中国人と日本人とウイグル人と。
「これさ、赤ん坊にTVの白黒画面の音声聞かせると泣き止むのと同じで、
中国人にはKILL BILL見せとくと黙るって話なんじゃないの?」
私たちは、大都会ウルムチから2.5Hのところにある
トルファン(吐魯番市)という街に向かうバスに乗っていた。
バスの中では、中国語吹き替えのキルビルが放送されている。
もうさ、ウイグル自治区とはいえ中国のバスに乗るのほーーーんとイヤだったんだわ!!
イヤってほど聞くじゃんね、中国長距離バスの惨状。
・みんな靴を脱ぐから死ぬほど臭い
・おっさんたちがヨユウでタバコを吸い吸い車内は真っ白妊婦も真っ白(もち禁煙車)
・とにかくうるさい
・信じられないことに車内でもタンを吐く
⇒結果として、半数の人は殺意を覚え 半数の人は菩薩(仏?)のように無になる
そんな話。
あ、今あなた、こいつら500日近くもフラフラ旅してて
よくもまあ今更そんな、中国のバスごときでヒイヒイ言うなとか思ったでしょ
あたくしだって思ってますわ。
でもね、旅第一弾の終了時に2PIECESは告白していますが、
我々は汚いのとか不衛生なのとかが本当はダメで、
実際に第二弾からはバックパッカー的でない、
具体的に言えば最底辺+1~2程度のキレイな宿に宿泊してるんでげす。
げすげす言うのに宿はキレイメなんでげす。
そんな我々が、ヒマワリの種だのタバコだの、ましてやおっさんの痰だのに耐えられるワケがない。
でもバスに乗れなきゃどこにも行けないわけで、
大きな不安を胸に乗り込んだんだけど、実際バスの車内は
恐ろしい程に静かだったんです。
で、冒頭のツンのセリフである。
静かどころの話じゃなくて。
車内で靴を脱いでいるのは、おそらくクロックスを脱いだマリエ氏だけだったし、
誰も何も食べてないし 別にクサくも痰も何もないんだった。
中国らしい中国はほとんど知らない上、
ここがウイグル自治区という特別な場所だからかもしれないけど
今のところ、「中国」はぜんぜん、私の想像していた「中国」ではない。
道にはゴミもタバコの吸殻すら落ちていないし、
7割くらいの人はきちんと列を保って整列しているし、
ゴハンも3割位の人しかくちゃくちゃ食べないし、
トイレだってちゃんと選べばニイハオしていなくて、
別に日本人だからって特別イヤな思いはしないし
反対に想像どおりだなぁ、と思うのは、
(道などで)すげえ痰吐くってことと
声がデカくてまぢでうるさいってことと
眉間にシワよってる率が日本並みに高いってことと
やっぱりゴハンは美味しいです
って、それくらいなのだ。
ってゆーかあれだよね。
日本人ってさ、中国人によく似ているんだなあって思わされることばっかりだなのよね。
表情の作り方とか、麺をすする音、大皿をみんなでつつきながら食べる様子、
見栄っぱり、男女(若いカップル)の距離感。
私さ、スープ餃子が熱いからフウフウしてから口に入れてる中国人見て感動しちゃったもんね。
世界一般的に見て、こんなにマナーの悪い食べ方するのって中韓日くらいじゃないかなって。
日本の反中的報道に 自分はどっぷり洗脳されていたんだなあ と情けなく思うことばかり。
来てみなきゃわからんもんだなぁ、と再実感。
いやはや。
そんなわたくしとツンを乗せまして バスは灰色の砂漠を進んでいく。
車だって、スゴ安全運転なんだからね!時速80キロとか、南米の半分だわ。
何もない景色は、アリゾナを寒くしたような感じ。
風力発電機がいっぱい立ってるのはブキミだった。
そうそう、この写真見て思い出したけど、
私はウイグルに来てからこれを知ったんだけど、
この近くでは15年前くらいまで核実験ぼんぼこやってたんだってね。
その数約50回、広島の原爆の1200回分に相当する威力で、300倍もの放射能汚染で
避難指示も何もされていないウイグルの人たちが20万人突然死したそうです。
この国は頭オカシイね、カスだね。人住んでるのにね。
ってかさ、当時小学生だったとはいえ、こんなことになってるのに今まで知らなかった私もオカシイよね。
このこと知ってる人は日本にどれくらいいるのかな?
