昨日、東京競馬場で行われました伝統の

第174回天皇賞秋は道中、後方から

進んだ4番人気のダービー馬ダノン

デサイルが最後の直線で大外から

豪快な末脚を繰り出して差し切って

優勝を飾り、秋の天皇盾をつかみ

取りました。

2着には8番人気のネブラディスク、

3着には3番人気のレガレイラが入り、

1番人気に支持されたクロワデュノールは

直線で伸びず、5着に敗れました。

また現地時間10月31日米国キーンランド

競馬場で行われましたブリーダーズC

クラシックに日本から昨年優勝した

フォーエバーヤングが連覇を狙って

参戦しましたが、直線で伸びずまさかの

5着に敗れ、ティズナウ以来となる

25年ぶり史上2頭目の快挙は

なりませんでした。

しかし、ブリーダーズCスプリントでは

日本から参戦したテーオーエルビスが

優勝を飾り、前走のチャーチルダウンズ

ステークスに続き、米ダートG1連勝という

快挙を成し遂げました。

今回日本から参戦し、頑張ってくれた

全ての馬達や関係者の皆様が無事に

帰国されることを祈っています。

本当にお疲れさまでした。

 

今週は、東京競馬場で伝統の第64回

アルゼンチン共和国杯が行われます。

アルゼンチン共和国杯は日本と

アルゼンチンの友好と親善の一環として

1963年にアルゼンチンジョッキークラブ

カップ(ARJC)の名称で創設されました。

1974年にアルゼンチンの競馬が

ジョッキークラブから国の管轄へ

移管されたことに伴い、1975年から

現在の名称になりました。

そして1984年のグレード制導入と重賞

格付けの全面見直しに伴い、それまで

年2回施行されていた伝統の秋の目黒

記念競走が廃止される代替として施行

時期を今までの5月から秋の目黒記念が

行われていた11月に移行し4歳(現3歳)

以上の馬によるハンデキャップ競走として

東京競馬場で施行されるようになりました。

 

思い出の馬は、名門サクラ軍団の

名脇役だったサクラサニーオーです。

サクラサニーオーの父は昭和を代表する

万能型種牡馬パーソロンで代表産駒には

クラシック三冠の他、有馬記念2連覇

天皇賞春、ジャパンカップに優勝した

皇帝シンボリルドルフ、天皇賞馬

メジロアサマ、ダービー馬サクラショウリ

オークスを制したカネヒムロ・タケフブキ・

ナスノチグサ・トウコウエルザ、桜花賞馬

ナスノカオリ・ダイアナソロン、野武士

ヤマブキオー、ローカルの鬼ノボルトウコウ

ミスター函館ウインザーノットやトクザクラ

カーネルシンボリ、マティリアル、サンエイ

ソロン、スピードリッチ、スイートネイティブ

サクラガイセンほか、挙げれば切りがない

ほど、多くの名馬達を世に送り出しました。

 

サクラサニーオーは、昭和60年の

クラシック組で同期には名馬シンザンの仔

で皐月賞、菊花賞の二冠馬を制した

ミホシンザン、ダービー馬シリウスシンボリ

天皇賞馬サクラユタカオーとクシロキング

やスダホーク、ビンゴチムール、タイガー

ボーイ、スクラムダイナ、ブラックスキー

トウショウサミットなどの重賞勝ち馬が

います。

 

