昨日、阪神競馬場で行われました牝馬
クラシック開幕戦第86回桜花賞は
道中、中団を進んだ1番人気の
スターアニスが直線で力強く抜け出し、
牝馬クラシック1冠目を手にしました。
2着には5番人気のギャラボーグ、
3着には12番人気のジッピーチューンが
入りました。
今週は、中山競馬場でクラシック第1冠目
第86回皐月賞が行われます。
皐月賞は1939年に当時の日本競馬会が
イギリスの2000ギニーに範をとり、4歳
(現3歳)の牡馬・牝馬限定の横浜農林省
賞典四歳呼馬として創設され、第1回は
横浜競馬場で行われました。
そして東京優駿競走、阪神優駿牝馬
(現:優駿牝馬)、京都農林省賞典四歳呼馬
(現:菊花賞)、中山四歳牝馬特別
(現:桜花賞)と共に五大特殊競走として
位置づけられ、東京優駿競走、京都
農林省賞典四歳呼馬と共に日本の
クラシック三冠競走として確立しました。
終戦後の1947年からは名称を
農林省賞典に変更され、1949年からは
名称を皐月賞に変更され、現在に至って
います。
日本ダービーは最も運のある馬が勝つ
菊花賞は最も強い馬が勝つと
称されるのに対し、皐月賞は最も速い馬が
勝つと言われています。
思い出の馬は、パワーあふれる重戦車の
異名を取ったハワイアンイメージです。
ハワイアンイメージの父はスワップス系の
中距離系種牡馬ファーザーズイメージで
代表産駒にはホッカイノーブル、エリモ
ファーザーの中央での重賞勝ち馬や
地方競馬での重賞勝ち馬などがいます。
そして姉にはスプリンターズステークスを
2連覇した快速馬メイワキミコ、妹には
カブトヤマ記念を制したプロメイドがいます。
ハワイアンイメージは昭和55年の
クラシック組で、同期にはダービー馬
オペックホース、菊花賞馬ノースガスト
天皇賞馬モンテプリンス、天皇賞、
有馬記念を制したアンバーシャダイや
快速馬サクラシンゲキ、ドロッポロード
オーバーレインボー、トウショウゴッド
サーペンプリンスなどの重賞勝ち馬が
います。
ハワイアンイメージはハイセイコーが繋養
されている北海道の明和牧場で誕生して
ハイセイコーと同じ鈴木勝太郎厩舎に
入厩し、増沢騎手が主戦ジョッキーに
なりました。
ハワイアンイメージは旧馬齢3歳12月の
中山でデビューし、1戦目の新馬戦は
12着に大敗しましたが、2戦目の新馬戦
では7番人気ながら快勝し、初勝利を
挙げました。
年が明けて4歳になったハワイアン
イメージは条件戦を2連勝して3勝目を
挙げ、クラシックに名乗りをあげました。
そして重賞初挑戦となった東京4歳
ステークスでは、9頭立ての8着と
惨敗したものの、続く弥生賞では
3着に入り、そして皐月賞トライアル
スプリングステークスでも2着に入るなど
能力が開花し始めたハワイアンイメージは
クラシックの一冠目皐月賞に挑みました。
このレースには、3勝を挙げて東上して来た
後のダービー馬オペックホース、弥生賞を
制したトウショウゴッド、後の天皇賞馬
モンテプリンス、スプリングステークス
優勝馬サーペンプリンスや快速馬サクラ
シンゲキなどが出走しました。
皐月賞当日は雨が降り、不良馬場という
最悪のコンディションでの競馬となりました。
1番人気はトウショウゴッドで、ハワイアン
イメージは4番人気での出走となりました。
レースは、ハワイアンジュエルがハナを
奪って逃げるも、向こう正面に入って
サクラシンゲキが交わして先頭に立ち、
ハワイアンイメージは3番手から、オペック
ホースとトウショウゴッドは中団から進み
サーペンプリンスとモンテプリンスは
後方からという展開で進む中、
第3コーナーの手前で1番人気のトウショウ
ゴッドがズルズルと後退し、故障のため
競走を中止するという波乱の競馬に
なりました。
第3コーナーから第4コーナーにかけて
