昨日、中山競馬場で行われました
クラシック初戦、第86回皐月賞は
スタートしてハナを奪って逃げた
1番人気のロブチェンが最後の直線で
リアライズシリウスとの叩き合いを制し、
最後まで先頭を譲らず逃げ切って優勝を
飾りました。
2着には4番人気のリアライズシリウス、
3着には9番人気のライヒスアドラーが
入りました。
今週は京都競馬場で春のマイル戦線を
占う上で重要となる第57回マイラーズ
カップが行われます。
マイラーズカップはマイル路線の拡充
および短距離系の馬にも活躍の場を
設けることを目的として、1970年に創設
され、現在はGⅠ競走である安田記念や
ヴィクトリアマイルの前哨戦として位置
づけられていて、春の短距離路線を歩む
馬にとって重要なレースとなっています。
昭和期においては、まだレース体系が
現在ほど整っておらず、出走できるレース
も限られていたためか、歴代の優勝馬や
出走した馬にはクラシック優勝馬をはじめ
現在のGⅠ優勝馬等、名立たる名馬達の
名前が連なっています。
思い出の馬は、関西の早いヤツと
言われたロングハヤブサです。
ロングハヤブサの父は中距離系
種牡馬ラッキーソブリンで代表産駒には
スプリンターズステークスを制した
シンウルフやスズマッハ、ホウエイソブリン
ラッキーゲラン、ラビットボール、ニホンピロ
ラックなどの重賞勝ち馬がいます。
ロングハヤブサは昭和59年のクラシック
組で、同期には皇帝シンボリルドルフ、
皇帝のライバルだったビゼンニシキ、
宝塚記念を制したスズパレードやニシノ
ライデン、スズマッハ、ダイゼンシルバー、
ミスタールマン、ゴールドウェイなどの
重賞勝ち馬がいます。
ロングハヤブサは旧馬齢3歳夏の函館で
デビューし、1戦目の新馬戦はクビ差の
2着に敗れましたが、2戦目の新馬戦を
快勝すると、続く条件特別も8馬身差を
つけて圧勝。
そして続く重賞初挑戦となったデイリー杯
3歳ステークスにも勝って重賞初制覇を
果たし、更に続く西の3歳チャンピオン
決定戦、阪神3歳ステークスにも勝利して
怒涛の4連勝を飾り、この年の最優秀
3歳牡馬に選出されました。
しかし、その後故障が判明したため、春の
クラシックへの出走は叶わず、長期の
休養を余儀なくされてしまいました。
約10ヶ月の休養後、当時の菊花賞
トライアル京都新聞杯で復帰したロング
ハヤブサでしたが、18頭中の13着に
大敗し、続くクラシック最終戦菊花賞に
挑むも、距離も合わなかったのか
シンボリルドルフの三冠達成の前に
しんがりの18着に惨敗しました。
この大敗を期にロングハヤブサ陣営は
短・中距離路線への舵を切りました。
そして1番人気で挑んだCBC賞でしたが
ハッピープログレスの前に6着に
終わりました。
年が明けて古馬になったロングハヤブサは
西の金杯から始動、このレースには
ロング一門から3頭が出走するという
異例の中、ロングハヤブサは最後の
直線で一旦先頭に立ちましたが、惜しくも
僅差の4着に敗れました。
その後も中京記念は10着に大敗、続く
マイラーズカップでも4着に敗れましたが
次のオープン特別で1年4ヶ月ぶりに
勝利を掴みました。
その後、新潟大賞典5着、阪急杯3着に
敗れた後、脚部不安を発症したため、
秋競馬に出走することなく再び休養に
入りました。
年が明けて6歳になったロングハヤブサは
約8ヶ月の休養後、昨年4着に敗れた
マイラーズカップで復帰しました。
このレースには阪神大賞典を連覇した
シンブラウン、後にマイラーズカップを
制し、中央・地方合わせて82戦23勝を
挙げた無事是名馬のミスターボーイや
グアッシュアウト、ドミナスローズ、キタヤマ
ザクラ、イズミスター、タニノブーケなど、
多種多彩な重賞勝ち馬が出走。
ロングハヤブサは6番人気という低評価
での出走となりました。
レースはスタートしてシンブラウン、ドミナス
ローズ、タニノブーケの激しい先頭争いで
始まり、ドミナスローズが2頭を振り切って
先頭に立って逃げ、ロングハヤブサは
5番手を追走という展開で進みました。
軽快に飛ばすドミナスローズをロング
ハヤブサが第4コーナーで仕掛けて
先頭との差を詰めて直線の勝負へ。
逃げ込みを図るドミナスローズを
直線半ばでロングハヤブサが鋭く伸びて
交わして先頭に立ち、外から追い込んで
来た1番人気のマツコトブキをおさえて
2年2ヶ月ぶりに3つ目の重賞優勝を飾り
ました。
続いてロングハヤブサはスプリンターズ
ステークスに参戦。
1番人気はユキノローズが推され、ロング
ハヤブサは2番人気での出走となりました。
レースは、1番人気のユキノローズが
出遅れるという波乱のスタートで始まり