ちゃんとニュースで報道してたのかな?
朝遅く起きたもんで、トルファンに到着したのはもう暗くなる頃だった。
私も知らなかったんだけど、中国ってこんなに大きいのに国内で時差ないんだって。
でもさ、スゴ東のほうにある北京と、スゴ西部のウイグル自治区が同じタイムゾーンてのは大変。
だって9時に起きたって朝日登りたて、20時になったってまだ外明るいんだもんね。
そんなワケで、ウイグルでは非公式に北京時間-2時間のタイムゾーンを使用してるのでござんす。
いや~~~ 今日は焼き鳥でビーーールでもグハっとやりたいなぁ
でドンピシャの鶏屋台。
このウイグル族のおじちゃんは、だいぶ東方寄りの顔立ちね。
このおじちゃんは中国で初めてチキンという英語が通じた人です。
ラムは好きかね?って聞かれてノータイムで 「いや、鶏が好き」って答えたら爆笑された。
さて冒頭でネタ完結してしまってるのでここからは写真で。
トルファンも中国化コンプリート間際な様子です。
バスターミナル脇の交通賓館正面から出て道路を渡ったところの
マーケットから続く道にウイグル人が暮らすエリアが密集してる感じでした。
これがそのウイグル人エリアのマーケットね。
ここらへんはもう、中東ゥゥゥゥー!!って感じ。喧騒とは反対に心は安らぐのを感じます。
でもなんか冷たい視線浴びてる気がするのは、間違いなくうちらも漢族に見えてるからだよね。
彼らにとって本当に悪なのは「一般の中国人」じゃなくて中国という「国」なんだろうけど
うちらだって白目剝かれるのはイヤだし、ジャパンジャパン言いながら歩く。
私たち、ノーチャイナだよ、ジャパニーズなんだよって。
日本人だとわかると、皆一様に相好崩してあったかい感じです。
だけど、なんだかいい気分じゃないよね。
この写真おもろくない?
トルファンは葡萄が有名なんだけど
買ったワイン11元はビミョウだった!
ワインなのに紹興酒の味したし!
実はトルファンは観光都市で、周辺にはいっぱい見るところがあるそうで。
続きは明日にしましょうそうしましょう
中国人にはKILL BILL見せとくと黙るって話なんじゃないの?」
私たちは、大都会ウルムチから2.5Hのところにある
トルファン(吐魯番市)という街に向かうバスに乗っていた。
バスの中では、中国語吹き替えのキルビルが放送されている。
もうさ、ウイグル自治区とはいえ中国のバスに乗るのほーーーんとイヤだったんだわ!!
イヤってほど聞くじゃんね、中国長距離バスの惨状。
・みんな靴を脱ぐから死ぬほど臭い
・おっさんたちがヨユウでタバコを吸い吸い車内は真っ白妊婦も真っ白(もち禁煙車)
・とにかくうるさい
・信じられないことに車内でもタンを吐く
⇒結果として、半数の人は殺意を覚え 半数の人は菩薩(仏?)のように無になる
そんな話。
あ、今あなた、こいつら500日近くもフラフラ旅してて
よくもまあ今更そんな、中国のバスごときでヒイヒイ言うなとか思ったでしょ
あたくしだって思ってますわ。
でもね、旅第一弾の終了時に2PIECESは告白していますが、
我々は汚いのとか不衛生なのとかが本当はダメで、
実際に第二弾からはバックパッカー的でない、
具体的に言えば最底辺+1~2程度のキレイな宿に宿泊してるんでげす。
げすげす言うのに宿はキレイメなんでげす。
そんな我々が、ヒマワリの種だのタバコだの、ましてやおっさんの痰だのに耐えられるワケがない。
でもバスに乗れなきゃどこにも行けないわけで、
大きな不安を胸に乗り込んだんだけど、実際バスの車内は
恐ろしい程に静かだったんです。
で、冒頭のツンのセリフである。
静かどころの話じゃなくて。
車内で靴を脱いでいるのは、おそらくクロックスを脱いだマリエ氏だけだったし、
誰も何も食べてないし 別にクサくも痰も何もないんだった。
中国らしい中国はほとんど知らない上、
ここがウイグル自治区という特別な場所だからかもしれないけど
今のところ、「中国」はぜんぜん、私の想像していた「中国」ではない。
道にはゴミもタバコの吸殻すら落ちていないし、
7割くらいの人はきちんと列を保って整列しているし、