デビュー前から評判になっていたサクラ

サニーオーは旧馬齢3歳京都でデビューし

初戦の新馬戦を1番人気で快勝すると

続いて東京に戻っての1番人気に

推された条件特別でも難なく快勝し、

新馬・特別戦2連勝で、いわゆる

エリートコースに乗りました。

そして次にサクラサニーオーは当時の

関東の3歳チャンピオン決定戦、朝日杯

3歳ステークスに駒を進めました。

このレースにはやはり新馬特別を連勝

して来たスクラムダイナも参戦し、サクラ

サニーオーとの無敗対決が注目され、

ここでもサクラサニーオーが1番人気に

支持されました。

レースはスーパーグラサードが先手を

取って逃げ、中団から進んだサクラ

サニーオーは第4コーナーで仕掛け、

それを見るようにスクラムダイナも

上がって行って直線の勝負へ。

直線に入ってサクラサニーオーが

先頭に立ちましたが、馬場の真ん中から

スクラムダイナとビンゴチムールが鋭く

追い込んでサクラサニーオーを交わし

最後はスクラムダイナが差し切って優勝を

飾り、サクラサニーオーは3着に敗れ、

初の敗戦を喫しました。

年が明け4歳になったサクラサニーオーは

京成杯に参戦。

このレースには朝日杯3歳ステークス

2着のビンゴチムールや後の重賞勝ち馬

タイガーボーイが出走。

前走の朝日杯3歳ステークスで3着に

終わったサクラサニーオーがここでも

1番人気に推されて出走しました。

レースはユーワルイスが強引にハナを

奪って逃げる中、サクラサニーオーは

中団よりやや後方からという展開に

なりました。

第4コーナー手前でサクラサニーオーが

仕掛けて、先頭集団との差を詰めて

直線の勝負へ。

直線に入って馬場の真ん中からサクラ

サニーオーが手綱を持ったままで先頭に

立ち、外から追い込んで来たシンボリ

カノープを最後は突き放して圧勝。

初重賞制覇を果たすと共にクラシックに

向けて堂々と名乗りをあげました。

しかし、続くクラシックの登竜門弥生賞では

サクラサニーオーは1番人気に推された

ものの、初の重馬場が影響したのか、

第4コーナーで一気に先頭に立った

スダホークが直線に入って、後続馬を突

き放して勝ち、外からサクラサニーオーも

必死で追い込みましたが4馬身差の2着に

敗れてしまいました

 

そして、サクラサニーオーはクラシックの

第一冠目の皐月賞に参戦しました。

このレースには、前走のスプリングス

テークスを勝って4連勝し、一躍クラシック

候補に躍り出たシンザンの仔ミホシンサン

最優秀3歳牡馬に選出されたスクラム

ダイナ、前走の弥生賞を制したスダホーク

などの4歳の精鋭達が参戦。

1番人気はミホシンザンが推され、

サクラサニーオーは2番人気での出走と

なりました。

レースはスタートしてドウカンテスコが

ハナを奪って逃げ、その後ろから

クシロキング、ブラックスキーが続き

ミホシンザンとスクラムダイナは中団から

そしてミホシンザンをマークするように

馬群の中に入ったサクラサニーオーと

スダホークが続くという展開で進みました。

第3コーナーでミホシンザンが一気に

仕掛けて2番手に上がり、スクラムダイナと

サクラサニーオーも先頭集団との差を

詰めて直線の勝負へ。

直線に入ってミホシンザンが先頭に立つと

更に脚を伸ばして後続馬を引き離して

優勝を飾り、外から追い込んで来た

サクラサニーオーはミホシンザンの

圧勝劇の前に3着に敗れました。

この皐月賞の優勝でダービー制覇は

間違いないと言われたミホシンザン

でしたが、レース後、脚部に違和感を生じ

検査の結果、左第三手根骨の骨折が

判明し、ダービーへの出走を断念せざるを

得なくなってしまいました。

主役が不在となったダービーにサクラ

サニーオーは3番人気に支持されて出走

しましたが、新鋭シリウスシンボリの前に

7着に終わりました。

 

夏を無事に越したサクラサニーオーは

菊花賞を目指してセントライト記念から

始動し、5番人気という低評価での出走と

なりましたが、それでも何とか3着に

入りました。

その後、西下したサクラサニーオーは

ぶっつけで菊花賞に参戦しました。

このレースには骨折休養明けで出走した

セントライト記念で5着に敗れたものの

当時の菊花賞トライアル京都新聞杯を

快勝したミホシンザンやダービー2着の

スダホーク、骨折で春のクラシックを棒に

振った同厩舎のサクラユタカオー

神戸新聞杯を制したスピードヒーロー

などが参戦。

1番人気は復活した皐月賞馬ミホシンザン

が支持され、サクラサニーオーは5番

人気での出走となりました。

レースはスタートして激しい先頭争いの中

アサカサイレント、ハギノスワロー、

ハイランカーが後続馬を大きく引き離して

先行し、ミホシンザン、サクラサニーオー

サクラユタカオー、スダホークは中団から

という展開で進みました。

第3コーナーでサクラユタカオーが一気に

仕掛けて先頭集団にとりつき、

第4コーナーではミホシンザン、スピード

ヒーロー、サクラサニーオーも仕掛けて

先頭集団に入って直線の勝負へ。

直線に入ってサクラユタカオーが先頭に

立つと、外からミホシンザンが豪脚を

繰り出して一気にサクラユタカオーを

交わして先頭に立ち、大外から追い込んで

来たサクラサニーオー、スダホークを

おさえて優勝を飾り、皐月賞に続いて

二冠達成を果たしました。

大外から豪快に追い込んで来た

サクラサニーオーは僅差の3着に敗れ

クラシック制覇はなりませんでした。

その後、東京に戻ったサクラサニーオーは

ジャパンカップ、有馬記念に参戦するも

皇帝シンボリルドルフの前に10着、7着と

敗退しました。

 

年が明け古馬になったサクラサニーオーは

当時2月に行われていた目黒記念から

スタートを切りましたが4着に敗れ、続く

中山記念も4着に敗れ、そして日経賞では

10着に大敗してしまい、なかなか調子に

乗ることが出来ないまま、馬体を立て

直すため、休養に入りました。

 

