の「BtoB決済プラットフォーム」がサブスクリプションモデルになる可能性もありえます。つまり月額いくらのかたちで企業と契約し、一回ごとの決済手数料を徴収しないような仕組みもありうるかもしれません。
2,3ヶ月後の発表が楽しみです。