ゴハンも3割位の人しかくちゃくちゃ食べないし、
トイレだってちゃんと選べばニイハオしていなくて、
別に日本人だからって特別イヤな思いはしないし
反対に想像どおりだなぁ、と思うのは、
(道などで)すげえ痰吐くってことと
声がデカくてまぢでうるさいってことと
眉間にシワよってる率が日本並みに高いってことと
やっぱりゴハンは美味しいです
って、それくらいなのだ。
ってゆーかあれだよね。
日本人ってさ、中国人によく似ているんだなあって思わされることばっかりだなのよね。
表情の作り方とか、麺をすする音、大皿をみんなでつつきながら食べる様子、
見栄っぱり、男女(若いカップル)の距離感。
私さ、スープ餃子が熱いからフウフウしてから口に入れてる中国人見て感動しちゃったもんね。
世界一般的に見て、こんなにマナーの悪い食べ方するのって中韓日くらいじゃないかなって。
日本の反中的報道に 自分はどっぷり洗脳されていたんだなあ と情けなく思うことばかり。
来てみなきゃわからんもんだなぁ、と再実感。
いやはや。
そんなわたくしとツンを乗せまして バスは灰色の砂漠を進んでいく。
車だって、スゴ安全運転なんだからね!時速80キロとか、南米の半分だわ。
何もない景色は、アリゾナを寒くしたような感じ。
風力発電機がいっぱい立ってるのはブキミだった。
そうそう、この写真見て思い出したけど、
私はウイグルに来てからこれを知ったんだけど、
この近くでは15年前くらいまで核実験ぼんぼこやってたんだってね。
その数約50回、広島の原爆の1200回分に相当する威力で、300倍もの放射能汚染で
避難指示も何もされていないウイグルの人たちが20万人突然死したそうです。
この国は頭オカシイね、カスだね。人住んでるのにね。
ってかさ、当時小学生だったとはいえ、こんなことになってるのに今まで知らなかった私もオカシイよね。
このこと知ってる人は日本にどれくらいいるのかな?
ちゃんとニュースで報道してたのかな?
朝遅く起きたもんで、トルファンに到着したのはもう暗くなる頃だった。
私も知らなかったんだけど、中国ってこんなに大きいのに国内で時差ないんだって。
でもさ、スゴ東のほうにある北京と、スゴ西部のウイグル自治区が同じタイムゾーンてのは大変。
だって9時に起きたって朝日登りたて、20時になったってまだ外明るいんだもんね。
そんなワケで、ウイグルでは非公式に北京時間-2時間のタイムゾーンを使用してるのでござんす。
いや~~~ 今日は焼き鳥でビーーールでもグハっとやりたいなぁ
でドンピシャの鶏屋台。
このウイグル族のおじちゃんは、だいぶ東方寄りの顔立ちね。
このおじちゃんは中国で初めてチキンという英語が通じた人です。
ラムは好きかね?って聞かれてノータイムで 「いや、鶏が好き」って答えたら爆笑された。
さて冒頭でネタ完結してしまってるのでここからは写真で。
トルファンも中国化コンプリート間際な様子です。
バスターミナル脇の交通賓館正面から出て道路を渡ったところの
マーケットから続く道にウイグル人が暮らすエリアが密集してる感じでした。
これがそのウイグル人エリアのマーケットね。
ここらへんはもう、中東ゥゥゥゥー!!って感じ。喧騒とは反対に心は安らぐのを感じます。
でもなんか冷たい視線浴びてる気がするのは、間違いなくうちらも漢族に見えてるからだよね。
彼らにとって本当に悪なのは「一般の中国人」じゃなくて中国という「国」なんだろうけど
うちらだって白目剝かれるのはイヤだし、ジャパンジャパン言いながら歩く。
私たち、ノーチャイナだよ、ジャパニーズなんだよって。
日本人だとわかると、皆一様に相好崩してあったかい感じです。
だけど、なんだかいい気分じゃないよね。
この写真おもろくない?
トルファンは葡萄が有名なんだけど
買ったワイン11元はビミョウだった!
ワインなのに紹興酒の味したし!
実はトルファンは観光都市で、周辺にはいっぱい見るところがあるそうで。
続きは明日にしましょうそうしましょう
バカでクズ
「ウイグル人の民族自治区」である、ウイグル自治区最大の都市ウルムチの街に出て、驚いた。
そこは、こんなビルディング必要か?