秋に入って準オープン特別で復帰した

サクラサニーオーは、ここは格の違いを

見せて勝って、1年9ヶ月ぶりに4勝目を

挙げました。

しかし、続いて挑んだ天皇賞秋では同厩の

サクラユタカオーのレコードタイムでの

優勝の前に5着に終わりました。

 

そして、続いてサクラサニーオーは

アルゼンチン共和国杯に参戦。

このレースには春の目黒記念で敗れた

ビンゴチムール、日経賞で敗れたチェス

ナットバレー、一昨年の覇者メジロシートン

鳴尾記念を制したロンスパークなどが出走。

これまでの堅実な実績からか、サクラ

サニーオーが1番人気に支持されました。

レースはスタートして各馬が様子を伺う中

シンボリカノープが先頭に立って逃げ、

名牝サンサンの仔ストームボーイは3番手

人気のサクラサニーオーは4番手から

進み、ビンゴチムールとメジロシートンは

後方から、最後方はロンスパークという

展開で進みました。

スローペースで逃げるシンボリカノープを

第3コーナー手前でサクラサニーオーが

仕掛けて上がっていき、それをマーク

するように外からメジロシートンも上がって

先行集団にとりつき、第4コーナーでは

各馬が一団となって直線の勝負へ。

直線に入ってチェスナットバレーが故障を

発症して競走を中止する中、内を通って

逃げ込みを図るシンボリカノープを馬場の

真ん中からサクラサニーオーが交わして

先頭に立つと、外からミナガワローレル

ビンゴチムール、ドルサスポートが

追い込み、4頭が横一線になっての

叩き合いになりましたが、最後はサクラ

サニーオーが3頭を振り切って優勝を飾り

1年10ヶ月ぶりに2つ目の重賞を

獲得しました。

その後、サクラサニーオーは昨年と同様に

有馬記念に出走しましたが、しんがりの

12着に大敗してしまいました。

 

年が明け6歳になったサクラサニーオーは

東の金杯からスタートしましたが、8着に

敗れ、続くアメリカジョッキーカップ、

目黒記念、中山記念では善戦は

したものの、いずれも4着に敗れました。

それでも次に1番人気に推されて出走した

オープン特別では、格の違いを見せて勝ち

6勝目を挙げました。

徐々に復調の兆しが見えて来た

サクラサニーオーはマイル王決定戦

安田記念に挑みました。

このレースには後の天皇賞馬ニッポー

テイオー、次走で宝塚記念を制する

スズパレード、名女優ダイナアクトレスや

フレッシュボイス、アイランドゴッテス

コンサートマスターなどの重賞勝ち馬が

顔を揃え、ニッポーテイオーが1番人気に

支持され、サクラサニーオーはマイルの

スピード戦は不向きと思われたのか、

19頭中の8番人気という低評価での

出走となりました。

レースはスタートして激しい先頭争いに中

アイランドゴッテスがハナを奪い、2番手に

ニッポーテイオー、その後ろからコンサート

マスター、ダイナアクトレスが続き、

スズパレード、サクラサニーオーは

中団から、フレッシュボイスは後方から

という展開になりました。

第3コーナーでニッポーテイオーが先頭に

躍り出ると、ダイナアクトレス、サクラ

サニーオーも第4コーナーで差を詰めて

直線の勝負へ。

直線に入って先頭に立っている

ニッポーテイオーを馬場の真ん中から

ダイナアクトレス、サクラサニーオーが

追い込み、大外からはフレッシュボイスが

豪脚を繰り出して、もの凄い脚で追い

込んで、ゴール前でニッポーテイオーを

差し切って優勝。

サクラサニーオーも善戦はしたものの

またしても3着に敗れ、このレースが

サクラサニーオーにとっての最後の

レースになってしまいました。

レース後、脚部不安が発症したサクラ

サニーオーは長期休養に入り、スタッフ

による懸命の治療が行われましたが

サクラサニーオーが再び競馬場に姿を

見せることはありませんでした。

1988年2月11日付けで抹消され

種牡馬となったサクラサニーオーは

昭和期の内国産種牡馬不遇の時代の中で

中央では重賞勝ち馬を輩出することは

出来ませんでしたが、地方競馬では

重賞勝ち馬を輩出するなど、まあまあの

活躍は見せました。

 

記録によりますと

1997年に種牡馬を引退となっていますが

その後、サクラサニーオーがどのような

運命を辿り、最期はどのように亡くなった

かの記録が無いのが残念です。

 

今週は東京競馬場で第64回アルゼンチン

共和国杯が行われます。

ファイアンクランツ、ミラージュナイト

ビザンチンドリーム、ジョイボーイに

注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。