ハワイアンイメージが仕掛けて2番手に
上がり、オペックホースも先頭との差を
一気に詰めて直線の勝負へ。
直線では各馬が馬場の良い外に
持ち出す中、内を通ったハワイアン
ジュエルが逃げ粘り、外からはハワイアン
イメージが交わしにかかり、大外からは
オペックホースが強襲して、ハワイアン
イメージとオペックホースとの叩き合いに
なりましたが、最後はハワイアンイメージが
オペックホースをクビ差おさえて優勝を飾り、
重賞初制覇を果しました。
しかし、続いて6番人気で出走した
日本ダービーでは、やはり距離の壁が
あるのか、27頭中14着に大敗してしまい
ました。
その後、ハワイアンイメージはクラシック馬
では異例となる、当時は残念ダービーとも
言われ、福島で行われていたラジオ短波賞
に参戦。
このレースでハワイアンイメージは
ダービー5着のハーバーシャレード
オークス4着の牝馬ジュウジアローに次ぐ
3番人気と、皐月賞馬としては低い評価に
なりましたが、レースでは先行策から直線
入り口で先頭に立ち、そのままゴールまで
先頭を譲らず、皐月賞馬の貫禄を見せて
優勝を飾り、2つ目の重賞を獲得しました。
夏を無事に越したハワイアンイメージは
クラシック最終戦となる菊花賞には全く
目もくれず、クラシック馬としては
異例となるローカル路線を歩み、福島
民友カップ、福島記念に優勝して、
クラシック馬による福島競馬での連勝に
福島の競馬ファンは大いに盛り上がり、
喜びました。
この勢いのまま、ハワイアンイメージは
有馬記念に挑みましたが、力およばず
7着に終わりました。
年が明けて古馬になったハワイアン
イメージは金杯3着、スプリンターズ
ステークス3着、中山記念5着と善戦は
したものの勝ちきれず、その後も芝の
表舞台よりローカルやダート戦に数多く
出走し、5歳時は9戦するもオープン
特別の1勝に終わり、6歳時は骨折による
長期休養を余儀なくされながらも5戦して
オープン競走の1勝、7歳時は10戦して
オープン特別を3勝するも重賞競走では
良い成績をあげることは出来ませんでした。
無事是名馬を地で行くように8歳まで
現役を続けたハワイアンイメージでしたが
8歳での2戦目となる当時のフェブラリー
ハンデキャップ競走での7着を最後に
現役を引退し、1984年3月4日には
中山競馬場で引退式が行われました。
引退後、ハワイアンイメージは生まれ
故郷である北海道の明和牧場で種牡馬と
なり、初年度こそシーズン途中からの
スタートだったため、種付け頭数も13頭と
少なかったですが、2年目以降は毎年
50頭前後を数えるなど、同じ明和牧場で
繋養されているハイセイコーの人気には
及ばなかったものの、初年度産駒からは
オープン特別2勝、重賞のAJCC2着、
エプソムカップ3着となったハワイアン
コーラルを出すなど、父ファーザーズ
イメージの後を継ぐ中堅種牡馬として
今後の活躍が期待されていました。
しかし、記録によりますと
1990年10月14日の午後、翌年の
種付けシーズンに備えて体力づくりに
励んでいたハワイアンイメージは、軽い
運動を終えた後、放牧地で気持ち
良さそうに走っていましたが、ふとした
拍子にトモを激しくひねって、腰の
あたりから地面に崩れ落ちるように転倒し
右後脚の大腿骨を骨折、検査の結果、
予後不良と診断され、安楽死の措置が
取られました。
やはり15歳という若さで逝ってしまった
父ファーザーズイメージと同じように
ハワイアンイメージもまた13歳という
若さであっという間に天国に旅立って
しまいました。
今週は、中山競馬場でクラシック第1冠目
第86回皐月賞が行われます。
グリーンエナジー、カヴァレリッツオ
パントルナイーフ、バステールに
注目しています。
今週も全人馬達の無事を祈りながら
レースを観ます。