って心配してしまうほど高い建物がいっぱいの都会で
そこは、俄然中国だった。
食べるものだって、来る前から心配していた羊のオンパレードではなく、
小龍包と書かれた私の知ってるショウロウポウとは違ったミニ肉まんとか、
誰がどう見たってザッツ中華料理な麻婆豆腐とかで、
それはもう、スリランカカレー上がりのマリエ氏的にはめちゃくちゃ美味しくて、
メニューだって漢字の感じでなんとなく想像つけて頼めて楽チンで、
昔行った香港とかツンパパに連れて行ってもらった上海とかみたいだ。
念のためにもう一度書くけど、ここはウイグル自治区だ。
東トルキスタンの首都だ。
事前に調べた情報で、ウルムチは中国化されてるだとか、漢族がたくさんいるだとか、
もちろんそーゆーのはある程度予測していたつもりだったんだけど、
ここまでとは思わなかった。
これじゃあまるで、ウイグル人の中の中国人、ではなく
中国の中のウイグルタウンだ。ちょうど、石川町の中華街みたいな。
どこに出ても見た目が自分らと変わらん中国人しかおらず、
反対に、黙ってさえいれば自分も中国人だった。
だから、できるだけ日本語を話さないように、できるだけ目立たないようにこっそり、
でもずうっと歩き続けた。
今日は趣旨と違うからまた今度書くけど、この国に来るにあたって、
うちらめちゃめちゃ中国にビビってたからね。
日本人なんてバレたらいつ角材で頭殴られるんだろう、って本気で思いながら来たのです。
今は、ぜんぜんそうは思わないけど。
ビビるうちらに、漢族のおじさんは筆談で丁寧ゆっくり、SIMカードの説明をして、
ケータイのセットアップまでしてくれた。中国の人は親切だ。
ちらほら、頭に帽子を乗っけたヒゲのおじさんが目立つようになって、
しばらく進むと、そんな人たちばかりになった。
解放南路の南のほう、国際バザール周辺がウイグル人街になってるみたい。
売ってる洋服がイスラム仕様になって、店の看板も中国語とアラビア文字の二段がまえ。
てかウイグル人街に漢字必要??
ウイグル人がやってるゴハン屋さん街でラグメン。
イヌも猫もなんでも食べる中国人と、肉は羊、しかもハラルで制限が多いウイグル人。
そりゃあウマくやってくのは難しいよなぁ。
茶番。
干しモノとナッツしか売ってない市場。
わざわざ新しく中国風に作り直した感が否めないモスク風の建物。
だって地下はカルフールだしw
こうしてウルムチを歩いていて、驚くのは漢族の多さだけではない。
いやもちろん、すでにウイグル族より人口比率が多いとされてるんだからそれにも驚くけど。
私が一番驚いたし引いたのは、街のつくり。
今まで訪れて知っている限り、ムスリムが住む街には、ムスリムっぽさがあるものなんだよね。
具体的にと言われるとウマく言えないけど、
たとえばモスクとか、バザールとか、四角四角してて高さが低い土っぽい商店たちとか。
未婚の女性と男性がくっついたりしないですむような配慮とか、
腰かける場所が多かったりとか、狭くてクネクネした道とか。
でもウルムチには、その雰囲気のカケラもなかった。
国際バザール周辺ですらそう。
新しい車がびゅんびゅん走る大きくて幅の広い道路に、
そんなに住む人とか働く人いるかしらって突っ込みたくなるような無意味にノッポなビルディング、
巨大な漢字看板にどデカい銀行、高速道路。
それらはもう、上海や北京と同じ中国の街のつくりで、中国の姿。
ここは元々、ウイグル族の人たちが住んでいた国だった場所なはずなのに。
ちょうど私たちがウイグル人街を歩いた日は金曜日だった。
イスラム教徒にとって大切な、礼拝の日。
漢字とアラブ文字が入り混じる中、突然姿を現した緑色のモスクからは
アザーンがびっくりする程細く小さく流れ、
その前にはたくさんのイスラム教徒がダラーーンと立ち尽くしてた。
なんで立ってるんだろう。
最初はぜんぜん気づかなかった。なにやってんだろこの人たち、くらいに思った。
いつもは、ひざまずいてまっすぐな目で遠くを見ているのに。
私はそのとき、買ったばかりのGoProでたまたま動画をまわしていて、
その様子をぐるーーんとなめ撮りしようとしてた。
で、ビビって慌ててポケットにしまった。
公安だ。
GoProが手のひらサイズでよかった。
<そのときの動画はコチラyoutubeリンク>
モスクの前には、たくさんのムスリム、そしてその周辺を囲っているのは
