LS F-16の改造品です。

 パーツ取りしたのが運の尽き、1/144つながりで着手することに

なりました。

 当時、F-16はグレー塗装、グレー2色塗装を作りましたが、

バリエーションが欲しくてぶった切ってしまいました。

 当時はどのスケールでもまだキット化されておらず、一番乗り

とばかりにノリで始めましたが、途中で飽きたのかこの体たらくです。

 まったく、相変わらず根性ないぞ、昔の私!

 今では各スケールで販売されていますが、LSのキットはARII

から再販されていますので、やってみようという方(いるのか?)は

参考になさってください(笑)。

 

 

 デカールは紛失しましたが、パーツはすべて揃っていました。

 胴体はバラバラに切り刻まれています。

 

 F-16 XLは超音速侵攻のスーパークルーザー構想で

作られた自社開発機でした。

 少し前にF-15が自社開発でFASTパックを開発して

売り込んでおり、軍は収拾をつけるべくATF構想による

コンペでこれらを競わせることになったようです。

 これにより、予算を得て作られた2機目の試作機は目的に

合わせて複座になっています。

 流石に複座型キャノピーの自作は無理なので、単座の試作

1号機を作ることにします。

 

 既に翼は当時の航空雑誌の図面から採寸・計算して型を

0.3mmプラ板で切り出しています。

 当時は予算の少ない大学で、まだコピーは青焼きだったので

縮小コピーは使えなかったのです。

 また、エアインテイクは貫通させて、内部にパテを盛って

生乾きの時に指で形を整えてからヤスリで整形してベルマウス

インテイクに仕上げています。

 凹面のヤスリ掛けは大変なのに、やり切ったのは流石若さと

たまには褒めてあげましょう。

 

 

 画面左、インテイクの奥が緩いカーブを描いて奥に続くのは

いいものです。

 最近のキットでは珍しくない造形ですが、当時は皆プラ板や

パテで四苦八苦して作っていました。

 

 という訳で、まずは胴体を作り始めます。

 まずは、胴体に翼を取付けるための補助材を取付けます。

 切抜いた翼をそのまま胴体につけると強度が不安で、左右の

直線も出しにくいので、胴体左右を貫通させてプラ板を

取付けます。

 補助材は、翼の下から支えるために、胴体左右の空洞部分を

下に広げて翼基部の下ぎりぎりにして、ここに貫通材を

取付けます。

 プラ板は0.3mmを使用しますが、それだけでは強度が

不安なので、主翼接着後にさらに補強する予定です。

 

 

 補助材取付穴は、ヤスリ加工で変形しているため紛らわしい

のですが、翼基部下端まで広げていおり、補助材と翼基部下端は

取付後、整形すればツライチになるはずです。

 

 胴体は、前後に延長する際に直線を出して補強するため、

上下で切断位置を変えています。

 また、LSのキットは下側エアブレーキがありません。

 完成度には定評があったLSですが、設計ミスか目立た

ないため放っておいたのか、らしからぬ出来です。

 ここにはAAMが装備されて目が行くところになるので、翼の

成形時に作ってあげる予定です。

 

 次に、翼を型紙を元に1.2mmプラ板で切り出します。

 F-16XLの主翼は、超音速巡行のため薄翼になって

いますので、この程度の厚さで足ります。

 胴体接合部は厚みが足りませんが、プラ板の継ぎ足しや

パテで整形可能です。

 このため、翼にフェアリングが追加されていますが、これは

別パーツで作ることにして、この部分は切抜きませんでした。

 1/144はこういう時に改造が楽です。

 1/72で主翼を自作しようものなら、骨組みを作るか力技で

積層するか、昔はバルサで作るのもあり(但し、強度に大きく

難あり)でしたが、いずれも大仕事です。

 そういうことを見越してか、1/144キットは出来の悪い

ものが多く、パテ埋めはあたりまえ、省略されたパーツの自作も

少なくありませんでした。

 私が重度の改造病になったのも、これが少なからず関与して

いたのだと言訳しておきましょう。

 閑話休題。

 次に、切り出した翼を胴体の補助材をガイドに接着します。

 

 

 画面下、補助材が胴体基部とツライチになっていることが

確認できます。

 胴体基部と翼に段差ができており、胴体上面も同様です。

 この部分は、この後プラ板で埋めて補強して、パテで整形する

予定です。

 画面上、左からキットの主翼・型紙・切り出した主翼です。

 型紙があると左右対称に切り出すのが楽です。

 主翼はかなり大きくなっています。

 尾翼一体の三角翼なので当然といえばそうですが、機体

規模はワンランク上の大きさになっています。

 完成したら、F-15と並べて比較してみたいです。

 と、作ったばかりで完成後のことを考えると、この先の

作業がしんどくなるのですが。