昨日、東京競馬場で行われました春の

古馬牝馬マイル王決定戦、第21回

ヴィクトリアマイルは1番人気の

エンブロイダリーが道中、好位追走から

直線で力強く抜け出して優勝を飾り、

昨年の桜花賞、秋華賞に続くGⅠ競走

3勝目を挙げました。

2着には2番人気のカムニャックが入り

3着には写真判定の結果、3番人気の

クイーンズウォークが入りました。

今週は、東京競馬場で牝馬クラシック

第二冠目、樫の女王決定戦第87回

優秀牝馬(オークス)が行われます。

優駿牝馬(オークス)は、1938年に

イギリスのオークスステークスを範として、

4歳(現3歳)牝馬限定の阪神優駿牝馬

競走として創設され、皐月賞、東京優駿

(日本ダービー)、菊花賞、桜花賞と共に

日本のクラシック競走のひとつとされて

います。

創設当初、桜花賞は最もスピードのある

繁殖牝馬の検定競走とされたのに対し、

優駿牝馬(オークス)はスピードと

スタミナを兼ね備えた繁殖牝馬を

選定するためのレースとされました。

施行場も1946年阪神競馬場から東京

競馬場に変更され、その際に名称も

優駿牝馬に改称され、1965年からは

オークスの副称が付けられ、現在に

至っています。

また、日本では優駿牝馬(オークス)の

優勝馬を樫の女王という通称で

呼ぶこともあります。

 

思い出の馬は、史上最短記録で優駿牝馬

(オークス)を制した昭和57年第43代

樫の女王シャダイアイバーです。

シャダイアイバーの父は、日本競馬の

血統を大きく塗り替えたと言われた

名種牡馬ノーザンテーストで、代表

産駒にはダービー馬ダイナガリバー、

有馬記念・天皇賞を制したアンバー

シャダイ、天皇賞馬ギャロップダイナ、

オークス馬ダイナカール・アドラーブル、

桜花賞を制したシャダイソフィア・ダイナ

アクトレスやダイナレター、マチカネ

タンホイザ、ダイナフェアリー、レジェンド

テイオー、アスワン、スルーオダイナなど、

挙げれば切りがないほどの重賞勝ち馬を

世に送り出しました。

そして、シャダイアイバーの妹には

新潟記念に優勝したダイナオレンジが

います。

 

シャダイアイバーは昭和57年の牝馬

クラシック組で同期には、桜花賞馬

リーゼングロス、エリザベス女王杯を

制したビクトリアクラウンやメジロカーラ

ヤマノシラギク、ミスラディカル、

ラブリースター、ダニッシュガールなどの

重賞勝ち馬がいます。

 

当時あった抽選馬として育成されていた

シャダイアイバーは育成時より慢性的な

脚部不安を抱えていたため、大幅に

デビューが遅れ、旧馬齢4歳の3月中山で

ようやくデビューに漕ぎつけ、初戦の

ダートでの新馬戦は6着に敗れたものの

2戦目のダートの新馬戦で5番人気ながら

3馬身差をつけて快勝しました。

続いてシャダイアイバーは格上となる

オープンのフラワーカップに挑みましたが

初の芝に戸惑ったのか12頭中の6着に

敗れました。

しかし、次の条件特別を快勝して2勝目を

挙げ、ぎりぎりでオークスに駒を進める

ことが出来ました。

そして迎えた第43回優駿牝馬(オークス)

このレースにはアローエクスプレスの娘

桜花賞馬リーゼングロス、オークスの

前哨戦フラワーカップを制したトシシゲ

エースや後の重賞勝ち馬メジロカーラ、

ヤマノシラギクなどが出走。

牝馬クラシックの最有力候補だった

ビクトリアクラウンが故障で早々と戦線

離脱してしまったため、中心馬が不在で

各馬実力伯仲の中、距離への疑問が

あるものの、桜花賞を制したリーゼン

グロスが当時あった単枠指定での1番

人気に支持され、シャダイアイバーは

24頭中の7番人気という低評価での

出走となりました。

レース直前に1番人気の桜花賞リーゼン

グロスが放馬するという大アクシデントが

ありましたが、馬体検査の結果、異常なし

ということで、そのまま発走となりました。

レースはスタートして大外枠から内に

切れ込んでワールドサファイヤが先手を

取って逃げ、2番手にシャダイアイバー

3番手の好位をリーゼングロスが進み、

4番手にライラックポイント、メジロカーラと

ユーセコクインは中団からという展開に

なりました。

第3コーナーでリーゼングロスが2番手に

上がると、シャダイアイバー、ユーセコ

クイン、ライラックポイント、スイートヘッド

ピアレスレディも上がって先頭集団に入り

各馬が一団となって内と外で大きく

分かれて直線の勝負へ。

最後の直線に入って内をついたシャダイ

アイバーが先頭に立つと、馬場の

真ん中からリーゼングロスが追い込み

シャダイアイバーとリーゼングロスの

2頭による500メートルに渡る激しい

叩き合いとなりましたが、最後はシャダイ

アイバーがゴール前でリーゼングロスを

半馬身振り切って勝ち、重賞初制覇を

クラシックで果たすと共に史上最短記録

となるデビュー78日目でのオークス優勝を

果たしました。

しかし、この優勝がシャダイアイバーに

とっての最後の優勝となってしまいました。

もともと慢性的な脚部不安を抱えていた

シャダイアイバーは、その後、競走馬に

とっては不治の病と言われている屈腱炎を

発症してしまい、長期休養を余儀なく

されてしまいました。

1年後、古馬になったシャダイアイバーは

復帰は果たし、2戦したものの、いずれも

精彩を欠いた走りで凡走したため

安田記念での17頭中の16着を最後に

引退し、北海道の社台ファームで

繁殖牝馬になりました。

繁殖牝馬として10頭の産駒の内、ガレオン

ブラウンアイボリー、オークツリー、

ステッペンウルフの4頭がオープン馬に

なるなど、シャダイアイバーは繁殖牝馬と

しても優秀な繁殖成績を残しましたが

シャダイアイバー自身の脚部の弱さも

受け継がれてしまったのか、脚部不安で

大成しきれなかった産駒もいるなど、

産駒から惜しくも重賞優勝馬は送り出す

ことは出来ませんでした。

 

記録によりますと

2000年2月4日、シャダイアイバーは

老衰のため、20年の生涯を終え、

静かに天国へと旅立っていきました。

 

今週は東京競馬場で牝馬クラシックの

二冠目第87回優駿牝馬(オークス)が

行われます。

ドリームコア、アランカール、エンネ

ラフターラインズに注目しています。

第87代樫の女王に輝くのは、どの馬か

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。