30人くらいの公安(警察)だった。
ニヤニヤしながら監視してるやつ、頭にスカーフをしてる女性にかたっぱしから職質?かけていくやつ。
まぢでイヤな感じだ。
ヤバ。言ってる場合じゃなくて私もリーベンだった。
動画撮ってたのバレたら絶対ボコられるし、さっさと逃げよう、と思って初めて気がついた。
ムスリムの人たち、よく見ると皆一様に、公安に背を向けた状態で立ったまま、
両手の小指側を合わせた状態で手のひらを開いて、ブツブツ言ってるんだった。
寒いから、手をこすり合わせるフリをしてる人すらいる。
・・・あれは、祈りのときのカッコウだ。
みんな、後ろから見張られていても、笑われていても、殴られるかもしれなくても、
祈りの時間は祈りの時間なんだ。
同時に思い出す、少し前のニュース。
2009年、ウイグル人が地位・収入向上と
ウイグル族の文化・権利の尊重を訴える目的で、ウイグル自治区で行われたデモは、
中国の一方的な弾圧行為 とゆーか暴行に発展した。
結果、「ウイグル人狩り」と称して3,000人とも10,000人ともいわれるウイグル人が、
中国治安部隊及び一部の漢族に殺されたと予測されている。
中国政府発表の数字はたしか200人くらいだったけど。
ヒトラーの時代でも、スーダンの話でもないよ?
たったの3年前、いまや経済大国と呼ばれる中国でのジェノサイトの話。
こうやって彼らの主張は通らないまま、抑圧され続けて
きっとこのウルムチという街は 1年とか2年後には漢族だけが住む街になるんだと思う。
今までのように、何もなかったような顔をして。
私はもうショックでショックで
そっと祈りのポーズをとるヒゲのおじさんの顔と手と、それが頭を離れなくて
悔しくてムカついて悲しくて、もう泣きそうだった。
そんなことは知ってたつもりで見に来たのに、ハラワタ煮えくり返ってた。
通りすがりの人間が、どうこう語る話では到底ない。
こうして細々続けているブログでこんなことを書いているのも、自己満足にすぎない。
でも、悲しかった。
誤解のないように言うけど、入国から今日までに出会った
一般の中国人はほとんどが親切でいい人たちだった。むしろ、偏見があったのは私のほうだった。
でも、この国のトップがやってることはバカだ。クズ。最低。
許されるべきではない。
そこは、こんなビルディング必要か?
って心配してしまうほど高い建物がいっぱいの都会で
そこは、俄然中国だった。
食べるものだって、来る前から心配していた羊のオンパレードではなく、
小龍包と書かれた私の知ってるショウロウポウとは違ったミニ肉まんとか、
誰がどう見たってザッツ中華料理な麻婆豆腐とかで、
それはもう、スリランカカレー上がりのマリエ氏的にはめちゃくちゃ美味しくて、
メニューだって漢字の感じでなんとなく想像つけて頼めて楽チンで、
昔行った香港とかツンパパに連れて行ってもらった上海とかみたいだ。
念のためにもう一度書くけど、ここはウイグル自治区だ。
東トルキスタンの首都だ。
事前に調べた情報で、ウルムチは中国化されてるだとか、漢族がたくさんいるだとか、
もちろんそーゆーのはある程度予測していたつもりだったんだけど、
ここまでとは思わなかった。
これじゃあまるで、ウイグル人の中の中国人、ではなく
中国の中のウイグルタウンだ。ちょうど、石川町の中華街みたいな。
どこに出ても見た目が自分らと変わらん中国人しかおらず、
反対に、黙ってさえいれば自分も中国人だった。
だから、できるだけ日本語を話さないように、できるだけ目立たないようにこっそり、
でもずうっと歩き続けた。
今日は趣旨と違うからまた今度書くけど、この国に来るにあたって、
うちらめちゃめちゃ中国にビビってたからね。
日本人なんてバレたらいつ角材で頭殴られるんだろう、って本気で思いながら来たのです。
今は、ぜんぜんそうは思わないけど。
ビビるうちらに、漢族のおじさんは筆談で丁寧ゆっくり、SIMカードの説明をして、
ケータイのセットアップまでしてくれた。中国の人は親切だ。
ちらほら、頭に帽子を乗っけたヒゲのおじさんが目立つようになって、
しばらく進むと、そんな人たちばかりになった。
解放南路の南のほう、国際バザール周辺がウイグル人街になってるみたい。
売ってる洋服がイスラム仕様になって、店の看板も中国語とアラビア文字の二段がまえ。
てかウイグル人街に漢字必要??