エフテーエリザベスが逃げ、2番手に
タカラスチール、3番手にロングハヤブサ
ドウカンテスコは中団から、出遅れた
ユキノローズは後方という競馬に
なりました。
第4コーナーで外からタカラスチールと
ロングハヤブサ、内からドウカンテスコと
エフテーエリザベスの4頭が横一線に
並んで直線の勝負へ。
内からドウカンテスコが鋭く伸びて一気に
先頭に立ち、馬場の真ん中から
タカラスチール、外からロングハヤブサが
必死に追い込みましたが、わずか届かず
ドウカンテスコが優勝を飾り、ロング
ハヤブサは惜しくも2着に敗れました。
その後ロングハヤブサは京王杯スプリング
カップを5着とした後、GⅠ競走となった
安田記念に出走して積極的な競馬を
展開して3着に入るなど、天皇賞馬
ギャロップダイナを相手に大健闘しました。
この勢いのまま、ロングハヤブサは
阪急杯に参戦。
このレースには前走の安田記念で2着に
入ったホリノカチドキやコーリンオー
マルブツサーペン、ドミナスローズなどの
重賞勝ち馬が出走。
ホリノカチドキが圧倒的1番人気に
支持され、トップハンデを背負ったロング
ハヤブサは3番人気での出走となりました。
レースは、スタートして激しい先頭争いの中
ホリノカチドキが先頭に立って逃げ、
2番手にコーリンオー、ロングハヤブサは
3番手から進み、ドミナスローズ、
セントシーザーは中団からという展開に
なりました。
第4コーナーでロングハヤブサ、マルブツ
サーペン、コーリンオーが仕掛けて差を
詰め、ホリノカチドキが先頭で直線の
勝負へ。
内からマルブツサーペン、セントシーザー、
馬場の真ん中からホリノカチドキ、外から
ロングハヤブサの4頭が横一線になっての
叩き合いとなり、最後はロングハヤブサが
3頭を振り切って勝利し、重賞4勝目を
挙げました。
そして、続いてロングハヤブサは当時
2000mで行われていた高松宮杯に参戦
しましたが、距離の不安と連戦の疲れも
あったのか、18頭中の10着に敗れました。
夏を休養したロングハヤブサは秋に入って
オープン特別で復帰して2着に入り、
秋競馬での活躍が期待されましたが、2番
人気に支持されたスワンステークスでは
まさかの10着に惨敗してしまいました。
そして続いてロングハヤブサは目標と
していたマイルチャンピオンシップに
挑みました。
このレースにはスワンステークスに圧勝し
後に天皇賞や安田記念を制する良血馬
ニッポーテイオーをはじめタカラスチール
ダイナシュガー、トウショウペガサス、
コーリンオー、ホリノカチドキなどの
名うての名マイラー達が出走しました。
ニッポーテイオーが圧倒的1番人気に
支持され、ロングハヤブサは5番人気での
出走となりました。
レースは、大外からホリノカチドキがハナを
奪って逃げ、2番手にアサクサエリート、
先行集団にはリキサンパワー、ドミナス
ローズ、トウショウペガサスがいて、ロング
ハヤブサ、ニッポーテイオー、ダイナ
シュガー、タカラスチールは中団からという
展開で進みました。
第4コーナーでは各馬一団となり、ホリノ
カチドキ、ドミナスローズ、コーリンオー
ロングハヤブサの4頭が並んで直線の
勝負へ。
内で逃げ粘るホリノカチドキを外から
ロングハヤブサが交わして一旦先頭に
立ちましたが、内からタカラスチールと
ニッポーテイオーが鋭く追い込んで、
今度はタカラスチールが一気に交わして
先頭に立ち、ニッポーテイオーとロング
ハヤブサも必死に差し返しましたが、
タカラスチールがニッポーテイオーを
ハナ差おさえて優勝を飾り、ロング
ハヤブサもニッポーテイオーにクビ差に
迫る僅差の3着に敗れはしましたが、
まだ実力があるところを見せました。
しかし、その後脚部不安を発症したため
ロングハヤブサは、マイルチャンピオン
シップを最後に引退し、引退後は
1988年から故郷の北海道で種牡馬に
なりました。
但し、当時は内国産種牡馬不遇の時代で
あったため、中央、地方で共に勝ち馬を
輩出したものの、代表産駒には恵まれ
ませんでした。
記録によりますと
1995年11月28日付で用途変更となり、
種牡馬を引退し、その後は引退名馬
繋養展示事業の助成対象馬として
日高ケンタッキーファームで余生を
送りました。
そして2007年7月1日ロングハヤブサは
老衰のため、26年の生涯に幕を下ろし
天国に旅立って行きました。
今週は、京都競馬場で第57回マイラーズ
カップが行われます。
ベラジオボンド、ウォーターリヒト、
ファーヴェント、アドマイヤズームに
注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。