ウイグル人がやってるゴハン屋さん街でラグメン。
イヌも猫もなんでも食べる中国人と、肉は羊、しかもハラルで制限が多いウイグル人。
そりゃあウマくやってくのは難しいよなぁ。
茶番。
干しモノとナッツしか売ってない市場。
わざわざ新しく中国風に作り直した感が否めないモスク風の建物。
だって地下はカルフールだしw
こうしてウルムチを歩いていて、驚くのは漢族の多さだけではない。
いやもちろん、すでにウイグル族より人口比率が多いとされてるんだからそれにも驚くけど。
私が一番驚いたし引いたのは、街のつくり。
今まで訪れて知っている限り、ムスリムが住む街には、ムスリムっぽさがあるものなんだよね。
具体的にと言われるとウマく言えないけど、
たとえばモスクとか、バザールとか、四角四角してて高さが低い土っぽい商店たちとか。
未婚の女性と男性がくっついたりしないですむような配慮とか、
腰かける場所が多かったりとか、狭くてクネクネした道とか。
でもウルムチには、その雰囲気のカケラもなかった。
国際バザール周辺ですらそう。
新しい車がびゅんびゅん走る大きくて幅の広い道路に、
そんなに住む人とか働く人いるかしらって突っ込みたくなるような無意味にノッポなビルディング、
巨大な漢字看板にどデカい銀行、高速道路。
それらはもう、上海や北京と同じ中国の街のつくりで、中国の姿。
ここは元々、ウイグル族の人たちが住んでいた国だった場所なはずなのに。
ちょうど私たちがウイグル人街を歩いた日は金曜日だった。
イスラム教徒にとって大切な、礼拝の日。
漢字とアラブ文字が入り混じる中、突然姿を現した緑色のモスクからは
アザーンがびっくりする程細く小さく流れ、
その前にはたくさんのイスラム教徒がダラーーンと立ち尽くしてた。
なんで立ってるんだろう。
最初はぜんぜん気づかなかった。なにやってんだろこの人たち、くらいに思った。
いつもは、ひざまずいてまっすぐな目で遠くを見ているのに。
私はそのとき、買ったばかりのGoProでたまたま動画をまわしていて、
その様子をぐるーーんとなめ撮りしようとしてた。
で、ビビって慌ててポケットにしまった。
公安だ。
GoProが手のひらサイズでよかった。
<そのときの動画はコチラyoutubeリンク>
モスクの前には、たくさんのムスリム、そしてその周辺を囲っているのは
30人くらいの公安(警察)だった。
ニヤニヤしながら監視してるやつ、頭にスカーフをしてる女性にかたっぱしから職質?かけていくやつ。
まぢでイヤな感じだ。
ヤバ。言ってる場合じゃなくて私もリーベンだった。
動画撮ってたのバレたら絶対ボコられるし、さっさと逃げよう、と思って初めて気がついた。
ムスリムの人たち、よく見ると皆一様に、公安に背を向けた状態で立ったまま、
両手の小指側を合わせた状態で手のひらを開いて、ブツブツ言ってるんだった。
寒いから、手をこすり合わせるフリをしてる人すらいる。
・・・あれは、祈りのときのカッコウだ。
みんな、後ろから見張られていても、笑われていても、殴られるかもしれなくても、
祈りの時間は祈りの時間なんだ。
同時に思い出す、少し前のニュース。
2009年、ウイグル人が地位・収入向上と
ウイグル族の文化・権利の尊重を訴える目的で、ウイグル自治区で行われたデモは、
中国の一方的な弾圧行為 とゆーか暴行に発展した。
結果、「ウイグル人狩り」と称して3,000人とも10,000人ともいわれるウイグル人が、
中国治安部隊及び一部の漢族に殺されたと予測されている。
中国政府発表の数字はたしか200人くらいだったけど。
ヒトラーの時代でも、スーダンの話でもないよ?
たったの3年前、いまや経済大国と呼ばれる中国でのジェノサイトの話。
こうやって彼らの主張は通らないまま、抑圧され続けて
きっとこのウルムチという街は 1年とか2年後には漢族だけが住む街になるんだと思う。
今までのように、何もなかったような顔をして。
私はもうショックでショックで
そっと祈りのポーズをとるヒゲのおじさんの顔と手と、それが頭を離れなくて
悔しくてムカついて悲しくて、もう泣きそうだった。
そんなことは知ってたつもりで見に来たのに、ハラワタ煮えくり返ってた。
通りすがりの人間が、どうこう語る話では到底ない。
こうして細々続けているブログでこんなことを書いているのも、自己満足にすぎない。
でも、悲しかった。
誤解のないように言うけど、入国から今日までに出会った
一般の中国人はほとんどが親切でいい人たちだった。むしろ、偏見があったのは私のほうだった。
でも、この国のトップがやってることはバカだ。クズ。最低。
許されるべきではない。
中国っつったってウイグルだからね
お待たせしましたーーー ようやく中国編開始です。
中国といっても、2PIECESが上陸したのは、
新疆ウイグル自治区 という
下の地図の通り中国大陸の北西端に位置する地域で
みんなが思い浮かべる中国とは ちょっと違ってるかもしれないね。
ホントはね、パキスタンから北上していって、峠越えからーの国境越えでウイグル入りする予定だったんだけどね。
一度訪問予定をおじゃんにしたにも関わらず、やっぱり来てしまったほどに
ウイグル自治区は、特にマリエ氏にとってこの旅でどうしても行きたい場所の一つでした。
詳しくはウイグル自治区のウィキペディア先生のページでも読んでほしいんだけど
要はこの場所は、(建前上は)ウイグル族による民族自治区なわけなんですな。
ウイグル族、という人たちは簡単に言えば「ウイグル語を話すイスラム教の人たち」であって、
「中国語を話す儒教の人たち」を中国(漢族)の人たちとすれば、
想像想像想像想像
・・・・・・・・・・ほーーらね、二者はぜんぜん違うでしょ。
あのガヤガヤぶいぶいやかましい感じの中国に、そんな場所があるんです。
中国の中に、トルコとかイランの顔立ちをした人たちがたくさん暮らしている場所があるんです。
なんだかとっても、とっても旅の香りがするでしょ?
シルクロードのロマンがありそうでしょ?
最初の街はウイグル自治区の中心都市、ウルムチ(烏魯木斉)。
タクミちゃん に教えてもらってた白樺ユースが空いてなかったもんで
いきなり価格と質が全く伴っていないという、アフリカも真っ青の宿にチェックイン。
ザッツはずれくじだぜ。
この写真は廊下。
中国といっても、2PIECESが上陸したのは、
新疆ウイグル自治区 という
下の地図の通り中国大陸の北西端に位置する地域で
みんなが思い浮かべる中国とは ちょっと違ってるかもしれないね。
ホントはね、パキスタンから北上していって、峠越えからーの国境越えでウイグル入りする予定だったんだけどね。
一度訪問予定をおじゃんにしたにも関わらず、やっぱり来てしまったほどに
ウイグル自治区は、特にマリエ氏にとってこの旅でどうしても行きたい場所の一つでした。
詳しくはウイグル自治区のウィキペディア先生のページでも読んでほしいんだけど
要はこの場所は、(建前上は)ウイグル族による民族自治区なわけなんですな。
ウイグル族、という人たちは簡単に言えば「ウイグル語を話すイスラム教の人たち」であって、
「中国語を話す儒教の人たち」を中国(漢族)の人たちとすれば、
想像想像想像想像
・・・・・・・・・・ほーーらね、二者はぜんぜん違うでしょ。
あのガヤガヤぶいぶいやかましい感じの中国に、そんな場所があるんです。
中国の中に、トルコとかイランの顔立ちをした人たちがたくさん暮らしている場所があるんです。
なんだかとっても、とっても旅の香りがするでしょ?
シルクロードのロマンがありそうでしょ?
最初の街はウイグル自治区の中心都市、ウルムチ(烏魯木斉)。
タクミちゃん に教えてもらってた白樺ユースが空いてなかったもんで
いきなり価格と質が全く伴っていないという、アフリカも真っ青の宿にチェックイン。
ザッツはずれくじだぜ。
この写真は廊下。



